web 2.0時代を生きる > Peer Production


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 WIKINOMICSという本の中にweb 2.0時代の重要な条件の一つとしてpeer productionという言葉が出てきます。

 peer productionはYochai Benklerさん(ハーバードロースクール教授)が新しい経済活動のスタイルに対してつけた言葉です。Coase’s Penguinという論文の中で、free soft wearを中心にpeer productionがどのような状況の中で発生し、どのように有意義で、どのようにこれからの世界を変えていくかを書いておられます。

 WIKINOMICSの中ではソフトウェアに限らず、もう少し広範囲に捉えられているようです。モノをつくりだしたり、販売活動を行ったりする一連の経済活動の中で、対等の立場で行うことをさしています。

 日本には「そうは問屋が卸さない」という古い言い回しがあります。流通において、問屋さんが強大な権力を持っていた時代に問屋さんの意向を無視して商品を売る、流すということが不可能であったことをさして、そんなに物事は簡単に運ばないことを意味しました。このことばは死語になりました。使わなくなっただけでなく問屋さんの影響力の減少とともに実態もなくなりました。

 もう20年ほど前の話になりますが、大手量販店に納品していた会社の方から信じられない話を聞いたことがあります。お菓子の製造会社だったのですが、買取の商品で売れ残ったお菓子の袋をたたいて中の商品を割り、不良品として返品されることが度々あったそうです。ここまでひどいことはもう行われていないと思いますが、まだ一部では主人公が変わっただけで強大な影響力を駆使して、自社にだけ有利な条件を強要する会社も存在するようです。

 商売は本来、対等の立場で行われるべきものです。お互いに得るものがあるから商売が成り立っているのであって、一方的にどちらかが利益が出る状態であれば、その商売はそのうちに必ず尻すぼみになっていきます。より優位な条件を求めることは間違ってはいないと思いますが、相手が飲めないような条件を強要することは一時的に利益が出るとしても、ある程度の期間を考えれば必ず問題が発生します。

 WIKINOMICSに登場する企業は対等の立場でモノ(製品・サービス)をつくりだしています。より良いモノをつくりあげるために、情報を共有し、意見を交換し、議論し合ってお互いが納得できるカタチでコラボレーションしています。部品メーカーと最終商品をつくるメーカー、販売会社がそれぞれ得意なものを最善の状態で出し合うことで、今までつくり得なかった物を比較的短時間でつくることが可能になっています。

 それを可能にするのはお互いに対等であるという意識ではないでしょうか。

 対等であること=peer productionだと私は思っています。

 上だ、下だという意識があると私たち人間は残念ながら素直になれないようです。
例えば、社長が言った一言と、新入社員が言った一言、あなたはどちらを信じますか? 会社の大きな方向性については社長が言うことを信じないとだめですが、現場のお客様のことについては、場合によっては新入社員のことばのほうが真実に近い事だってあります。もちろん表現方法が稚拙でそのままのことばを受け入れることには危険が伴うこともあるでしょう。でも、全く無視してしまうことのほうがもっと危険ではないでしょうか。

 相手の企業が大きい、小さいで相手の話の内容を勝手に評価していませんか?
大事なことは、相手が何を伝えようとしているかであり、その内容がどれだけ自分たちにとって役に立つかということです。相手の企業が大きい、小さいは全く関係ありません。

 対等であると考えるから相手の意見を聞こうとします。そこで始めて信頼関係が生まれます。相手の意見を素直に聞ける土壌ができるのです。

 世の中はどんどん進んでおり、自分が知っていることはどんどん時代遅れになっているはずです。今までの経験の中から「これが正しい」ということに「固執」するのは時代遅れになることを加速します。

 対等の関係、常に頭に置いておきませんか? 商売上、ビジネス上の問題だけでなく、日常の生活の中でも同じではないでしょうか。子供からも学べることはいっぱいある。そんな気持ちを大切に私は日々生きているつもりです。



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