*解決策の再利用
すでに確立されている設計を再利用することで、問題解決に向けて幸先のよいスタートを切ることができ、
細々とした詳細を避けることができるようになります。他人の経験から学ぶことができるという利点もあります。
何度も繰り返されている問題の解決策を再発明する必要がなるなるのです。
*共通用語の確立
コミュニケーションを円滑にし、チームワークをよくするためには、問題にたいする共通のボキャブラリと共通の認識を持つ必要があります。
デザインパターンによって、プロジェクトの分析工程と設計工程における共通の基準点ができるのです。
*デザインパターンによって分析と設計に関する、より高い展望がもたらされる
パターンによって問題領域、および設計工程やオブジェクト指向というものをより高いところから
見渡せるようになります。これにより早すぎる段階で詳細に捕らわれるようなことが避けられるのです。
*コードの修正可能性と保守性の向上
たいていのデザインパターンは、ソフトウェアをより修正しやすく、保守しやすいものにします。
その理由は、これらのデザインパターンが時間を掛けてテストされてきた解決策であるためです。
このため、思いつきで生まれた解決策よりも変化に強い構造となっているのです。
また、より理解しやすいコードとなっているため、保守しやすくもなっています。
*デザインパターンは基本的なオブジェクト指向原則を浮き彫りにする
デザインパターンを正しく身につければ、基本的なオブジェクト指向設計原則の理解に大きく役立つはずです。
*パターンが存在しない場合でも、すぐれた戦略を採用できる
GoFは優れたオブジェクト指向設計を生み出すための戦略を示唆しています。彼らが特に示唆しているのは以下のことです。
"インターフェイスを用いて設計する。"
"クラス継承よりもオブジェクトの集約を多用する。"
"流動的要素を見つけ出し、それをカプセル化する。"
こういった戦略はデザインパターン(GOF)のほとんどに採用されています。
最終更新:2009年06月12日 05:56