『出会い』

聖杯戦争が本格的に始まるよりしばらく前。
深夜、衛宮邸の土蔵の中、衛宮士郎はそこに座っていた。
息が荒いことから魔術の修行をしているのか?
いや、どうやら違うらしい。
床に置いてあるのは……エロ本。
「ハァ、ハァ……」
自家発電の真っ最中だったようだ。
士郎だって男の子、溜まるものは溜まるので無理もない。
「ウッ……!」
絶頂に近づくに連れ士郎の意識は昂ってゆき、それに同調するかのように床に刻まれていた魔方陣も光りだした。
「な、なんだ!?」
驚きつつも慌てて立ち上がるが、生理現象は止まらない、止められない。
そうこうしているうちに光る魔方陣から現れたのは、肝心な箇所を隠していない、裸同然の衣装に身を包んだ美女だった。

黄金のような髪の毛にルビーのような紅い瞳を備えた絶世の美女と断言できるその美貌は、さっきまでオカズにしていたエロ本の女達とは比べ物にならない。
衣服は頭に緋と紫のベール、上半身にはベールと同色の前が開かれた小面積の上着と手袋以外は、首手足に豪奢な装飾しか身に着けていない。
外部に晒されている肌は理想的な白さで、ボン・キュッ・ボンなナイスバディを隠すものは何もなく、下半身の股にある女性にとって最も大事な箇所も丸見えであった。
なのに美女はそれを隠そうとも恥らう素振りも見せず、これが当たり前だと言わんばかりに胸を張り、その裸体を見せつけるように立っていた。

そんなあられもない姿を直視して士郎が限界に達するのは言うまでもなく、股間のモノは大爆発を起こした。
凄まじい勢いで放たれた白いそれは、目の前の美女に飛び掛かり、その顔、裸体を汚していった。
絶頂の快感もつかの間、とんでもない事をしてしまったと察した士郎の腰は抜けてしまう。
一方彼女はというと、気にする素振りも見せず、肌に掛かった指で精液を掬い取ると、まるで蜂蜜でも舐めるかのように美味しそうに舐めだしたのだ。
ピチャピチャと音を立てつつ、艶かしげな表情で士郎の子種を舐める美女の姿は、そのエロティックな衣装も相俟って士郎が息を殺しても夢中になり、かつ股間の分身を再び奮い立たせるのには十二分だった。
じっくりと体中の白蜜が舐め終わると、彼女はそれを放った張本人である士郎の元へゆっくりと、艶然に歩み寄ってゆく。
尻餅をついた士郎は目の前に迫る美女の美貌、露出箇所を強調する衣装によって強烈な自己主張をしている白皙の裸体に魅了されたかのように動かない。
彼女は士郎の腰の上に跨るような姿勢をとった後、ゆっくりと腰を降ろしてゆく。
腰の下には再硬化し天を向いている彼の分身があったが、その分身が彼女のほんのりと塗れた秘裂に触れ、クチュッと音を立てた所で彼女は動きを止めた。
そして見るもの全てを惹きつけるであろう、魔性の美貌を少年の眼前まで近づけその顔をじっと見つめてから、初めて口を開いた。
「サーヴァント・ライダー召喚に応じて参上したわ。貴方が我(わたし)のマスターで間違いないようね」
「マ、マスター?」
目の前で起きたあまりに淫らな出来事に思考が追いつかず、停止寸前でありがらも辛うじて言葉を発する士郎。
「……どうやら何も知らないみたいね。詳しい事は後で話すからそれはいいとして、それより貴方可愛いし気に入っちゃったから……」
そこまで言ってから復活した士郎の股間の分身に手を伸ばして優しく掌で包むと、ライダーと名乗った美女は妖艶な微笑みを浮かべてこう言った。
「や・ら・な・い・か?」
「ウホッ……いい女」
それが士郎とマザー・ハーロットとの出会いであり、少年が童貞であった最後の夜でもあった。




『前途多難』

衛宮邸土蔵、内部には情事の後特有の臭いが広がっている。
発生源はその肢体を色々な汁まみれにして折り重なっている男女。
士郎「ハア、ハア……で、あんたはいったい何者なんだ?」
ハーロット「……聖杯戦争を戦い抜く手駒としてライダーのクラスとして召喚されたサーヴァント。それがこの我(わたし)、マザー・ハーロットよ」
豊満な胸を士郎の胸板に押しつけながら、聖杯戦争に関して説明するハーロットと名乗った美女。
士郎「冗談じゃない、聖杯なんて俺はいらない。そんな殺し合いも認められない」
ハーロット「そうね。我(わたし)も同じよ。戦いなんて観戦(み)てればいいわ。面倒事は嫌いなの」
士郎「じゃあ……」
余韻のさめやらぬ真っ赤に上気した肌を堂々と晒して、ハーロットが上体を起こした。
乳首の勃った乳房がプルンと震えるを見て顔を赤らめた士郎に対して、からかうかのように淫靡に微笑む。
ハーロット「ええ。気も合うみたいだし、しばらくお世話になるわ。よろしくね可愛いマスターさん♪」
士郎「あ……俺は衛宮、衛宮士郎だ。よろしく、ハーロット」
ハーロット「士郎…シロウね。悪くない名ね。アソコもいいもの持ってるみたいだし」
士郎「///と、とりあえずシャワーでも浴びないか? いつまでもこんなカッコいるわけにもいかないし」

二人は衛宮邸本邸の脱衣所に移動。
ハーロットは装飾と僅かな面積しかない衣装を脱ぎ捨て浴室へ入っていったが、士郎はその場から出て行こうとする。
ハーロット「どうしたの? 一緒に入りましょうよ」
士郎「な///なに言ってんだ。女の子といっしょに入れるわけないだろ!?」
ハーロット「さっき散々我(わたし)の裸見たじゃない。今更なに言ってるのよ」
士郎「そういう問題じゃないんだよ」
ハーロット「もぉ~変なとこで律儀なんだから。……しょうがないわねえ。 『溢れる邪淫(ルクスリア・チャリス)』 」
士郎「っ!? なんだこの赤いワイン!? まるで生き物みたいに絡みついて……ちょ、服脱がすな引っ張るな、アーーーッ」
第二ラウンド開始。

居間でくつろぐ風呂上りの二人。
ただこの二人には決定的に違う点がある。
士郎は服を着ているが、ハーロットは最初に着ていた装飾と肝心な箇所を隠さない露出衣装すら着ていない完全な全裸状態にあることだ。
ハーロット「ふう~いいお湯だったわ~」
士郎「……ハーロット、ちょっといいか?」
ハーロット「なに?」
士郎「なんで服着てないんだ?」
ハーロット「めんどくさいから」
士郎「なんでさ!? 普通は服着るだろう」
ハーロット「我(わたし)の時代じゃ人前で裸なのはごく当たり前だったのよ」
士郎「いつの時代だよそれ!」
ハーロット「別に士郎には迷惑かかけてないしこれくらいいいでしょ? ……むー、 こうなったら実力行使で黙らせるしかないわね」
士郎「って抱きつくなー! 胸を押し付けるなー! 股間を擦り付けるなー! …ウッ、鼻血が」




『近接ステだけが全てじゃない』

士郎「ところでハーロット」
服を着る着ないで揉めた際、思わず出てしまった鼻血を止める為、鼻にティッシュを詰めている士郎がふと呟く。
ハーロット「何?」
士郎「お前戦うこと出来るのか?」
ハーロット「~ん、出来ないことはないけど、実演するのも面倒臭いし……いいわよ。シロウが手伝ってくれるなら見せてあげるわ」

場所は中庭に移る。
並ぶ士郎とハーロットの前方にはガラクタが並べられている。
ガラクタは土蔵にあったものを士郎がハーロットの指示に従い用意したものだ。
そのハーロットだが裸ではなく、召喚された時に着ていた衣服における基本的な役目は皆無、むしろ露出した裸体部分を強調させることが目的の、あの衣装を身に纏っていた。
士郎「わかってたけど戦う時もそんな裸とかわらない格好なんだな……」
ハーロット「これが我(わたし)の戦闘コスチュームよ♪」
士郎のツッコミをそう言って流すと彼女は黄金の杯を掲げた。
一瞬、目付きが真剣なものに変わる。

ハーロット「まず一つ」
ハーロットがそう呟いた瞬間、杯からワインが溢れたと思うとそれは鞭の形を取った。
ちなみに風呂場で彼女が士郎を拘束した時に使ったのもこれである。
鞭状のワインはまるで獲物に襲い掛かる蛇のようにガラクタに迫り粉々に粉砕した。

ハーロット「二つ」
生き物のように自由自在に動くワインの鞭は、ハーロットの言葉に従い別のガラクタを空中へ跳ね上げる。
そして次の瞬間目にも止まらぬ速さで、空中に舞うガラクタを、刃のようになったその身で切り裂いた。

ハーロット「三つ」
標的を真っ二つにしたワインの鞭は、今度はその身をバラバラにし、無数の宙に浮かぶ水球を形成する。
しかしそれも一瞬、水球は円盤状のカッターに形を変えると、他のガラクタ達に飛び掛り次々と切り刻んでいく。

ハーロット「ラスト」
そして最後に一番頑丈そうな、鉄板やトタン板等を重ねたものが残る。
しかし水圧レーザーのように圧縮されて発射されたワインの前には無力だった。
穴が開いたと思った瞬間、たちまち蜂の巣にされ、細切れに切断されてしまったのだから。

ハーロット「どう? 我(わたし)もなかなかやるものでしょ?」
ハーロットは士郎の方を向くと、腰に手を当てて得意そうに胸を張った。
何の支えもなく外界に晒されている形のよい乳房がプルンと震える。
士郎「……」
士郎は彼女の揺れる胸を見て鼻血が再び出そうになってしまうのと同時に、ワインの威力になにも言えずに呆然としていた。

士郎「俺は、やっぱり嫌だ」
ハーロット「またその話? 我(わたし)は積極的に戦うつもりはないから、そんなに心配しなくてもいいと思うけど?」
寝室、ハーロットと士郎は一つの布団で一緒に眠っていた。
最初士郎は一緒に寝るのを拒否したが彼女の
「我(わたし)とセックスしてお風呂にも一緒に入ったのに一緒に寝るのは嫌なんて酷いわ。ヤることヤったらポイなのね」
この一言に折れることとなり、こうしている。
ちなみに二人が何も着ていない全裸状態なのはお約束。
士郎の上にハーロットが圧し掛かっているせいで、その間にある彼女のたわわな膨らみは、士郎の胸板に押し付けられムニュリと形を変えていた。
士郎「そうじゃない、そうじゃないんだ。だってハーロットは女の子じゃないか。女の子だけに戦いを任せるなんて俺には我慢できない。だから……俺は強くなりたい。ハーロットを守れるくらいに」
ハーロット「変わったマスターねえ……。でも、嫌いじゃないわ。そういうの」
彼女はそう言って微笑むと士郎の唇に自分の唇を重ねた。