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 2006年も残すところわずかとなりました。1年の締めくくりに食べるものといえば、大みそかに食べる「年越しそ
ば」ですが、大みそかを前に、そば業界では、ある異変が起きています。

 日本人になじみの深い「そば」。
そば茶やそば焼酎やなど、そばを使った商品はバリエーション豊かになったが、今も変わらないのが年越しに
そばを食べるという風習。
 そば屋の客は「年越しには必ず食べなきゃ年越せないよね」、「必ず年越しにはいただきます」などと話した。
健康ブームなどでそばを使った商品が売れ行きを伸ばし、大手コンビニなどが、そばの販売を始めたため、そ
ば粉の使用量は急速に増え、需要はさらに高まっている。
 東京都内のある製粉工場では、工程のほとんどがオートメーション化され、石うすは、手作業とほぼ同じ速度の
1分間に18回転に設定されている。
更科そばや田舎風そば用など、およそ30種類のそば粉が製粉され、全国に発送される。製粉工場では、年末に向
け製粉作業が夜間も続けられている。そばの原料となる「そばの実」の多くは中国から輸入されているが、今、その
中国産が値上がりしているという。
 北東製粉株式会社の重田耕治社長は「価格がかなり高騰していますので、そういった面では、やはり厳しい状況
ではある」と語った。

 国内で生産されるそばの実はおよそ2割。
日本で流通しているそばの実のおよそ7割が中国産となっている。中国産の値上がりの原因には、急速な経済成長
で、単価の安いそばの実を作る農家が減ったこと。さらに、2006年の干ばつで供給量が減少したことなどが考えられる。

 一部の製粉業者は、2006年の春に、1kg30円前後の値上げに踏み切った。そば1杯に使用されるそば粉は、およそ100
グラムのため、3円程度の値上がりということになる。この影響で、心配されるのが安さが魅力の立ち食いそば屋。
 立ち食いそばの客は、そば粉の値上がりについて、「ショックです。安いままでいてほしいです」、「困りますね。影響が
あったら」などと話した。日本レストランエンタプライズ名物しながわそば店の清慶一夫店長は「早くて価格も安くてというの
が一番の売りになってますので、このまま(かけそば1杯)240円を変えずにやっていきたいと思います」と語った。

 ほとんどのそば屋は、しばらく値上げせず、様子を見守るという。しかし、原料の高騰以外にも、若者を中心にそば屋離れ
が進む現状があると、関係者は危機感をつのらせている。全国蕎麦製粉協同組合の鈴木一男専務理事は「普通のそば屋
に行ったら、若い人はあまりいない。いろんな外食産業があって、低価格競争をずっとしているわけですが、それに対応でき
なくて負けてしまった」と話した。

 今はそばが一番おいしい新そばの時期。業界では、年越しそばをきっかけに、1人でも多くの人に店に足を運んでほしいと
期待を寄せている。そばの全体の消費量は20年前に比べ、およそ1.6倍伸びていて、関係者は「新そばが味わえるこの時期に
、そばのおいしさをあらためて多くの人に知ってもらいたい」と話していた。