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(2008/06/08)

 やっぱりGoogleってすごい会社ですね。

 以下はEric Schmidtさん(GoogleのCEO)のことばです。

"They can learn to listen. Listening to each other is core to our culture, and we don’t listen to each other just because we’re all so smart. We listen because everyone has good ideas, and because it’s a great way to show respect. And any company, at any point in its history, can start listening more."

 彼らは聴くということを学べばいい。お互いの意見を聴くということは私たちの社風のもっとも奥底にあるものです。私たちは、私たちがスマートであるという理由からお互いの意見を聞いているのではありません。すべてのひとがいいアイデアを持っているから聴くのです。そしてそれは相手に対して尊敬していることを示す非常にすばらしい方法です。そして、どんな会社でも、またどんな時期からでも、もっともっと聴くことをスタートさせることができます。

 Andrew McAfeeさん(Associate Professor, Harvard Business School)のブログで見つけました。
 先週行われた Management Lab
のコンファレンスの夕食会のために参加したEric SchmidtさんがAndrew McAfeeさんの質問に答えたのが上記の文章です。


 McAfeeさんのSchmidtさんへの質問の要約は以下のようなものです。
 「すごくうまくいっている事例としてGoogleを取り上げると、
 あの会社はIT企業だから、従業員が若いから、すごいひとが集まっているから
 という特別な会社だという理由で、参考にならないという意見がいっぱい出てくる。
 そんな人たちはあなたから何を学ぶべきですか?」

 そして、答えが上に紹介したものです。
 ことばで見ると本当に簡単なことですね。
 でも実際にやろうとするとなかなかうまく行かない。

 それは経営者の心を変える必要がでてくるからです。

 McAfeeさんはEnterprise 2.0という考え方を推進しようとしておられる方です。
ただ、どちらかというとITを導入すればそれですべてが解決するという立場ではなく、(私の考えに近いと思うのですが)そこに関係する人の要素を大きく捉えておられるように見えます。
 だからこそ、この会話が生まれたように思います。

 今の私たちの生活にコンピュータは欠かせません。
 一般のひとが手元に持っているパソコンはなくなっても、不便というレベルで収まるかもしれませんが(実際には多くのひとが仕事をすぐに始められなくなるでしょうが)、マイクロコンピュータと呼ばれる様々な機器に組み込まれたものまでを含めると、ほとんど私たちの生活自体が破綻します。鉄道の運行システムなどの公のものだけでなく、家電製品のほとんどはマイコンが組み込まれています。

 私たちはこのようにコンピュータを受け入れてきました。それによる効率化は計り知れないものがあります。それらの効率化は専門化が直接タッチするものがほとんどであり、一般のひとがいじくれるものではなかったといっていいのではないでしょうか。

 もちろんワープロや表計算ソフトは一般の人でも何とかつかえるものになっています。ところが、それ以上のものとなると、ITの技術を最大限に活かしているかとなると「?」がついてしまいます。
 私が所属している会社でもNotesを導入していますが、本当に使っているのはほんの一部。精算や各種申請承認など業務のシステムも何とか使っているというレベルです。作業レベルの効率化には役立っていますが、知的生産性をあげるというところまでは残念ながら至っていません。

 ウェブ2.0(何を持ってウェブ2.0と呼ぶのかという問題はありますが、その議論になると諸説が出てくるのでとりあえず一般的な呼ばれ方としてのウェブ2.0という、あいまいなままにさせてください)がもたらした知的生産性のアップはこれから一般の会社の中へも入っていくでしょう。WIKINOMICSにでてくるような事例では実際にウェブ2.0の力が活用されています。

 それらの企業とウェブ2.0の力を活用できない企業との違いは、SchmidtさんがおっしゃっているCorporate Cultureの問題だと思うのですが、いかがでしょうか?

 「ひとり一人の意見を真剣に聴けるかどうか」

 ここにすべての答えがあると私は思っています。

 Corporate Cultureを変えることはそう簡単ではありません。
 でも、それを変えないことには本当は何も変わらない。「和が大事」ということで、あるいは「空気を読めよ」ということで表面上の波風を立てないことをやってきた会社では大変かもしれません。でも、表面上のことでは何も変わらないのです。

 より良いものをつくりだすためには波風が立ちます。「和が乱れている」というように見えるかもしれません。社長が言ったことだからということで流されようとしている「空気を読まずに」意見を述べるということも必要になります。

 本当の「和」は相手を尊重するところに生まれます。流されようとしている「空気を読んで」より良いものを求めるために、行動することが必要になります。

 それを実現するためには、経営者が変わらなければならない。
誰の意見でも素直に聴くことができる、それをベースとした行動が必要です。
色眼鏡で見ることなく、その人が本当に伝えたいことに耳を傾ける。そこからすべてが始まります。

 これは、ITがかかわっているとか、いないとかは全く関係ないのです。

 ただ、ITを絡ませることで、それを推進することはできます。
 情報の共有化が簡単にできるようになります。
 社内ブログや社内SNSを使うことで、ひとり一人の意見や人格を表現する場を提供できるようになります。
 さらに、それらのものがひとり一人の距離を近くすることができ、
 直接あったときのコミュニケーションの導入部分を短くすることができ、
 より深いコミュニケーションに導くことが可能になります。

 Corporate Cultureを変えるということがベースにあって、それを進めやすくするツールとしてITがあるということを忘れてはうまく行きません。これまでは、システム会社や社内のシステム部が中心になってITを導入してきました。様々な抵抗はあったのですが、作業の効率化についてはその導入はうまく行ったと思います。そこにあるのはあくまでも知的生産性がそれほど絡まない作業です。
 ウェブ2.0を会社に組み込もうとするEnterprise 2.0は人が直接絡む知的生産性がベースにあります。そこで働いている人が中心なのです。働いている人たちにどういう環境を整えればうまく知的生産性が上がるようになるか、その視点からシステムを組んでいく必要があります。そして、知的生産性をあげようと考えれば、Corporate Cultureを変えるということがどうしても必要になってくると私は考えています。

 人がひとり一人違うように、Corporate Cultureもそれぞれの会社で違っていて当然です。ですから、Googleの組織図を勉強し、その仕組みをそのまま取り入れても絶対にうまく行きません。

 大事なのは
 「ひとり一人の声を真摯に聴く」
 ということです。

 これさえ取り入れることができれば、極端な言い方をすれば組織図なんてどんな形でもいいのです。
 ITもすごく役に立つツールですが、絶対に必要というものでもありません。

 ウェブ2.0がうまく動いてきているのはそこに既存の組織や仕組みがなかったからだと思います。そして、相手の身分などの属性がそれほど気にならない状態にあります。また、梅田望夫さんをはじめとして、それなりの身分を持った方々が、相手の身分に関係なく、対等に接しておられます。そういった方々がウェブ2.0の世界をリードしてこられた、ということが既存の社会や組織と違った、新しい秩序をつくりだしているのでしょう。このスタンスは、Schmidtさんがおっしゃる「相手の意見をとことん聴く」ということと同じだと思います。

 そしてこれはすべての人に当てはまること。
 皆さんもそこから始めてみませんか?


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