personal note内検索 / 「ボリス・ヴィアン」で検索した結果

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  • うたかたの日々
    ...epi文庫 ボリス・ヴィアン著 伊東 守男訳 早川書房 主人公コランは金持ちで気ままに暮らす御曹司だ。こう言ってしまうとすごく自分がコンプレックスを抱いている様だが、実際にそうかもしれない。しかし「気ままに」と言ったところで、彼にとっては恋愛が何よりも人生をリアルにさせる主体であって、全てのエネルギーの源であるのだから、全く気の抜けない一大事ばかりの連続でもあったのだろう。そう思うと自分の抱いたものは「気ままさ」でなく、その「全力さ」だろうか。全力でぶつかっていく彼の姿が余りにも明快で辛辣ですらある。その強い態度に何か敵わない思いを抱かされたのだろう。 全てのことに対して先験的な判断を下し、個人が常に正しく、そこから行動の指針を引き出す。そんな作者の言葉とともにコランは激しく「自由に」行動を起こしていく。 それにしても恋人そし...
  • クロエ
    ...じた。たまたま今回はボリス・ヴィアンの原作を読んでから見たので、そのイメージ化という視点をまぬがれない。 コラン演じる(実際は一度消化されたイメージだと思うので、明確な置き換えにはならなと思うが。)永瀬正敏は、恋愛での幸せに対してどこか臆病で、友人との生活にむしろ安心感を抱いている青年。受け継いだ資産でなく貯金でためたお金という所や、雇われた料理人ニコラ(小説では僕はむしろ彼の存在が一番好きだった。)の存在がない所などが原作と違うが、現代日本という設定では当然の置き換えだろう。むしろこの映画で表現された仲間との屈託のないつき合いぶりや、プラネタリウムで働くというやや匿名的な世界には、不思議と共感を受けることが多かった。 反面、取り囲む仲間はとても原作に近く、キタノという架空のカリスマ(原作はサルトルのパロディー?、そして映画では青山真治が演じるパロディー。)に熱狂的な...
  • さようなら、ギャングたち
    ...m zzzさんによるボリス・ヴィアンとの比較 ● SIZE(10){2003-07-04 (金) 01 54 26} zzz 学生の頃、これを読んで泣ける奴は文学をわかる奴だとうそぶく先輩がいました。泣けるかどうかは微妙なところだけど、ポストモダンというものの喪失感が色濃くにじんだ傑作だと思います。しかし早いなあ。もう20年も経ったのか。ラストで少年たちは「もっとナイスなもの」の方へ歩み去ったけれど、ぼくらはこの作品の後、果たしてナイスなものに出会えたんだろうか?SIZE(10){2003-07-04 (金) 02 01 55} blau 確かにこの「ナイスなもの」って、なんなんだろうか。今読んでもまったく古びていなくて、「時代」を取り去っても残る作品と思えるのに、「時代」と密に結びついているところが、とても興味深いです。SIZE(10){2003-07-06 (日) 22 47 ...
  • ドッグ・ヴィル
    ドッグ・ヴィル 2004、デンマーク映画 監督: ラース・フォン・トリアー 出演: ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー、トム・エディソン・ジュニア 簡素で舞台装置のようなセット。セリフもナレーションも多い。9章に連なっている。この監督は映画に出来ることを貪欲に追求しているようだ。作品を見るたびに新しい見せ方をしている。 重い。映画を見終わったときにではなく、何度もそう思いながら見ていた。しかも長い。3時間だ。これは道徳や倫理といったものを唱えている作品なのだろうか。だとすれば自分の思っていたものと随分と違っている。どこかでそれらは甘美なもの、いや「ゆるい」ものだった。小学校の道徳教育のように、なにかお約束なものを行儀よく受け入れる訓練であるかのように、それは真正面からいつも来るのだ。 ここに描かれていたものは...
  • ベアトリス・ダル
    ベアトリス・ダル 人名BEATRICE DALLE ベアトリス・ダル 誕生日・性別1964/12/19 WOMAN 出身仏ルマン 1986年 ベティ・ブルー 愛と激情の日々(仏). 1988年 サバス(伊) 1989年 ボワ・ノワール 魅惑の館(仏) 1989年 シメ−ル(仏) 1990年 女の復讐(仏) 1991年 ナイト・オン・ザ・プラネット(米) 1992年 ベティ・ブルー インテグラ(仏) 1992年 ブリジット 女が男を奪うとき(仏) 1994年 彼女たちの関係(仏) 1994年 パリ、18区、夜。(仏) 1996年 L.S.D. LOVE、SEX&DRUG(仏・ポルトガル・蘭) 1997年 ブラックアウト(米・仏) 2001年 ガーゴイル(...
  • ガーゴイル
    ガーゴイル 2001仏=日本/キネティック 監督・脚本:クレール・ドゥニ 製作:ジョルジュ・ベナユーン/ジャン=ミッシェル・レ/フィリップ・リエジョワ 脚本:ジャン=ポール・ファルジョー 撮影:アニエス・ゴダール 音楽:ティンダースティックス 出演:ヴィンセント・ギャロ/トリシア・ヴェッセイ/ベアトリス・ダル/アレックス・デスカス/フローランス・ロワル=カイユ/ニコラ・デュヴォシェル ヴィンセント・ギャロ(性的な欲望が高まると殺人を犯してしまう奇病に苦しんでいる人。)と「ベティー・ブルー」のベアトリス・ダル(同様な奇病でさらに深刻な状態。)が共演。しかも「パリ18区、夜」のクレール・ドゥニ監督。これだけでもう、ミニ・シアターファン必見の映画と言える作品。 このデータベース的な...
  • マラノーチェ
    マラノーチェ 監督:ガス・ヴァン・サント 製作:ガス・ヴァン・サント 脚本:ガス・ヴァン・サント、ウォルト・カーティス 食料品店で働く白人青年ウォルトが、メキシコ系の不法移民ジョニーに恋をする。同性愛を描いていて、ガス・ヴァン・サントもそうなのだろうかと思ったけれど、原作があるようなのでどうか。 ピントが霞むような近景と遠景のカットが短くつながっていくモノクロの画像がとても印象深い。刹那的ではかない青春の風景といった感じで強烈だ。 原作者のウォルト・カーティスは、舞台であるポートランドの生ける伝説としてガス・ヴァン・サントも慕う詩人。ポートランド3部作と言われる監督のこの地への思い。アメリカのスラム街、ジャンキーを描いた映画はたくさんあるけれど、濃厚な空気はこの映画ならではの魅力では。2008-07-21/k.m
  • WALKABOUT美しき冒険旅行
    WALKABOUT 美しき冒険旅行 製作年度 1971年 製作国・地域 イギリス 監督 ニコラス・ローグ 製作総指揮 マックス・L・ラーブ 原作 ジェームズ・ヴァンス・マーシャル 脚本 エドワード・ボンド 音楽 ジョン・バリー 出演 ジェニー・アガター 、リュシアン・ジョン 、デヴィッド・ガルピリル 、ジョン・メイロン 、ロバート・マクダーラ http //www.cablehogue.co.jp/walkabout/ 冒頭から可笑しな空気。断片的な映像。奇妙な女子高校生たち。神経質な父親。セクシャリティーを誘うカット割。ルイス・ブニュエル作品のようなシュールさ。まもなく父親が焼身自殺(?)をはかり、それすら単なる不条理喜劇的演出の一部でしかないように放浪の旅が始まる。 イギリ...
  • パラノイドパーク
    パラノイドパーク 監督:ガス・ヴァン・サント 出演:ゲイブ・ネヴィンス、ダン・リウ ジェイク・ミラー、 テイラー・マムセン、ローレン・マッキニー、スコット・グリーン パラノイドパークとは違法につくられたスケードボーダー達の公園で、ほとんどの床が滑るために作られた曲面を持っていて、そこを流れる姿がスローで写され、常に画面を見切ってしまうその動きは断片でしかないのだけれど、繰り返し違う人が列をなして滑っているせいで断片はループとなり、一続きの像として感じられる。 主人公は中性的な容姿で、異性に対してよりもスケードボーダー達の動きへ惹かれている。その視線を通して画面から感じられるのは、ループとなって切れ目ない動きへ中毒的に縛り付けられるような誘惑、ボーダー達へ没入していく彼の感覚だ。 流動性の高い現代社会において他者との関係を築く機会はどんどん減少し、「見...
  • ラ・ジュテ
    ラ・ジュテ 監督:クリス・マルケル 出演:エレーヌ・シャトラン/ダヴォス・ハニッヒ/ジャック・ルドゥー/アンドレ・アンリシュ/ジャック・ブランシュ /ピエール・ジョフロワ/-エチエンヌ・ベッケル/フィリベール・フォン・リフシッツ/リジア・ボロフチク/ジャニーヌ・クライン/ウィリアム・クライン/ジェマール・ファチェッティ 脚本:クリス・マルケル 美術:ジャン=ピエール・シュドル 音楽:トレヴァー・ダンカン 朗読:ジャン・ネグロニ 1962年/フランス/28分/白黒/ヴィスタ これは、クリス・マルケルの名を不動のものとしたとされる記念碑的作品で、第3次世界大戦後の廃墟のパリを舞台に、ある男の過去と未来への時間旅行を切なく美しく描いたSF作品です。 この作品の大きな特徴の一つである静止画像でストー...
  • 映画
    今までに取り上げた映画リスト EUREKA HERO LOFTロフト Laundry M-I-2 ONEPIECE秋コレクション TOKYOEYES Vフォー・ヴェンデッタ WALKABOUT美しき冒険旅行 「π」 「空の穴」 「鏡」アンドレイ・タルコフスキー映画祭 あの子を探して ある子供 ある朝スウプは いたいふたり うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー きょうのできごと(映画) こわれゆく女 たみおのしあわせ どんてん生活 の・ようなもの ひかりのまち ぼくを葬る まぼろし めぐりあう時間たち ゆれる アイズ・ワイド・シャット アカルイミライ アダプテーション アフタースクール アメリカ、家族のいる風景 アメリカの影 アモーレスペロス アレックス イノセンス インサイドマン インテリア イヴォンヌの香り イーオン・フラックス イージー★ライダー ウルトラヴァイオレ...
  • フランス映画史の誘惑
    フランス映画史の誘惑 中条省平著 集英社新書 0179 \760 映画を見るのには体力がいる。2時間近い間(最近では3時間超えも多い)じっとして集中力を高めなくてはいけない。緊張感をたもち流れをつかみ、時に監督の意図を読み、時にシチュエーション独自の空気を読み。そのようにしてある「ふんぎり」のようなものを必要とすからだ。それでも映画には魅了される。いや、それだからとも言える。 字幕はさらに体力を要する。絵と文字を同時に追い、両者の伝える像を一瞬にして読みとる能力。では日本映画は楽かといえばそうでもない。字幕の要らないぶん、また描かれる環境、人物が身近な存在だけに、感情の細部に至るまで徹底して読んでしまうから、かえって疲れるのだ。そしてまた魅了される。 フランス映画は特にやっかいだ。絵と字幕のコンビネーションへさらに...
  • ラストデイズ
    ラストデイズ 監督 :ガス・ヴァン・サント 出演 :マイケル・ピット、ルーカス・ハース、アーシア・アルジェント 監督、脚本、編集を行い、『ジェリー』、『エレファント』、『ラストデイズ』と人生の最期を描くガウ・ヴァン・サントの三部作。気合の感じる作品。(他の2つはまだみていない。) 部屋で一人セッションをする姿をゆっくりと引きで撮るシーンがとても印象深い。もうじき死へ向かう主人公へ、決して感情移入を許さない距離感がある。これは終始作品に感じるもので、ただ映された画面を追いかけることでしか参加できない。 安易に感情を落とし込む内面の見え透いてしまった感動映画は、一見して分かるように「死」そのものは描いていない。死がうばう感情や、それが与える絶望感をテーマパークのように体感させているだけだ。 死には何の意味もなく、なんの...
  • 夏の嵐
    夏の嵐 監督:ルキノ・ヴィスコンティ 原作:カミッロ・ボイト 出演:アリダ・ヴァリ、ファーリー・グレンジャー、マッシモ・ジロッティ、他 1954年/イタリア映画 2時間6分 ヴィスコンティの作品。 19世紀オーストリア支配下のベニス。 ヴィスコンティの作品はなんだか映像に重厚感をとても感じる。 貴族の華やかさと美しさ、反面人間の堕落ぶりと残酷さ。 二つの世界が常に隣り合わせな恋愛物語。 盛り上がる伯爵夫人の行く末には堕落の影が見えてくる。 すべてを捨てて行く夫人の勢いへ、いつも男達はうろたえ、受け止めきれずに裏切りや逃避的な行動になる。女性の激情あふれるこの作品へ、またしても男との世界観の差を見た気がした。 祖国の運命をかける男達の大事な軍資金も、自らの恋を貫く手段として使ってしまう夫人の激情ぶりは...
  • :近況-2005-2-2006-1
    ...ェイクスピア。例えばボリス・ヴィアン『うたかたの日々』にインスピレーションを得た映画『クロエ』のように(新旧めちゃくちゃw)、この作品はイワユル原作モノとは違う、あくまでもオリジナルだと思った。テクストはあくまでもイメージだ。原作に忠実な映画なんて基本的にありえない。それにしても。翻訳ものは苦手なんだけど、これはとても美しい日本語のリズムだ。激しい罵倒がまるで妖艶な歌のように響く。憎しみ合うさまが濃密に絡みつく。全てが夢のようにリアルではかない感じだ。 2006-01-11 買いすぎ●最近、本屋へ行くたびに何か買ってしまう。今月は文芸誌が面白そうだったし、とか。文藝と新潮2冊。星野智幸の自作解説は面白かった。小島信夫も初めてで楽しみ。新書も面白そうなの2冊。衝動買い。欧州関連。単行本の小説(ハードカバーはあまり買わないが)2冊。鹿島田。青木。ブックファーストいくと現代文学が楽...
  • ヴァージン・スーサイズ
    コミュニケーションの断絶と監禁された女の子 監督・脚本:ソフィア・コッポラ 製作:フランシス・フォード・コッポラ、ジュリー・コスタンゾ、ダン・ハルステッド、クリス・ハンレイ 出演:キルステン・ダンスト、ハンナ・ハル、チェルシュ・スウェイン、A・J・クック、レスリー・ヘイマン、ジョシュ・ハートネット、ジェームズ・ウッズ、キャサリン・ターナー、ダニー・デビート、スコット・グレン、マイケル・パレ 99年アメリカ作品1時間38分 昨日見た「ロスト・イン・トランスレーション」が気になった。なのでソフィア・コッポラのデビュー作を見ることにした。5人姉妹が皆自殺してしまうという凄まじい話。結構話題になっていたような。「ロスト・・」と同様に女の子が(半ば監禁された)部屋の中から外を眺めているシーンが多い。 ソフィア・コッポラは2作において...
  • トレース・エレメンツ
    トレース・エレメンツ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 トレース・エレメンツ -日豪の写真メディアにおける精神と記憶」展 東京オペラシティ アートギャラリー フィリップ・ブロフィのミュージックビデオを題材にした「蒸発した音楽」というヴィデオ作品がとっても面白い。フィルコリンズなどのメジャーなMTV映像を使って、すさまじい音の数々をかさねて行く。まったく違ったおぞましい映像として見えてくる。 この人、調べるとキュレーター(学芸員)で、映画監督、アーティスト、ミュージシャンとしても幅広く活躍する日本のマンガの権威、とのこと。帰りにミュージアムショップ(ナディッフ)で何気なく見ていて、買おうか迷っていた本、『シネ・ソニック 音響的映画100』もこの人が書いていた。うー...
  • はたしてトウキョウは世界的に旬なのか?
    はたしてトウキョウは世界的に旬なのか? このテーマは今日のトピックから取り出しました。 もとネタ ルイ・ヴィトンで村上隆氏、初のアニメーション上映。5分間のアニメーション「SUPERFLAT MONOGRAM(スーパーフラットモノグラム)」。4月7日まで。2003-03-07 なる ヴィトンが出てたんで時事ネタ? パリのウインドーもこんなカンジです。 しかしどうやって写真入れるんですか??2003-03-17 (月) 20 31 04 k.m ども。WEB上の画像でしたらURLを直接書き込みます。でもコメント機能からは出来ないので、それを使わないで、ヘッダにある「編集」をクリックして下さい。 すると内部の構成が見られます。 僕の書き込みをコピペして前半のURLが画像アドレス、...
  • ミスター・アンド・ミセス・スミス
    Mr. Mrs.スミス 監督:ダグ・リーマン 出演:ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー 二人が実際の夫婦になってしまったのも関係ないわけじゃないけど。結局手の込んだ夫婦喧嘩じゃん。そんな感想でもいいかと思った。 仮にラストの壮絶さの中で血まみれになって二人が抱き合うように死んでいったとすれば、蜂の巣になったウォーレン・ベイテイとフェイ・ダナウェイの『俺たちに明日はない』に匹敵する映画になっていたかもしれない。 けれど今の時代、ハリウッドにそんなリスキー・エンディングは不可能だ。まるで何事もなかったかのように微笑みあう「勝ち組夫婦」の小さな倦怠を埋めるべく付き合わされている高級カウンセリングでちゃんちゃんだ。 もちろん、そんな映画が嫌いなわけではない。まるで失神寸前な興奮の先にちょっと安心すらもらって、日常に...
  • マトリックス レボリューションズ
    マトリックス レボリューションズ [監][総][脚]ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー [製]ジョエル・シルバー [出]キアヌ・リーブス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス [制作データ] 2003米/ワーナー [上映時間] 129分 ついに見た。だが、3週目とはいえけっこう空いていた。ミラノ座の巨大な空間は埋まらず、今時この大きさがつらいのが目立っていた。僕も1,2作と先行ロードショーを見ていたのに、今回はそれがなかったのもあり、やや熱の冷めた状態でのぞんだ。 案の定、この終わりへと向かった展開はどうにもパワーダウンという感じで、「終わらせる」ことの難しさをみたような気がした。 そもそもマトリックスの魅力は、人間味のない演出で、あのパーティーにでも行くような「おめ...
  • ピアニスト
    ピアニスト 仏=オーストリア/ヘラルド 監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ 製作:ミヒャエル・カッツ/イヴォン・クレン 原作:エルフリーデ・イェリネク 撮影:クリスティアン・ベアガー 出演:イザベル・ユペール/ブノワ・マジメル/アニー・ジラルド/アンナ・ジーガレヴィッチ/スザンネ・ローター/ウド・ザーメル 昨年のカンヌでグランプリと主演女優・男優賞を獲得した注目作。中年に差し掛かった今も母親に束縛されるピアノ教授のエリカが主人公。ピアノ演奏が流れる中、屈折した主人公の変質的な愛を痛切に描いています。 前回「ぴあ」のPFFで観た「ベニーズ ビデオ 」はインパクトがあった。ただ、物語の内容というよりも、主人公の行動から見えてくる監督の「人間」に対する冷徹な眼差しに衝撃的なものを感じた。黒沢清の作品に出...
  • Vフォー・ヴェンデッタ
    Vフォー・ヴェンデッタ 2005年 アメリカ映画 監督 ジェームズ・マクティーグ 脚本 アンディ・ウォシャウスキー ラリー・ウォシャウスキー 主演 ナタリー・ポートマン なんの前情報もなく見ていたら、政治色の強いドラマだった。 最近多いですねこういったの。 原作はコミックで、ウォシャウスキーが製作・脚本で、 マトリックスの助監督がジェームズ・マクティーグだったよう。 なんかテイスト違うって思っていたら、しっかり最後のほうに スローのアクション・シーンがあったw。 クライマックスで、仮面のVが銃で撃たれてもなかなか倒れない時、 「この服の下には理念しかない。理念を銃弾で殺すのは不可能だ。」 みたいなセリフがいかにも革命家っぽくてキマっていました。 ガイ・フォークスの火薬陰謀事件ってのがキーのひとつみたい。...
  • 銀座で写真展2つ
    銀座で写真展2つ ■野村佐紀子『NUDE/A ROOM/FLOWERS』 20年以上、荒木経惟のアシスタントをしながら写真家としても活動している野村佐紀子さんの写真展をBLD GALLERYにて。8ミリフィルムで撮影した粒子の粗い像や真っ暗の手前くらいまで露出を抑えた深い闇のような像など、どれも夢の中にいるようで儚い気分にさせる。ベッドルームでの親密風なヌードが多いけれど、アラーキーのような生々しさや無邪気さはなくって、粒子の粗さがボカシのようにも機能していて、写真でありながら記憶を誘うような普遍性としてあり、次第に力強くまとわりつくようだった。アラーキーが常識一般を覆すような破壊性の中へ美意識を投入しているとすれば、野村佐紀子の霞むようなモノクロームは、センチメンタルで自己防衛的にも見える。ただ、前者の方がより儚く、後者の方がより強かに感じてしまうのは、なぜか。 ...
  • ショートカッツ
    ショートカッツ 1993年 アメリカ 監督:ロバート・アルトマン 出演者:アンディ・マクダウェル 、ブルース・デイビソン 、ティム・ロビンス 、ジュリアン・ムーア 、マシュー・モディン 、クリス・ペン 、ロバート・ダウニー・Jr 、トム・ウェイツ 、リリ・テイラー 、ジャック・レモン レイモンド・カーヴァーの短編や詩をモチーフにアルトマンの描く多彩なキャストによって織りなす一大人間喜劇。3時間という大作。22人という登場人物。まるで小説「シンセミア」や映画「マグノリア」のようだ。いや、どちらよりも昔。むしろ多くの群像劇に影響を与えてきたのはアルトマンのほう。 はじめの30分くらいにほとんどの登場人物が出てくる。どの家族が繋がっているのか分からない。頭が痛い。「ゴスフォードパーク」でもこんな気分だったような。次第に全員の関係...
  • ベティ・ブルー
    ベティ・ブルー 86/FRANCE 監督・脚本:ジャン・ジャック・ベネックス 原作:フィリップ・ディジャン 出演:ベアトリス・ダル、ジャン・ユーグ・アングラード すっかり年末休暇モードでのんびりしております。TUTAYAで5本もビデオを借りてしまいました。そのウチの1本。 女性の激情を描いた映画はとても印象に残る。特に「恋のエチュード」と「アデルの恋の物語」などが。共にフランソワ・トリュフォーの作品。ゴダールと共にヌーベルバーグの作家だが、僕はトリュフォーの方が好きだ。 この激情は情緒不安定だったり、狂気であったりする。もちろん二人の内部では、まぎれもない愛情なのだが。そしていつしか、精神病として薬を投与され続け、気の抜けたような人間になってしまう。度を超えた情熱がこの様に狂気として扱われ、救いようのない...
  • 倦怠
    倦怠 アルベルト・モラヴィア 表紙の写真はあまりにもアレで、それは映画化されたときのものを使っていて、どこがこの小説を表しているのか疑問の残るものでもある。それほどに描かれているものは哲学的な感じのする内容で、抽象的な感覚を、具体的なそれを積み重ねながらコツコツと掘り下げていくような印象だ。 これは倦怠という感覚にまつわる息の長い考察で、恋愛的な感情を通して解明していくミステリーのようでもある。幾度も繰り返される主人公のこの感覚にたいする嫌悪とそこから抜け出せない閉塞感は、極端な展開を踏んでいるのに切実でもある。 それは単純に絵にしてしまえば表紙のようなカタチになってしまうのかも知れない。けれど抽象的なものが抽象さを維持したまま、現実味をもって真に迫ってくることを単純化することは出来ない。読んで得られることを要約することが不可能な...
  • ランド・オブ・プレンティ
    ランド・オブ・プレンティ 監督:ヴィム・ヴェンダース 出演:ミシェル・ウィリアムズ、ジョン・ディー 2004年アメリカ・ドイツ ヴェンダースのロードムーヴィというだけで見る前から満足なんだけど、やはり良かった。『パリ・テキサス』での美しく哀しい荒野をまた見ることが出来た。音楽も素晴らしい。両者の組み合わせが、ヴェンダース映画特有のカタルシスを与えてくれる。けれど浄化できない苦悩の大きさを思い知る映画でもあった。 亡き母親の伯父への手紙を預かって10年ぶりにアメリカに帰ってきたラナ(姪)。伯父ポールは911事件から、ベトナム戦争のトラウマに悩まされながらテロを未然に防ごうと実生活全てを犠牲にして個人パトロールを行なっている。という設定。 ちょっと極端なくらい伯父の人間像はヒステリー化されていたが、きっとアメリカはそれ...
  • ポーラX
    ポーラX 監督:レオス・カラックス 出演:ギョーム・ドパルデュー/カテリーナ・ゴルベワ/カトリーヌ・ドヌーヴ 脚本:ハーマン・メルヴィル/レオス・カラックス/ジャン=ポル・ファルゴー/ロ ーラン・セドフスキー 1999年/フランス・ドイツ・スイス・日本/2時間14分 カラックスの新作。 ピエール・ヴァロンブルーズというノルマンディの城館にすむ御曹司が主役。 ストーリーは先日観た、ルイマルの恋人たちとも、どことなくかさなる。ブルジョアの苦悩。 アラジンという名前で書いた小説の大ヒット。婚約者リュシーと愛し合う日々。すべてが順調のピエール。だが夢の中へ出てくる、長い黒髪の女が忘れられない。ある日その女が彼の前に現れ、私はあなたの姉だと告白する。本当かどうかもわからないその言葉を信じたピエールは全てを捨て、彼女と生きる決心をする...
  • イヴォンヌの香り
    イヴォンヌの香り 監督:パトリス・ルコント 出演:ジャン・ピエール・マリエル/イポリット・ジラルド/サンドラ・マジャーニ 1994年フランス作品 ルコントの描く、レマン湖畔で繰り広げられるひと夏のラブストリー。エロティシズムあふれる作品と言った感じ。 イヴォンヌという女性は、気ままな田舎娘、その日暮らししかできない女、めをはなせない女、、などと呼ばれている。 そして、男達の夢の中の存在のように、とらえがたく、移ろいゆく姿だけがただ現象としてそこにある女性だった。 ただそれだけのシンプルな物語なのに、最後にひとりの男が、目の前で自殺をして映画は終わる。 いきなり突き放されて、なにか約束が違ったような感じで戸惑いながらも、そのシーンのせいで、非常に静かで透明なせつなさが、後味としてのこる映画だった。 99...
  • Rain
    Rain ヴィム・ヴェンダースpresents 監督: マイケル・メレディス 出演: ピーター・フォーク, ドン・メレディス ヴィム・ヴェンダースが製作総指揮を担当し、チェーホフの短編を映画化した群像劇。 雨は街の音を吸収し小さなノイズで均一に満たし、空間を縮め閉塞感をもたらす。そこへJAZZの心地よい音楽がながれ低音のDJがナビゲートする。 出だしから静かに抑えた時間の流れがあって、それは「ランド・オブ・プレンティ」でも感じたとても好きな映画的空間をつくり、ヴィム・ヴェンダースと共鳴する作品だと感じた。 群像劇としてとても練られていて、雨がつくる空間の均一さで幾つものエピソードは繋がりを増し、晴れを待つ焦燥と、抜け出せない閉塞感がじわじわと物語をカタチづくっていた。2008-02-17/k.m
  • アダプテーション
    アダプテーション 監督:スパイク・ジョーンズ 脚本:チャーリー・カウフマン&ドナルド・カウフマン 出演:ニコラス・ケイジ、メリル・ストリープ、クリス・クーパー 脚本家チャーリー・カウフマンの劇中劇的な作品。蘭にみせられた男をレポートしたドキュメント原作を映画化する依頼ではじまる。既にマルコビッチで成功しつつも、この派手な展開のない原作でスランプに陥る脚本家として自らを描いている。 双子の兄弟として一人二役をニコラスケイジが演じている。これはまさにもう一人の自分。いっぽうで門切り型のハリウッド的作品を好み、いっぽうでストーリーのない日常を描きたい願望で堂々巡り。 両者の力関係で、映画の展開そのものも活劇的になったり、文芸作品的になったりする。これは巧みな脚本のなせる技なのかとも思うが、ちょっとあざとい。そのこ慣れた手...
  • ロンドン・パリ旅行記/2000年1月31日-パリ2日目
    2000年1月31日-パリ2日目 どうやら明日はゼネストがあり、地下鉄やバス、タクシーですらほとんどつかまらないそうだ。とりあえず動きやすい今日の内に比較的外側へ行こうと、まずはコルビュジェ財団ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸へ。途中キュビズム的ファサードの建物を見つつ迷いながら到着。コルビュジェのピュリスム的純粋幾何学の構成を、ピロティや連続水平窓などの新しい建築言語によって造られた最初の例として位置づけられている。 銀行家ラ・ロッシュ邸の玄関を入ると3層吹抜けホールがある。今でこそモダニズムの構成として珍しくない造り。3階まで上がって行きながら様々な角度で展開する。新しく空間を構想する時のような、素直な興奮に見舞われる。ギャラリーへと降りるスロープ、さほど大きくない住宅だが視線が様々に抜けていく。広がりと連続感。 ここからはしばらく歩いた。マレ・ステヴァン...
  • マトリックス・リローデッド
    マトリックス・リローデッド (原題) MATRIX RELOADED 2003年・米・ワーナー 監督; ラリー・ウォシャウスキー,アンディ・ウォシャウスキー 出演; キアヌ・リーブス,ローレンス・フィッシュバーン,キャリー=アン・モス,ヒューゴ・ウィービング,モニカ・ベルッチ 2時間18分 2003/6/7公開 ついに観た!。といってもまだ先行ナイトだ。しかし先々行を逃した時点で既に焦ってもいた。2億を投入したメディア戦略にはまったとか言われようが、観なければ気が済まない。打ち合わせ途中でも抜け出して行った(そんな大げさな話でもないが)。さすがに大型の話題作だけあって、夜遅くの歌舞伎町ミラノ座を埋め尽くす勢いはあった。終電過ぎである次の回も、外まで行列を作っていた。 ちなみにネタという矮小...
  • アメリカ、家族のいる風景
    アメリカ、家族のいる風景 監督・原案:ヴィム・ヴェンダース 脚本・原案:サム・シェパード 出演:サム・シェパード、ジェシカ・ラング、ティム・ロス、ガブリエル・マン、サラ・ポーリー 人間は大地の上をひたすら車で走っていて、荒野の中へ小さくある賑わいが街で、何かへ動かされるままに失踪したり再開したり、そしてぶつかり合ったりするのがまた人間なんだということ。 この映画に描かれている全てへ「ロードムービー」はみなぎっていて、それは人生を旅にたとえるとか移動の中へ心の葛藤を見るとかの「抽象さ」ではなくって、動くもの、あるいは「動かなさ」の視覚的な確認であり、フレームへ納まったままのアメリカを受け入れる行為なんだということ。 そんなニュアンスを見終わってから感じた。つまりストーリーとか物語などの前に、全体として心を動かされる映...
  • 文化庁メディア芸術祭
    文化庁メディア芸術祭 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 アート部門優秀賞 Touch the Invisibles インタラクティブ 国立新美術館へ会場が移ってから混雑が激しく見づらいので、もういくの止めようかと思いつつ今年も。午前中に会場へ入ったのにもう十分混雑していて、体験するインタラクティブなメディアアートにとってこれは致命的。 せめて映像作品はと思いつつ席がいっぱい。立ち見もたくさんな状況で2、3作品しか見られなかった。アート部門の『Oups!』やエンターテイメント部門の『TENORI-ON』は行列状態。家に帰ってネットでMOVIE見たほうがむしろ理解したくらいで・・。 それでも収穫はグルーヴィジョンズの作った、農林水産省「食料の未来を確かなものに...
  • 鬼火
    鬼火 1963年/フランス 監督:ルイ・マル 出演:モーリス・ロネ、アレクサンドラ・スチュアルト、ジャンヌ・モロー 「僕は自殺する。誰も僕を愛さず、僕も誰も愛さなかったからだ。 僕は自殺する。君達に消し難い汚点を残してゆく・・・」 ラストシーン(思い切りネタバレw)。こんなセリフで終わる。それでも衝撃的な終わり方だった。死に向かっていることが明らかで、主人公も散々にほのめかしていた。けれど友人達との会話を繰り返し、苦悩するシーンが重なるほどに、死という不在が現実感を失っていくのだった。 雰囲気がとても好みな映画だ。ヌーベル・バーグらしさというのか、パリの街を自由に駆け回り、哲学的な会話を喧しげに交わす。友人と散歩をし、何度も向かい合う。女性達がみな緊張感のある美しさで登場し、絵に描いたようなセリフを言う。それら全てがブルーがかったモノクロ(そう見えるだけなのか)映像で...
  • ポルトガル映画祭2010
    ポルトガル映画祭2010 ―マノエル・ド・オリヴェイラとポルトガル映画の巨匠たち― http //jc3.jp/portugal2010/ 2010年9月17日(金)~10月3日(日)まで、 東京国立近代美術館フィルムセンター いったい映画祭なるものへ行ってみようというのも久々だし、見終わってから大勢で歓談する段取りをしている自分もかなり久々で、そもそも映画を語り合うことが難しいのは、一人で見に来る客の多いこと、ハリウッド映画好きほど話したがる傾向が強いことからも明らかだ。 好きな映画やオススメを聞かれるほど困ることはない。一方で、好きな作品を共有したいという願望を常に抱く。この矛盾は、言葉で語ることの難しさと共に、いいよね、そうだね、では物足りないと分かっているから、あえて触れないという選択を生む。映画本が時に映画自体よりも楽しめてしまうのは、そのような欠如...
  • 2003年ベスト
    2003雑感 今年はwikiを使ってサイトを構築し、それまでのやり方と大きく変わった。更新が楽だということが、「サイトする」ことの意識をも変えていった。 ひとつは「近況」として日記的な書き込みを継続していけたこと。これはウェブログという形式が主流を占めつつある状況の中で、むしろ旧来のウェブ日記をしているという感覚だった。そして個人日記というメディアに対して考えさせられる出来事でもあった。「はてな」を中心に広がっているブログは、2度目の個人サイトブームを引き起こし、ある決まったメンバーによる思考の流れがとても視覚化された状況をつくっている。もはやそれらとの距離感によってしか、自分のサイトを位置づけるこが出来ないかのようでもあり、やや息苦しさを感じている方も多いのではないか。 もうひとつは、すべてのページにコメント欄をもうけられたことにより、3年前に書いたノートが再び話...
  • ロスト・イン・トランスレーション
    執拗に描きだすソフィア・コッポラ [2003米/東北新社] [監督][製作][脚本]ソフィア・コッポラ [製作]フランシス・フォード・コッポラ/フレッド・ロス [製作]ロス・カッツ [撮影]ランス・アコード [出演]ビル・マーレイ/スカーレット・ヨハンソン/ジョバンニ・リビシ/アンナ・ファリス/林文浩 もう来週で終わる時期なのに、新宿武蔵野館は満席だった。 ソフィア・コッポラの作品をはじめて観た。とても好みな作品だった。あらかじめ阿部和重の「映画覚書」で彼の批評を読んでしまったのでかなりの部分で見方が出来上がってしまったが、それはかえってよかった。阿部はソフィア・コッポラの映画的主題としてデビュー作同様に、一種の「引きこもり状況を描いている」ことを上げていた。 自分のなかでスカーレット・ヨハンソンの...
  • スパイダー
    スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする 監督:デイヴィッド・クローネンバ−グ 出演:レイフ・ファインズ/ミランダ・リチャードソン/ガブリエル・バーン 原作・脚本:パトリック・マグラア(ハヤカワepi文庫) 提供:メディア・スーツ/ビッグショット 2002年/フランス+カナダ+イギリス映画/98分 クローネンバーグと言えば、グロテスクな世界観とカリスマ的な人気を思い浮かべる。その程度にしか分かっていなくて、「クラッシュ」は痛々しさと緊張感のある映像美だとか、「裸のランチ」はあのタイプライターと大きな昆虫みたいなのがとにかくグロかったとか、「スキャナーズ」は破裂する頭とやはり重々しい空気など。結構「飛んだ」話なのに重量感もあるという2面性だろうか。 この映画は見終わって、しばらくよく分からなかった。ただ、出だしの色...
  • コールハースは語る
    コールハースは語る レム コールハース (著) ハンス・ウルリッヒ オブリスト (著) 瀧口 範子 (翻訳) コンパクトな本だけどいっぱいつまっていて面白い。いつものように、端的に言及する口調は清々しい。なんだか以前に読んだゲルハルトリヒターのインタビューにも近いと思ったら、ハンス・ウルリッヒ オブリストだった(私と年齢近いのに、すごくラフに話しかけている)。以下は全て引用文(前後の文脈がないと誤解されそうですが、自分メモで)。 ワールド・トレード・センターは記念碑をつくるプロジェクトであって、ニューヨークが再びエキサイティングな都市に復活できることを証明するためのものではない。たが、CCTVはまったく違っていた。 今は非常に面白い時代です。つまり、われわれは伝統的な世界に住み、そこは独自の歴史、法律、需要がある。しかしその世界は、ことにグローバ...
  • 近況
    過去の近況 2003/6月 2003/7月 2003/8月 2003/9月 2003/10月 2003/12月 2003/11月 2004/1-3月 2004/4-6月 2004/7-12月 2005/2-1月 2006/4-7月 2006/8-1月 2008/3-12月 2016-01-05 久しぶりにログインした。実に3年近くも、、。 2013-07-23 平和憲法や慰安婦などのベーシックな問題点解説とか、政治家と政策の模式図を選挙期間だけでなく常に取り扱う、ちゃんと視聴率の取れる情報番組が欲しいなと。それにはネットとTVのさらなる戦略的な連携も必要で、政治を良くわからないブラックホールとしない...
  • ヘヴン
    ヘヴン Heaven 2001年/ドイツ・イギリス/1時間36分 配給:アスミック・エースエンタテインメント 監督:トム・ティクヴァ 脚本:クシシュトフ・ビエシェビッチ、クシシュト・ピエシェヴィッチ 音楽;アルヴォ・ベルト 出演;ケイト・ブランシェット、ジョヴァンニ・リビージ、レモ・ジローネ、ステファニア・ロッカ、アレッサンドロ・スペルドゥーティ、マッティア・スプラジア、ステファノ・サントスパーゴ、アルベルト・ディ・スタシオ 1996年、他界したクシシュトフ・キェシロフスキが、クシシュトフ・ピエシェヴィッチと共同執筆した遺稿。“HEAVEN、 HELL、 PURGATORY(天国、地獄、煉獄)”の三部作のうち、唯一キェシロフスキが書き上げた幻のシナリオ。とのこと。 この監督のは「トリコロール」や「デ...
  • ロンドン・パリ旅行記/2000年1月29日-ロンドン
    2000年1月29日-ロンドン 朝からカムデン・タウンへ。若い人に人気のストリート・マーケット。観光客も多く混雑する名所にもなっているようす。デビット・チッパーフィールドをはじめ、建築家やデザイナーのスタジオも多い。早い時間のせいか余り人はいなかったが、屋台ではおいしそうなソーセージを焼き、露天の店が多く昔の原宿駅前の雰囲気に近い。 ロンドンと言えば、ハイテック建築をイメージする。ロジャースやフォスター、ピアノだけでなく、最近ではウォータールー駅をデザインしたニコラス・グリムショーの印象が強い。ここでも88年の作品、セインズベリー・スーパーマーケットと住宅の複合施設が見られる。ハイテックスタイルというと、古い建物の多いヨーロッパではいささか唐突な存在感が気になる。雑誌では既存の町並みとの折り合いの付け方まで分からないので、この建物もそのあたりが気になっていた...
  • ロンドン・パリ旅行記/2000年1月28日-ロンドン
    2000年1月28日 ロンドン ヨーロッパへの上陸は、ロンドン・ヒースロー空港。テムズ河が縫うように蛇行し、一部の高層ビル以外は低層の建物が多く、過密ながらも落ち着いている。タワーブリッジやビッグベンが見えた。ロンドン西端のヒースローからバスで中心街へと向かった。かつての貴族達が残した大邸宅の一部がときおり見える。 レンガ造りの建物が目立つ。19世紀ヴィクトリア朝時代にほぼ完成された都市となったロンドン。明治時代の日本はイギリス建築に学んだため、都内にもある様な洋館が多い。中心街近く、ハマースミス高架道あたりには、ラルフ・アースキン設計のアークが見える。道路へ迫りながらすり鉢上に広がるボリュームは、ちょっとコミカルながらインパクトは大きい。オフィス内部が夜景に浮かび上がって近未来的な光景だ。 ホテルへ荷物を置き、日は沈んでいたがさっそくミレニアムドームを目指す...
  • グルーヴィジョンズ特集
    グルーヴィジョンズ特集 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (01.JPG) 広告批評 281号 グルーヴィジョンズ・インタビュー ベスト・オブ・GRVナンバー 108 グルーヴィジョンズのお仕事 52 いかにサバイブするかが僕らのテーマ 村上隆×伊藤弘 あふれる情報の渦に泣き出したくなった 小西康陽 メカフォリカル・ポップの誘惑 斎藤環 広告批評の特集。 グルビはもう長いこと「チャッピー」をプロデュースしているけど、あまり詳しいことは知らない。そんな自分にむかって発売されたような特集なので読んでおく。 メンバーの個人名を全く知らなかった。伊藤弘という名前はとりあえず頭にはいったが、なによりインパクトが大きかったのはミルクマン...
  • プライベート・ライアン
    プライベート・ライアン 製作/監督 : スティーブン・スピルバーグ 脚本 : ロバート・ロダット 撮影 : ヤヌス・カミンスキー 音楽 : ジョン・ウイリアムス 出演 : トム・ハンクス、トム・サイズモア 、エドワード・バーンズ 、バリー・ペッパー 、アダム・ゴールドバーグ 、マット・デイモン 年末に注文していたスピーカーが届き、ついにサラウンドシステムが組めた。さっそく音と映像の迫力を確認すべく映画を借りた。「プライベート・ライアン」を選んだ。この作品は戦争映画の歴史を大きく変えた、そんなレビューを見かけていたのだった。 冒頭まもなく戦闘シーンが始まり、銃弾が飛び交う音が360度ヒュン、ヒュン回るのだった。予想以上の迫力に思わず笑う。これまで自宅のビデオ鑑賞が殺してきた作品のポテンシャルを恨めしく思う気持...
  • ブロンド少女は過激に美しく
    ブロンド少女は過激に美しく 監督・脚本:マノエル・ド・オリヴェイラ 原作:エサ・デ・ケイロス『ブロンド少女の異様さ』 出演:リカルド・トレパ、カタリナ・ヴァレンシュタイン ポルトガル・フランス・スペイン映画 64分 なんでしょう、この見終わって心がざわざわする感じ、映画館を出て、空調で冷えたからだへなまぬるい風が心地よく当たり、節電で暗いビルの谷間へスターバックスが見えて、誰かとこの映画について語り合いたいような人恋しい気分になりつつ。 1時間ちょっとの短い作品。冒頭の電車の中で切符を切るシーンでいきなり5分くらい?の長回し。見ているこちらがハラハラしちゃうような時間の使い方、100歳超えの監督にはコワイものありません的なオーラで。 リスボンから郊外へ向かう列車。男は隣席に座った見ず知らずの女性へ身の上話を始める。伯父の店の2階で働いていた男は、道を挟んだ...
  • 展示
    今までに取り上げた展示リスト 「サウンディング・スペース─9つの音響空間」 「ワラッテイイトモ、」 「冒険王・横尾忠則」展 「屋上庭園」展 おたく:人格=空間=都市 アンダー・コンストラクション−アジア美術の新世代 アンリ・カルティエ=ブレッソン アーティスト・ファイル2011―現代の作家たち アート・リテラシー入門 ガール!ガール!ガール! ゲルハルト・リヒター展 サイト・グラフィックス展 サイレント・ボイス シルバーウィークにアレコレ・感想4つ シンガポールビエンナーレ2011 ジャン・ヌーベル展 スーパーフラット ダイアログ・イン・ザ・ダーク ダニエル・リベスキンド展 テクノ・ランドスケープ テレビ朝日を見学 トレース・エレメンツ ノマディック美術館 パワー・オブ・シティ展 ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー マリオ・ジャコメッリ展 ルノワール+ルノワール ヴェル...
  • 見えない嘘
    見えない嘘 本年度カンヌ映画祭コンペ部門出品作 2002年/125分(フランス公開:02年8月21日) 監督:ニコール・ガルシア 出演:ダニエル・オートゥイユ、ジェラルディン・ペリャス、エマニュエル・ドゥヴォス ニコール・ガルシアという女性監督の作品。実話を題材にした原作を映画化。18年に渡り、自分は医師であると友人や家族を欺き、嘘を積み重ね、その発覚を怖れて両親、妻、子供二人までの殺した男。そんなちょっと信じられない話。 映画は18年間嘘をついて来た男の殺害に至る最後の数年を描いている。なぜ18年も騙せたのだろうか、いくら何でも無理がある。劇中その男は朝子供を送って、WHOという偽った仕事場へとりあえず足を運び、ただホールで新聞を読んだり、公開会議を傍聴したり時間を潰す。そして夕方自宅へ帰り、疲れたふりをしつつも家族をいたわる。そこには優しくて芯の強い一人の...
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