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2013.03.08

    
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クリフトのアリーナの想いはPart12.5
824 2 名前: 山麓バイパス Mail: sage 投稿日: 2013/03/08(金) 00:01:52.24 ID: z5DNn8gs0

小ネタ投下
「なぜ、アリーナとクリフトの結婚をあっさりと認めたかだと……」
サントハイム王はブライから問われ、言葉を濁した。
(儂もサントハイムから、世界を滅ぼすやもしれん三人を万が一にも出したくないからな)
サントハイムの王は、幸せそうに笑うアリーナとクリフト、その二人を優しく見守るブライの三人を見やった。
アリーナに何かあれば、アリーナ自体が事を起こすだろうし、クリフトはその死の呪文をその害した者に問答無用に向け、ブライも氷の魔法で全てを凍らせるだろうと。
世界の平和の為を考えるならば、アリーナとクリフトの結婚させた方がいいという政治的判断だったとは言えるワケはなかった。


「ええ、嫌だったらきちんとお断りするし、何か合ったら、一捻りするから大丈夫よ」
アリーナは満面の笑みで、右手の平に左拳を打った。
(そのやる気満々さは何だ、アリーナよ)

「姫様の御身は、私めの命に替えましても、お守り致しますゆえにご安心下さい」
柔和な笑顔で神妙に言っていたが、瞳は冷たいままに全く笑ってなかった。
(目が笑っておらんぞ。また問答無用に、ザから始まる呪文えを盾にするのだろ)

「陛下、爺にお任せあれ。滞りなく、そして姫様に何事もなく、事をすませる次第」
ブライはニヤリと笑うと、杖を小さく払い、握りしめた。
(サントハイムではなく、アリーナに何事もなくと言い切るか)

アリーナの縁談の為、送り出すサントハイム王はため息を吐いた。
何度か、縁談は進めていたが、【なぜか】相手側から断りが先に来ていた。
理由はサントハイム王は薄々理解していた。
そして昨晩の夢――、

死屍累々の荒野に立つ三人の英雄。
「これからどうする?」
「爺は、どこまでもお供致します、姫様」
「姫様行く所、どこまでもお供します」

あれを現実にして、サントハイムから世界を滅ぼす者を出してはならん。
アリーナを余所に嫁に出すにも、余所から婿を貰うにも、何かがあればあの二人、特にあのクリフトは世界を滅ぼすのも厭わないだろう。
ならば、アリーナに害為す人間がおらんサントハイムで決してアリーナを裏切らず愛し尽くす人間を婿にするのが一番の平和の近道。
次の日、サントハイム王から、アリーナとクリフトの婚約が発表された。

「なぜ、お父様は急に許してくれたのかしら」
アリーナはクリフトの腕の中で、愛しい神官の顔を見上げた。
知らぬが仏とはこの事だろう。