web 2.0時代を生きる > Hubとしてのマネジャーはいらない


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(2008/06/10)

 組織っていったい何なのでしょう。
 マネジャーって?

 小さな会社と大きな会社の違いを考えていました。
 小さい間は組織らしいものがなくてもちゃんと動いているのに、会社が大きくなるとどうしても組織(枠組み)というものが必要になってきます。

 いろいろと考えて出した答えは

  • 組織はどんな形でもかまわない
  • その会社が業務を円滑に進めることができるように最適の組織をつくればいい

ということです。

 乱暴に聞こえるかもしれませんが、この答えは間違っていないと思います。

小さな会社が組織らしいものがなくても動く理由
  • みんながいつでも顔が見えるところにいて、誰が何をしているかがわかる状態にある
  • したがって、どんなことが起こってもその場で適切な指示を出せばちゃんと動いていく
ということではないでしょうか? したがって、組織がなくてもかまわないし、本当の意味でのコミュニケーションがなくてもとりあえず動いていくのです。

 そのままの状態で会社が大きくなると何が起こるか?

 みんなの動きがわかりません。適切な指示を出そうにもひとり一人が何をしているのかもわからない。それを解決するために組織をつくるのですが、それは残念ながらあくまでも枠組みでしかありません。

 様々なマネジメント論があり、組織論が世の中にはあります。でも、ほとんどの○○論には「ひと」というものが抜け落ちています。これはピーター・ドラッカー氏も「私自身の著作も含め、経営に関する書物は得てしてコミュニケーションの持つ重要性を軽視しています」と『ドラッカーの遺言』(153ページ)の中で書いておられます。
 人に焦点を当て、心理学を用いたものもありますが、それは「科学」として、ツールとしての人間論です。再現性があるもの(同じ条件のもとで誰がやっても同じ結果がでること)を科学と呼ぶそうです。もしそうであるならば、経営は科学とは呼べません。全く同じ条件をつくることは不可能ですし、もしそれが可能であっても、全く同じ結果がでることはほとんどないでしょう。

 どんな組織をつくろうと、そこに働いているひとり一人に焦点を当て、そのひとり一人が気持ちよく働けるようにコーポレートカルチャー(=企業文化、社風)をつくらなければ絶対に動きません。「仏つくって魂入れず」の状態になるのです。

 大企業病と呼ばれるのは、このような状況を呼ぶのではないでしょうか。

 明確に目的を持っている、そしてそれを共有しているコミュニティ(組織、会社)はどんなに大きくてもうまく機能しているように見えます。

たとえばLinux。
 Linus TorvaldsさんがLinuxをつくりました。オープンコミュニティでどんどんレベルアップして現在のLinuxがありますが、そこには組織らしいものは存在しません。Linux FoundationもTorvaldsさんをサポートするための組織であり、彼自身は組織に属していません。また彼がLinuxの開発だけを行えるようになったのはわずか4年ほど前のことで、それまでは別の会社の社員として働いていました。Linuxコミュニティは数百万人いるといわれていますが、明確な組織は存在しないのです。

 Torvaldsさんによると、彼の仕事はmaintainerとして技術面のリーダーとしての仕事と、コミュニティの中で起こる様々な社会的な問題を解決するコミュニティの社会的なリーダーとしての仕事の二つがあるそうです(彼はそのどちらも楽しんでいるとのこと)。実際に顔を合わせることのない人たちが、ウェブ上でしっかりとしたコミュニケーションをとり、より良いコードを書くために日々努力しているのです。コミュニティの中でも派閥のようなものが存在し、コミュニティ内での政治力を使って自分たちが書いたコードが優れているといった争いも起こるそうです。そんな問題もウェブ上で解決しています。問題がこじれた場合、普通の社会であれば実際に顔を合わせて話し合わなければならないでしょう。しかし、目的を明確にし、それを共有しているコミュニティだからこそ直接会うこともなく解決できるのだと思います。

 直接会って話し合う、Face to Faceがコミュニケーションのベストの方法だといわれます。私ももちろんそう思っています。しかし、お互いが真摯に聴く態度を持つことができれば、そのコミュニケーションの方法そのものはそれほど大きな問題ではないのでしょう。

 Crowdsourcingという手法も広まりつつあります。ウェブ上で「こんなことできませんか?」となげかけ、それに応募した会社(人)と顔を合わすことなく、仕事を完了させる仕組みです。

 マネジャーの仕事はコミュニケーションを円滑にすることではないでしょうか。単なるデータとしての情報伝達という意味でのコミュニケーションではなく、人と人との心の通ったコミュニケーションを円滑にすることです。

 単なるデータの伝達はどんなツールを使ってもかまいません。そんなものは機械やウェブに任せればいいのです。ウェブであれば、ネットワーク上のHubがその役割を担っています。そんなHubとしてだけのマネジャーはいりません。

 人を有機的に結びつけ、より良いものをつくりだすために人の心を動かす

 真摯に相手のことばに耳を傾け、時には励まし、時には叱り、
 他のメンバーとの相互理解を深め、連携を促し、化学反応を起こさせ、
 目的に向かってメンバーを導いていく

それが本当のマネジャーの仕事ではないでしょうか。



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