深夜、衛宮邸。
士郎の寝室。

「うう……ん……?」

眠っている部屋の主は呻き声を発する。
妙に狭苦しい、まるで両側から圧迫されているような感じ。
その感触によって眠りを中断された士郎はゆっくりと目を開ける。
まず目に映るは天井。
次に視線を布団に移す。
そうしたら不自然に盛り上がっている。
状況を整理する士郎。
左右からの圧迫、自分に掛かる圧力は女の子二人分くらい、不自然な布団の形。

「まさか……!?」

思わず布団を撥ね退けると、左に金髪の美女、右に銀髪の美女が一糸纏わぬ姿で気持ちよさそうに眠っていた。

「ライダー、ランサー、なんでさ……」


「で……一体どういうつもりなんだ?」

ジト目で目の前の二人を睨む士郎。
目の前には全裸の美女二人がバツの悪そうな表情で正座中。
朱眼の金髪の美女はライダーのサーヴァント、マザー・ハーロット。
蒼眼の銀髪の美女はランサーのサーヴァント、ブリュンヒルド。
どちらも士郎がマスターとなっている。


本来サーヴァントはマスターに対して一人だけが常識である。
しかし士郎の場合様々な状況が重なった結果、その常識から外れる事になった。
聞くところによるとサーヴァントを二人維持するのは士郎ではかなり無理があるという。
話し合った末、片方は性行為で魔力を補充したほうがいいという結論になった。
マスターである士郎の意思を無視して、ライダーとランサーで勝手に決められたものであるが。
しかしここでどっちが抱かれる担当になるかで意見の対立が発生。
ライダーランサーとも譲る気はなく、隙を見つけ次第士郎を襲うつもりだったらしい。
で、布団に潜り込んだ所を士郎に発見されたというわけだ。
ちなみにライダーが裸なのは服を着るのが面倒臭いから。
ランサーのほうは魅了スキル持ちのライダーに対抗するために全裸で迫ろうとしたから。
布団に潜り込んだまではよかったが、そのまま寝てしまったらしい。


今のランサーとライダーだが、ライバルを蹴落とすため、自分をアピールするのに躍起になっていた。
士郎の抗議は当然無視。

「我(わたし)のほうがいいわよねえ~? ランサーは清純な戦乙女だからこういうのは苦手みたいだし」

「私(わたくし)のほうがいいですわよ。殿方の相手をするのも戦乙女の心得ですわ。ライダーは面倒臭いのは嫌いなようですし」

そこまで言って二人は勢いよく立ち上がると真正面から睨み合う。
その際当然何も着ていないので、男を惑わす蠱惑のメロンクラスの乳房4つがプルルンと揺れ動く。
思わず鼻を押さえる士郎。
ランサー、ライダーとも腰を手に当てると胸を張り出す。
至近距離で突き出された双方の胸は密着し、ムニュムニュと形を変えてゆく。
バスト100センチに達する胸の押し付け合いは壮絶の一言に尽きる。
それを見た士郎の、押さえた鼻の隙間からはポタポタ鼻血が零れていく。

「なによ! 清純な振りして戦う時は男を誘惑するようなビキニアーマーなんか着てるくせに!」

「なんですか! 貴女だって戦う時はおっぱいも股間も隠さない露出狂みたいな衣装しか着てないじゃありませんの!」

二人の睨み合いはエスカレートする一方、激突し合う視線で火花まで飛び散る。
胸同士だけでなく、おでこ同士もぶつけ合い、睨み合う。
だがそこで二人は一旦離れる。
そして空気が変わる。

「こうなったら……」

「どっちが士郎に抱かれるか……」

ライダーは頭にベール、上半身には前開きの小面積の上着、 首手足の装飾以外全裸同然の衣装。
ランサーは羽の生えた兜にビキニアーマーという肝心な箇所以外は露出した戦闘装束を身に纏う。

「「勝負!!」」

ライダーは『溢れる邪淫(ルクスリア・チャリス)』 からワインの鞭やカッターを作り出す。
ランサーも『神戦誘う戦姫の槍(ロギ・ヴァルキュリア)』を構える。

「ま、待ったあーー!!!」

二人が行動に移る寸前。
思わず立ち上がり両者の激突を止めようとする士郎。
二人の間に割り込み両腕を伸ばす。

「二人ともやめてくれ! こんな所で暴れたら家が、いやそれ以前にケンカ自体ダメ……?」

そこまで言って両腕に、マシュマロのように柔らかいものを掴んでいる感触がするのに気付く。
思わず掌をゆっくり動かして掴んでいるものを揉んでみると、

「……もお、どっちか片方じゃなくて二人とも欲しいなんて……エッチなマスターね」

「ああっ……マスター。そ、そんなに動かさないで……ビキニの金具部分が喰い込んでしまいますわっ」

と、艶かしい声が返ってくる。
ギギギ……と音を立てながら首を回して左右を確認した結果……。
士郎の掴んでいるものはライダーとランサーのたわわに実ったおっぱい。

「人生オワタ……」


ケンカ止めようとしておっぱいタッチ
   ↓
激怒した二人の宝具攻撃
   ↓
ヘブンズゲート直行便


思わず死を覚悟した士郎だったが、事態は意外な方向に向かった。
それ以前にマスターが死ぬとサーヴァントも消えるからその可能性は低いのだが。
二人は自分の乳房を掴んでいる士郎の腕を掴むとニッコリと微笑む。

「そうよね。ケンカはいけないわよね♪」

「そのとおりですわ。でも女性の胸を触ってただで済むと思ったら大間違いですわよ♪」

「だから我達二人を満足させることで許してあげる♪」

「そうそう。女の子に恥をかかせちゃダメですわ♪」

その言葉は士郎にとっては死刑宣告であるわけで、

「な……なんでさーーーー!!!」

次の日の朝の食卓、枯れ果てた士郎とツヤツヤの肌のランサーとライダーの姿があったのは……当然の結果。