このあとエア使われて負けるでしょうけど(笑)
「・・・なるほど、これが数多のサーヴァントを倒してきた宝具の正体か」
アルゴーの甲板へと突き刺さり、燃え上がる剣を見ながら、
イアソンは黄金の騎士をにらみつけた。
「ふん、おぬしのごとき雑種が我の宝具を理解したというのか」
「生憎と。この身は目立たぬことが身上のリーダーでね」
アルゴーの精霊を抱きしめるイアソンの目の前には、
ギルガメッシュの放った多くの魔弾が突き刺さっていた。
あるものは深く突き刺さり、あるものは甲板に傷すらつけていない。
「数多の魔弾は全てが宝具ゆえの『属性』を持ち、何らかの『弱点』に該当する。
かの大英雄といえども、毒には倒れるように。
最適を繰り返す宝具。個人たる英霊には逆らえぬ戦争。それがお前の財宝だ」
「判ったところで何になる、雑種。
貴様の解釈で正解だ。己の敗因を歌い上げたことを光栄に思い――」
十七の魔弾が黄金の騎士の背後に装填される。
その中に、イアソンでは避けえぬ「裏切りの符」「復讐の剣」を認め、
ライダーはかすかに俯いた。
「――失せろ!」
魔弾が放たれる。
他の魔弾はともかく、さきの2つのみは、
“裏切り”の魔女の“復讐”に弄ばれし英霊には、防げぬ必殺・・・!
しかし、イアソンに突き刺さるはずの魔弾は、
“永遠の絆”と“復讐の完成者”たる鉄腕に阻まれる――。
見よ、これこそが、イアソンの宝具、ギリシア最大の冒険行を成し遂げた、
英雄たちの力を呼び覚ます宝具“大英雄時代(アルゴナウタイ)”
「――残念だったな、ギルガメッシュ
お前が多くの宝具をもって最適を繰り返す英霊というのなら、
この俺は、多くの英雄をもって最適を繰り返す英霊・・・・・・!」
仲間たちとともに剣を抜き、イアソンは英雄王へと向き直る。
「さぁ、はじめようじゃないか、英霊の戦いではない、戦争を!」
最終更新:2009年05月18日 23:40