「さて、今回は前回の一時限目時にレス数の問題でカットした四次、五次聖杯戦争についての講義をやる」
「先生ー!!ちゃんと覚えててくれたんですね!俺感激しました!」
「ふん、甚だ不本意だがやると言ってしまった以上はやらないわけにはいかんからな」
「……前から思ってたんですけど教授って魔術師にしては凄く律儀ですよね?何だかんだ言うけど結局は付き合ってくれるますし」
「…………ふん。まあいい四次、五次のサーヴァントに入るが皆も知っている通りその性能は大体判っているから一体を長々と解説はしない」
「あれ?今回短いんですか?」
「フラットおまえな、四次と五次だから14体居るんだぞ?そんなもん長々やれるか!…………いや別に短くも無いんだけどさ……」



「ではまずは四次聖杯戦争のセイバー、アルトリアからだ」
「うわっ!すっげえめっちゃ美人!見えない剣とかオシャレ過ぎ!」
「正体は誰もが知る彼の騎士王なだけあってセイバークラスの中でも、というよりはサーヴァントの中でも最高レベルの英霊だろうな。
 能力値、戦闘力、宝具、そして異常なまでの打たれ強さに加えて、扱い易さと負担の少なさも合わせ持っているようだ。
 おまけに通常戦闘でも宝具の打ち合いでもどちらでも十分に勝てるモノを持っている。例外的な要素が無ければ普通に勝てるサーヴァントだな」
「女の子の騎士ってのも結構良いもんですね。おまけに強いとか言う事無しじゃないですか!」
「まあ普通にマスターに薦められるサーヴァントだ。彼女の最大の利点は誰がマスターであっても良い所までいける」



「次がランサー、ディルムッド」
「教授ぅぅ!なんすかこいつ!槍二本ですよ槍二本!俺サーヴァントこいつにしたいです!!」
「無理だな。もうディルムッドの聖遺物は無い。どうしてもと言うのであれば彼の故国の土でも掘り返して来い。
 運がよければ何かが見つかるだろうさ。さて能力値はセイバーと比べると僅かながらに落ちるがそれでも十分過ぎる能力値だ。
 負担の少なさ。扱い易さは最高に良い。宝具能力も実にエグいな。フィオナ騎士団最強とあって通常戦闘もかなり強い。
 ただ宝具のタイプ的に宝具同士の打ち合いは出来ないから通常戦闘で勝つしかないな」
「強いけど結構地味なんですね?」
「ランサークラスとは皆そんな感じだ。著しい派手さは持ち合わせてないが、それでも堅実に勝ち抜いていけるのが魅力でもある」



「次はアーチ───」
「うわああああああああ!!マスターVぃぃぃ!これはヤバいですって超カッコイイ!金ピカですよ金ピカ!
 金☆ピカ!☆キラーン!!(効果音)ってくらいこいつ金ピカですよ!!?うわぁこの英雄と契約したいぃぃ!」
「ああ悪いことは言わんからこのアーチャーは止めておけ。こいつと契約したらお前恐らく死ぬぞ?」
「……え?な……………なんでですか?」
「英雄王ギルガメッシュは扱い易さが最低最悪だからだ。ランク評価するとE-吹っ飛ばしてZランク。
 戦力だけで言えば間違いなく無敵なんだが、この英雄王はまず人間程度で御し得るサーヴァントじゃない。
 特にフラット。お前じゃ確実に死ぬ……いや、殺されるだろうな」
「…………別のにします(T_T)」



「で次が……ライダー、征服王イスカンダル」
「あ、これが教授の契約したサーヴァントなんですか!?ほらあやっぱ超カッコイイじゃないですかぁ!嘘つき!!
 体もでかいし、しかもマント装備ですよマント!王者のマント!風でマントがはためくとかカッチョイイじゃないですか!!」
「……こいつと契約する気があるのなら真名の秘匿は諦めろ……。あと額には鉄板かなんか当てておけ……アレは凄く痛い…」
「どうしたんです額なんか押さえて?」
「いや……なんでもない。こいつは色々と問題も多いが戦力的にはまず申し分はない最強クラスだ。一番の見所は最強宝具『王の軍勢』。
 あと実際その場面には立ち会えなかったのだが、どうもさり気無く王の軍勢と神威の車輪は同時使用出来るっぽいぞ?まあ魔力消費は半端じゃないだろうが。
 戦車の宝具を主戦力に戦っていくゴリ押しタイプだな。あとさり気無く戦略家でもある……馬鹿だが。どうしようも無い程馬鹿なんだけどな……
 まあマスターが世界征服でも目指して無い限りはギルガメッシュとは違いライダーに殺されることは無いだろう。戦闘ではライダーと一緒に敵の前に姿を晒して一緒に戦う事になる筈だ」
「あの……先生なんか嬉しそうなんですけど、どうかしたんですか?」
「……ファック。気にするななんでもない。次にいくぞ」



「次はバーサーカー、ランスロット」
「こいつ見た目からして物凄く強そうですよねー!如何にも、オレは闇に堕ちた黒騎士…なんて台詞が似合いそうな姿だと思いません?」
「そんな台詞の似合う似合わんはどうでもいいが、なんて言ってもランスロットは僕鯖だからな。おいおいと言いたくなるような能力が目白押しだ。
 正体隠匿宝具は判るが武器の剥奪宝具は恐らく神(虚淵)がランスロットのガンアクションを(させる為に)見越して付けた宝具だろうな……。
 まあそういうのもあってこのバーサーカーは戦力としてはその偉名に相応しく一級品だ。然るべき資金とコネがあれば武装させてお手軽に戦力強化を図れるの魅力だな。
 ……が、扱いやすさと負担の少なさは最低レベルだな。余程の執念持ちか魔力多量持ちのマスターじゃないと即刻吸い殺されかねない」
「ちぇガッカリ……いやでもまだ試してみるまでは吸い殺されるとは───」
「試さんでいい!」



「それからキャスター、ジルか」
「この魚類みたいな人相に時代錯誤風なローブ、如何にもワルモノを形にした様な容姿ですね。あー見た目からしてヤバそう…」
「良く判ってるじゃないか。真っ当なマスターならまずこのジルはハズレだな。ちょっと使い物にならない」
「ハズレって、そこまで酷いんですかこの旦那?」
「ああ、キャスタークラスと言う意味でも最悪だ。なにせ錯乱してるからな」
「うわぁ……バーサーカーでも無いのにそういうのってあるんですね…」
「ああ稀にだが精神汚染スキル持ちの英雄がいる。まあそのお陰でこいつとは意思疎通が成立しないからマスターの指示も聞かなければ、
キャスターとして権謀術数を張巡らす事も出来ない上に、何よりこいつはサモナー寄りの魔術師なせいかどうも普通の魔術工房が作れていなかった。
 さらにドトメとばかりにどうしようもない殺戮者だ。あまりに派手にやり過ぎて四次聖杯戦争では監督役から粛清命令が出たくらいだからな、まったく……」
「……………」
「まあつまりジル・ド・レェは要するにキャスタークラスとしての旨味が全く無いわけなんだが、皮肉なことに宝具だけはとんでもない。
 やれやれ、本人は全く使えんが宝具だけはかなり使える、なんてのはジョークにもなってないな」
「うわあ……ちょっと格好良さ気な気もしたけど俺この人はいいかなぁ」



「そして最後はアサシン、百の貌を持つハサン・サッバーハだ」
「こいつはなんかイマイチっすね」
「見た目はな。だが能力は暗殺者として考え得る中では最高のモノを持っている」
「え?そうなんですか?」
「こいつな、増えるんだ」
「増える?このアサシン前世はワカメかなんかだったんですか?」
「フラット、ハサンは水に漬けても増えん」
「い、言ってみただけじゃないですか……」
「手っ取り早く言えばこのアサシンは多数に分身して同時活動が出来る。
 偵察から監視、暗殺までこなせるため然るべきマスターと組んだ場合は最後まで勝ち残れる可能性もあるな」
「お、お、俺!このアサシンと組みたいです!」
「お前はどう考えても然るべきマスターじゃないだろう」
「なんて酷い言われよう……」




「で、次が最近あった第五次聖杯戦争のサーヴァントだな」
「こっちも超激戦区だったらしいんでしょう?」
「ああ。四次のレベルも高かったが……そうだな。総合的に見た場合、四次よりも五次の方が若干上かもしれん。数も多いしな」
「じゃあやっぱり組むなら五次の面子ですか?」
「いや必ずしもそうとも限らない。まあとにかく見ていってみる事にするぞ」
「はーい」



「セイバーは同じくアルトリアだから飛ばしてランサーにいく」
「この人なんか凄いワイルドそうなサーヴァントですね。なんか思わず兄貴!って言いたくなるような」
「実際、そういう奴だったらしいぞ?真名はクーフーリン。アイルランドの光の御子だな。
 マスターがサーヴァント二体と同時契約しているのと、日本での知名度の関係で若干存在濃度が薄くなって弱体化しているようだな」
「じゃあこのクーリンは弱いって事ですか?」
「いやそれはない。……ところでなんだそのクーリンとは?」
「いや可愛いかなって…」
「下らん上に似合わん愛称をつけるな馬鹿者。とにかくこのランサーだが逆に言えばそれだけ劣化しているにも拘らずあれだけの戦力を維持出来ているのはむしろ驚愕に値する。
 持ち前のしぶとさに加え、受けた命令はしっかりこなしてくれる扱い易さ、マスターに掛かる負担の少なさは非常に魅力的だな。あとルーンが本気で凄いぞ。
 あと特筆すべきは宝具。はっきり言って反則レベルだ。特に明確な目的も無いからフラットある意味お前に一番合っているサーヴァントかもしれないぞ?」
「え?本当ですか!?じゃあじゃあ俺このクーフーリンと契約します!」
「冗談だがな。まあ私は止めんからアルスターへ行って穴掘りでもして来てくれ。そしてそのまま帰ってくるな」
「ううぅ、やっぱり触媒無いんですかぁ?」
「ええい!泣くな鬱陶しい!大体な英雄の聖遺物なんてそうそう残ってるものじゃないんだ!特に大の付くような英雄のはな、次だ次!」



「アーチャー、エミヤ」
「教授、こいつ……正義の味方ですよ………」
「ん?フラット、何故そう思う?」
「だって赤ですよ赤!赤い外套と言えば正義のレッドの証みたいなものじゃないっすか!常識ですよ常識!」
「………(そういえば私のPOKEモン!もレッドバージョンだったな…この前やったRPGの勇者も確か赤色だったっけ?)……確かに…」
「そうでしょう!?」
「…………いや違うだろ私。絶対違うぞ。いや色は関係ないわフラット!」
「えー?そんなこと無いと思うだけどなあ?」
「とにかくこのアーチャーだが能力値こそイマイチだが戦闘スキルと宝具が半端じゃない。やり方次第では十分生き残れるカードだな。
 ただ性格に少し問題が有り、信頼関係を築くまでが少々大変だろう。あとマスターによっては絶対に裏切られないとは断言出来ない。
 戦力的には千里眼に心眼真、おまけに宝具並の射撃命中率。宝具の能力もデタラメだし、何よりも隠しスキル『主人公:B(推定)』があるのは大きいな」
「隠しスキル主人公?なんですかそれ?」
「特定の者にだけ付いている特殊スキルだ。特定の条件下発動し生存率、打倒率、活躍率、それから死亡率までもが上昇する。
 衛宮士郎や遠野志貴といった主人公たちが逆境を跳ね返し自身よりも格上の強敵すらも倒し得る、条理不条理を熱さで叩きのめすことを許されたスキル。
 だが同時に衛宮士郎や遠野志貴みたいな主人公:A+のレベルになってくると敵の強さに比例してその分死亡率も格段に上がる諸刃の剣とも言えるスキルだな。
 よってランクは多分アーチャーくらい(Bくらいか?w)のが高過ぎず低すぎずで丁度良いだろう」
「ちなみにこのスキルを持ってるのは今挙げた主人公勢や裏主人公、それから一部ヒロインも持ってる場合があるぞ」
「ヒロインも持ってるんですか?」
「ヒロインは女主人公でもあるからな、セイバーなどが良い例だ。特に女でも切った張ったが多いこの世界だとなおさらな」
「なんか、いやな世界ですね……」
「……そうだな」
「それにしても凄いですね!スキル『主人公』!俺も欲しいです!」
「いやまあ、さっきのはジョーク混じりのたわごとだがな。ああそうだ、言い忘れていたが私もこのスキルを持ってた時期があったぞ」
「へ───?」



「さて次がライダー、メデューサか」
「あの…コレって……アサシンじゃ?」
「いや見た目はこんなだが一応ライダーだ」
「一応?」
「菌糸類の神の話ではこのライダーはどうも少々特殊な部類になるらしい」
「あ~まあ確かに半神半人だけど神霊寄りの英霊だったり、妙にスキルや宝具が豊富だったり、神代の魔術知識があったり、ですもんね」
「そういうことだ。戦力は通常戦闘がやや火力不足な面があるが、石化の魔眼に幻獣レベルの天馬に騎英の手綱と言った大技やフィニッシュブロウには恵まれているし、偵察なんかもそつなくやってくれる。ただ大技が多いため燃費はあまり良くないな」
「でもやっぱりサーヴァントは宝具合戦が華ですよ!」



「これがキャスター、メディア」
「なんか悪女っぽいですね。さっきのジルと似たような雰囲気がそこはかとなくする気が」
「このキャスターだが。まず裏切られる、またはマスターが傀儡化される可能性が低くないな」
「へ?サーヴァントなのに?」
「あくまでマスターとサーヴァントは利害の一致による協力関係だ。
 マスターが令呪でサーヴァントを傀儡とするように、サーヴァントもマスターを傀儡化した方が手間がかからなくていいと思うだろうな。このキャスターはその典型というだけだ」
「へえ~サーヴァントにも色々あるんですねー」
「とりあえず頭のユルイお前が契約してはいけないサーヴァント候補№5の中の一人だと覚えておけ。
 ただ神代の魔術師なだけあって能力的にはそう悲観したものではないな。上手く策を巡らして立ち回れば他の六組を蹴落として残れる可能性はある」



「で次がバーサーカー、ヘラクレスなんだが……」
「キタァアアアアアアアアアアアア!!!筋肉ですよ!超筋肉!ムッキムキムッキムキでマジカッコイイですよ!一体誰ですか筋肉キャラが雑魚だなんて馬鹿なレッテル貼った人は!?普通に考えたらヒョロいより体格良い方が強いに決まってるじゃないですか!ですよねっ?教授!」
「いや残念だがこいつを選ぶのは止めておけ」
「───え?ちょ、どうしてですか!?こんなに漢臭のする超筋肉マンで強そうなのに!」
「逆に強すぎるから問題なんだ。どうしてもこのバーサーカーと契約したいんならその瞬間に残りの人生を諦めろ」
「……そこまで危険なんですかこのバーサーカー?」
「サーヴァント、と言う意味では最悪だな。まずバーサーカーのクラスなせいで魔力供給量が半端じゃあない。
 次にヘラクレスなんて大英雄の代名詞みたいな英雄を強化してしまっているせいでこいつ相手だと命令どころかマスターの切り札たる令呪そのものがキャンセルされかねない。
 要するに聖杯戦争で戦っていくサーヴァントとしてこのバーサーカーは破綻しているんだ。
 アインツベルンの娘以外のマスターが扱うことを全く想定していないモンスターマシンと言ったところか?どんなに速いマシンでもドライバーが操作出来なきゃ全く意味が無い」
「くそぅ…でもでも強いんですよね?!」
「ああ、極悪なまでに強いな。と言うかこいつは反則だ。レッドカードものだ。マスターボウルを99個持ってるようなもんだ。
 大抵のサーヴァントはこいつに宝具を出す前に通常戦闘で押し切られて負けかねない。というか宝具使っても負ける辺りが全く笑えん」
「うっ、うっうぅう~。俺はこれが良いのにぃ……ところで教授マスターボウルってなんです?」
「どうしてもヘラクレスを召喚したいのであればバーサーカークラス以外にしておけ、それならまだ何とかなるかもしれんぞ?」
「ほ、本当ですか!!?」
「ああ。だから鬱陶しいから泣くな、それと鼻水を拭け……おっと次に私の服で拭いたら殺すぞ?」
「わ、判りました気をつけます。でマスターボウルってなんなんですか?令呪みたいなマスターのアイテム?」
「さて次へ行くぞ」
「あのマスターボウルって……」



「でこれがキャスターが呼び出したアサシン、佐々木小次郎」
「ああーーっ!!こ、こ、こいつ!宮本武蔵のライバルの剣豪だ!!」
「ん?なんだこいつを知ってるのかフラット?私たちから見ればかなりドマイナーな筈だがどこで知った?」
「はい、漫画で見ました!」
「………………。さて、この小次郎だがサーヴァントがサーヴァントを召喚すると言うイレギュラーのせいで恐らく狙って呼べるものではないだろうな」
「ええー!?それじゃ『TSUBAME GAESHI !』が見れないじゃないですか!」
「なんだその『TSUBAME GAESHI』とは?」
「違います『TSUBAME GAESHI !』です。!まで名称なんですってば」
「固有名詞などどうでもいいわ!」
「ああそうそう『TSUBAME GAESHI !』でしたね。これはですね小次郎の必殺剣で、なんとこれを出すと大量の燕がどこからともなく現れて、
敵を地面に引っ繰り返して転ばせた後に腹に卵を産み付けて、燕の雛を敵の腹を突き破って孵化させる非剣ー究極の剣とは既に剣に非ずーだそうです。漢字だと『燕孵し!』と書きます」
「一体どんなホラーだ。まったく、お前は下らんことばかりを覚えて……もういい。とにかくこの小次郎だが使いやすさはともかく防衛力だけは抜きん出ている。セットで使うのが最高だぞ」
「ちょ、聞いてくださいよ!それでですね卵を産み付けられた武蔵はですねなんと───!」
「ええい!その話は後にしろ後に!!」
「ちぇ、ここからが『GUN RYU』の面白くなるところなのに……」



「そして次に五次の真アサシンだ。通称ハサン先生」
「……これ四次のアサシンとビジュアル的に似てません?」
「正統なアサシンクラスはハサンなんだから似てて当然だろう。彼らの違う箇所は固有スキルとザバーニーヤの能力くらいだ」
「ふーん。あ!でもなんか片腕が布で巻いてますね。ああ俺このパターン知ってますよ!
 追い詰められた主人公が自滅を覚悟でこの布を剥ぎ取ると苦痛の末に立ち上がって、超カッコイイBGMなんかが流れ出して超必殺技なんかも出しちゃったりしたりなんかして最強の敵をやっつけるんですよね!!」

 (※ 恐らくフラット君はHFルートの士郎君みたいなのを言っているのでしょう)

「いや皆大好きハサン先生にそれは無理な相談だ。むしろ戦闘力に長けていないアサシンなのにアレだけの直接対決をして最終日まで生きてた事が奇跡に近いんだぞ?」
「ショボーン……ああでも確かによく怪力スキル発動させたライダーやバーサーカー、『風王鉄槌』使用したセイバーを相手に生きてましたよね……」
「そういう事だ。だがまあ特筆する点はそこだな。全てのハサンの能力なのか、このハサンが特別なのかは知らないがこいつは宝具で奪ったサーヴァントの心臓を食べることで知能とそのサーヴァントの能力を継承出来る能力を持っている。
 こいつがやたら打たれ強くて真正面からの戦いが目立ったのは恐らくクーフーリンの特質が強く出たのが原因なんだろうな。ああ、それとあと妄想心音も使い勝手が結構良い。
 四次が完全に裏から敵を襲うアサシンならば五次は一応直接戦えもするアサシンってところか」
「オー、これっていわゆる質実剛健ってのですか!?」
「……まあ、なんだ。アサシンに戦闘成果を過剰に期待するのは酷だと思うぞ?彼らの本分はマスター殺しなんだから」
「あの~教授、なんで目を逸らすんですか?」



「んで最後が隠しサーヴァントとも言えるイレギュラー、黒セイバーだ。まあ通常はどうやっても呼べんからこいつは無視しても良い」
「あれ?このセイバーって、さっきの騎士王ですよね?どこか違うんですか?見た目が刺々しくはなってるけど」
「フラット。気持ちは判るがいい加減見た目だけでサーヴァントを判断するのは止めんか……」
「う、はいすいません……;;」
「まあ結論だけ言うと英雄王を抜かせば彼女が最強のサーヴァントの一角だ」
「え────本当に?」
「ああ、まともにやれば恐らくバーサーカーが相手になってもかなりきつい筈だぞ。おまけに単純な破壊力なら№1ときてる。
 私の見立てでは接近戦闘は五分五分だな。ゴッドハンドの無効化は通じない上に、エクスカリバーの迎撃手段が狂戦士クラスでは無いからな」
「そっかあ。そう言えばヘラクレスってバーサーカークラスで呼ばれてるからとっておきの宝具が無いんですよね?」
「そうだ。まあだからこそヘラクレスが剣か弓の英霊で呼ばれていた場合がかなり面白い戦いになるだろうがな。いや一度万全な状態の二人の戦いを見てみたいものだ」
「え、え?そこまで強いんですか!?」
「ああ。サーヴァントの強さは英霊本体の強さとマスターの適性力、とはよく言ったものだがまさかここまでそれが顕著に出るとは私も思っていなかった。
 いやまったく……呆れる話だがマスターのレベルが次元違いもいいところだな」
「マスターは、あ……」
「判ったか?とにかくいろんな意味で次元違いな訳だが、とりわけ魔力供給量が異常だ。サーヴァントに生前の力を取り戻させる程の魔力供給など普通は考えられんぞ?」
「魔力があればあるほどサーヴァントは強くなるものだからマスターが凄くなるとサーヴァントも凄くなるのかあ」
「そういうことだな。特にこのセイバーの場合は『魔力放出スキル』があるからな、魔力さえあれば能力の足りない部分は瞬間的にだがいくらでも補える」
「おまけにこの供給量なら傷や消費魔力の回復も速そうですねぇ……はぁマスターの性能でここまでの差が付くなんて」
「たかがマスターされどマスターと覚えておくと良い。聖杯戦争というのはマスターとサーヴァントのコンビでやるものだからな」
「はーい。あのぉところで教授?さっき言ってた最強の一角って誰と誰ですか?」
「ん?ん~そうだな私が知り得る限りで言わせて貰えば……無敵な英雄王は除外するとして、アルトリア、ヘラクレス、クーフーリン」
「あれ?その三人だけ?」
「……………………………征服王(ぼそり)」
「はい?今教授なにか言いましたか?」
「いや、何でもない」
「最強の一角はアルトリア、ヘラクレス、クーフーリンそしてイスカンダルっと、メモメモ」
「───な!!?フ、フフ、フラットォ!!しっかり聞いていたなお前ぇぇ!!?」



「……しまった。さっきの黒セイバーで最後と言ったがそう言えばもう一人サーヴァントが残っていたな」
「あれ?他に誰か居ましたっけ?」
「ああこいつが残っていた。本編唯一のエクストラクラス。復讐のサーヴァント、アヴェンジャー」
「……………」
「ん?どうかしたかフラット?」
「いえビジュアルが凄く、俺好みです……こいつなんか超カッコイイなぁ」
「そ、そうか?絵描きにとっては害悪そのものだぞ?特にこの模様の面倒臭さと言ったらもう……いやまあそんな事はどうでもいい。能力分析が先だ」
「このアヴェンジャー見た目凄く強そうなサーヴァントですよ!?」
「最弱だ」
「は?」
「だから最弱だと言った。本人も言ってるが英霊の中でアヴェンジャーは最弱の部類だ。これで見た目の格好良さは強さには直結しない証明が出来たなフラット?」
「うう、そんなぁ~あんまりだあ」
「おまけに宝具の使い勝手の悪さと言ったらもう流石に泣けてくるな。これじゃ聖杯戦争で生き残ろうとするのがまず不可能だぞ……(汗」
「戦闘能力自体も防戦は上手い様だが自分から攻めるのは全く向いていないな。ましてや第三次戦争の状態だと人間と全く変わらん」
「うわあああ!もう訊きたくないっ!」
「だが唯一の見所があるとすれば対人間戦の強さか。これだけは間違いなくアヴェンジャーが最強だと評価できる」
「対人最強?(ピクッ!)やっぱり最強なんですね?」
「いいや最弱だ。フラット、一つ鉄則を教えておいてやるからよく覚えておけ。マスター殺し=サーヴァントの突破、だ。
 よっぽどマスターやサーヴァントが間抜けか、敵マスターがズバ抜けていない限りマスター殺しなんてそうそう成功しないものなんだ」
「う……つまりアヴェンジャーの力じゃまずマスター殺しの前提条件であるサーヴァントの突破ができない、と?」
「そういうことだ。おまけに性格に難が有り過ぎる、まさに狂犬だ。
 再現された聖杯戦争においてのアヴェンジャーの性格は本来の彼の性格では無い筈だからな。必ずアレと同じになる保障はどこにもない」
「あ、う……それじゃあ俺」
「お前ではまずアヴェンジャーを扱いきれんし、何より確実に生き残れん。敵に殺されるかアヴェンジャーに殺されるかの二択だろうさ」
「そ、そんなぁorz」
「他の者もアヴェンジャーは止めておくように。あのサーヴァントとまともに組めるのは恐らく能力的にも相性的にもマクレミッツくらいだぞ」



「とまあここまで俗に言う本編鯖をザラっと補習したがなんとなく聖杯戦争の概要は掴めたかフラット?」
「いややっぱ凄いですよ聖杯戦争!サーヴァント最高いやっぽう!俺、大きくなったら聖杯戦争に参加するんだ……」
「……もう既に十分大きくなってるだろう」
「じゃあ教授。いよいよ本命の皆鯖のサーヴァントを見て欲しいんですけど」
「おまえこれを参考して聖杯戦争に参加する気じゃないだろうな?」
「え?なんの、ことかな?」
「ふぅ……せめて嘘を付くならもう少し堂々としていろ。小動物じゃあるまいにキョロキョロし過ぎだファック」
「うぅ……触媒なくて聖杯戦争に参加できないからせめてサーヴァントの講義をして貰ってこの心を慰めている俺の気持ちが判らないんですか教授!!」
「判らん」
「ちょ即答は無いでしょう!?せめてもう二三言くらいは」
「つまらん、下らん、小さい、あほらしい」
「ちょ!それ全部教授がライダーに言われたことじゃないですか!」
「なっ!?お前何故ソレを知っている!!?」
「えへへへ何故でしょう?ああでも俺先生好きだし取引にはちゃんと応じますよ?」
「ファック!!このホームラン級ドアホめが!判った講義してやる、すれば良いんだろうが!」
「やったー!!!」
「まったく……私の平穏を乱したことを覚えておけよフラット?」
「と言いながらも最後まで面倒を見る先生なのでした、まる」