The Nearness Of You

The Nearness Of You


曲の構成


AABAだが、最後のAは4小節多い。


F Cm7 F7 Bb Bbdim
Am7 D7 Gm7 C7 Am7 D7 Cm7 C7
F Cm7 F7 Bb Bbdim
Am7 D7 Gm7 C7 F Bbm F
Gm7 C7 F F7 Cm7 F7
Bb Bm7b7 E7 Am7 D7 Gm7 C7
F Cm7 F7 Bb Bbdim
Am7 D7 Gm7 C7 Am7 D7
Gm7 C7 F


ディミニッシュ処理


この曲の最大の難関はBbdimの処理であろう。

ディミニッシュの処理のパターンは、大体以下のうちどれか

  • マイナーコードによるアプローチ
  • ブルーノートスケールによるアプローチ
  • アッパーストラクチャによるアプローチ
  • ドミナントコードによるアプローチ
  • ディミニッシュスケールによるアプローチ
  • 機械的フレーズによるアプローチ


ディミニッシュって、まともに解説した本ってあまり見たことない。
つまり、誰もわかっていないコードと言えるのだ!

ディミニッシュって、経過音的に使ったり、トニックディミニッシュとして使ったり、マイナーコードの変わりに使ったり、ドミナントの代わりに使ったりといろいろある。

で、それぞれの役割について、フレーズのアプローチは変わってくるのだ!

ひどい教則本だと、ディミニッシュスケールが使えるしか書いてない。
おめ~、ディミニッシュスケールだけで音楽ができると思ってるのか~!!!


さて、

このBbdimはトニック・ディミニッシュでもない

Bb⇒Bbmと考えることもできるが、そこまでマイナーなサウンドではない気もする。
サブドミナントマイナーであれば、例えば、Bbメロディックマイナースケールや、Dブルーノートスケールなんかがハマるからだ。
しかし、このコードではハマらない。
ま、どうせベースはBbの音弾いてるので、Bbmのフレーズ弾いてもバレないんだが…


次に、ブルーノートで考えると。Gブルーノートスケールが合う。
もともとFキーでGブルーノートってのは、Bbmのときにピッタリくる。
そうか、Bbmで考えるとうまくハマらないけど、唯一Gブルーノートだけは合うわけだ。
ってか、Gブルーノートの構成音は、Bbdimの構成音ともろぶつかるけど。
ま、ブルーノートスケールはそんなもんだから。
Dbの音を強調するような感じで効果的だろう


さて、アッパーストラクチャだが、Bbdimのアッパーストラクチャの中で、AとCは割と自然な感じがするね。EbとF#は、すこしアウト感が出る。
拙者のお気に入りは、アッパーストラクチャとディミニッシュスケールを絡めて弾くやり方。
例えば、Aのアルペジオで駆け上がって、Ebからディミニッシュスケールで降りてくるとか、Aのアルペジオで駆け下りて、途中からディミニッシュスケールになだれ込むとか。

さて、ドミナントコードだと、これはまさに、C7がピッタリ来る。構成音的にもBbのディミニッシュスケールにハマってるし。
もっと言うと、CのコンディミとBbのディミニッシュスケールは同じ。
なので、C7のコンディミのフレーズを弾くと、ビンゴにハマるわけだ。
とは言え、コンディミのフレーズって、結局アッパストラクチャーベースなので、さっきのアプローチ方法とフレーズは似たようになるけど。

ドミナントコードとして、A7,Eb7,F#7についても同じことが言えるんだけど、A7の場合フレーズがBbmに近くならないように注意しないとね。Eb7もそう。F#7はアウト間でるけど、あまり変なことすると、ディミニッシュ感が薄れるよ。

ってことで、ドミナントアプローチでは、C7は、Fというキーから外れていないので、もっとも自然なコードと言えるだろう。次のコードであるAmはFの代理と考えてもいいしね。
というか、解釈としてはこれが一番正解なのだろうけど、せっかくディミニッシュなので、フレーズは少しひねりたいね。


さて、ディミニッシュスケール・アプローチだけど、これはかっこ悪いぞ。
もしやるなら、高速に駆け上がるか駆け下りるかだな。
拙者のお勧めは、アッパストラクチャ+ディミニッシュスケール
これだと、「ディミニッシュやってます」感が薄れ、しかもディミニッシュのサウンドが残るのでお勧め。


さて、機械的フレーズによるアプローチとはつまり、同じ音列を、短三度上げる or 下げるのを繰り返したり、増4度飛んで短三度下げるとか変則的な動きを混ぜたりして、機械的な動作をするもの。これは、ディミニッシュスケールから音列を作るわけだが、アッパーストラクチャ絡めてもいいね。

ただ、この曲はバラードだからな。

あまりカッコよくないと思うぞ。(伴奏のときにさりげなく入れるのはいいが)




サビ処理


サビのGm7⇒C7は、G7⇒C7とすると、G7のところの自由度が上がるんじゃないでしょうかね。


盛り上げどころ


盛り上げどころは、最後から6小節目のAm⇒D7のところでしょうな。

ここが最高潮になるように持って行こう。

もちろん、サビはある程度盛り上がるわけだから、サビ後はある程度意識的にテンションを落とす必要がある。

ま、そんなところか
最終更新:2009年06月10日 01:18