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      「いい湯やったな~……」 部屋に戻って、ウチはベッドの上で大の字になった。 久しぶりのふかふかな布団に、早くも眠気がくる。 静かなのがふと気になって、シャープの方を見ると――。 「うわ、なんやシャープ。どうしたこんな近寄って」 「フラット……」 頭一つ分離れた位置で、赤い顔をしてウチをじっと見ている。 「な、なんや」 きっとその時のウチも、赤い顔をしていたと思う。 「私、今だから言います」 「お、おう。なんや」 きっと今までにない真剣さだから、だと思う。 日常で、こんなに真剣な目をしたシャープにウチまでも妙にかしこまってしまう。 「フ、フラット」 「うん」 「好きです」 「んなっ」 驚いたウチの隙をつくように、シャープは目を閉じてキスをし、 「ん……」 慌てて離れて、事態を理解しようとするウチ。 しかしシャープは――。 「な、ななな!?」 「ごめんなさい……でももう」 畳みかけるようにもう一度ウチにキスをした。 そのままウチの上に覆い被さり……。 「わぁぁぁぁ!?」 目が覚めた。 「すぴー……」 部屋は暗く、隣のベッドからシャープの寝息が聞こえてくるだけだ。 「なんや、夢か……」 「好き……」 「!?」 「好きです、猫……」 「…………」 「美味しいから……すぴー」 「べたな落ちやな」 とりあえず寝なおすことにする。 寝て起きたら忘れてる。 きっと忘れてる。 「――好きです、フラット」      

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