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    最初に視界が開けて、世界を見渡した直後に僕は気づいた。 これは夢だと。 それ以外にありえないと。 何故ならそこには僕しか居なくて、僕以外は居なくて、 挙げ句、世界は何処までも続く白で埋め尽くされていたのだから。 「なんだ、夢、ですか…」 ひとりぼっち。 別にそれ自体は特筆することではなかった。別に、寂しいとかなんて思ってない。 それでも、まぁ、あの奇天烈でハチャメチャな僕の相方が居ないとなると、 少し「静かだなぁ」という気にはなったりするのだけど。 ふと、辺りが暗くなったので、何だろうと思わず空を見上げた。 ―――その時だった 『…ヒュッ  ドガッ!!』 「ひっ!?」 突然の落下物に思わず後ずさった。 …怖々と覗き込むと、随分と重そうに見えるそれは、 「…鉄アレイ?」 『ヒューン…』 風を切るように、 『ドガッ』 「うわっ!!」 もう一つ落ちてくる。 「な、なんだったんだろう…」 ため息をつくと、また空が暗くなって… ―――その空の彼方から、大量の―― 「も、もういやだーーーーーーーーー!!!!!」 目が覚めた。慌ててがばっと、身を起こす。 そのまま、左右を確認、手足がついているかを確認。 「ちゃんとついてる…はぁ、はぁ、……よかった、僕、生きてる…」 ほっと一息ついたところで、相方の声がした。 「おっと危ない、もう少しでホネが不慮の事故に遭うところだった」 「嘘ですよね?」 「… もう少しでホネが」 「それ、故意ですよね? ねえ!!?」 全く、と呟きながら相方の隣にたつ。 この角度でも、彼の前髪から中は見えない。…本当に、この人に目はあるのだろうか? そう考えたところで、 「そうだ、ほね、しっているか」 「なんでひらがななのかはわかりませんが、何ですか?」 「俺は一位になって、お前は最下位になった」 「……何の話ですか?」 思わず冷めた声で突き放した僕のことど知らずに、不気味な相方は、饒舌にしゃべり出す。 「先日、某所で人気投票があってだな――」 -end.      

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