personal note内検索 / 「デビッド・フィンチャー」で検索した結果

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  • パニックルーム
    ... 監督:デビッド・フィンチャー 出演者:ジョディ・フォスター、フォレスト・ウィテカー 夫の浮気が原因で離婚したメグ(ジョディ・フォスター)はマンハッタンで娘と暮らすための新居を探していた。4階建てでエレベーター付き、そして頑丈に出来た緊急用の避難ルームがある一軒家を見つけたメグは、早速引っ越しの手続きをする。しかし、引っ越しした晩、何者かが家に侵入。メグは娘と共にパニック・ルームへ逃げ込むが…。 パニックルーム、それは災難から自己を守る為の避難所である。扉を閉めてしまうと外部から内部(パニックルーム)へ入ることは不可能。 ストーリーは、パニックルームの中(内部)にいる者と外(外部)にいる者の駆け引きで成り立っている。 この内と外のギャップがこの作品のおもしろいところではないかと思う。 内部にいる母娘はいろいろな方法...
  • ファイト・クラブ
    ファイト・クラブ 監督:デビッド・フィンチャー 原作:チャック・ポーラニック 脚本:ジム・ウールス 出演:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム・カーター なかなか面白い。デビットフィンチャーの作品で、ブラピといえば、セブンなんですけど、こちらはだいぶ系統のちがった作品ですね。映像の見せ方などは、独特のセンスというか、MTVばりの軽やかさというか、その時代性にのった表現が、脚本へとはまっていてよかったです。 アメリカは、日本の先を行く高度「消費」資本主義社会なのだから、この映画に現れている状況がフィクションとは思えないくらい近いものに感ます。そこでは確かに、不眠症が人生最大の問題になろうかと思われるし、それを解消するカタルシスが「何々ガンの励ます会」だというのも、またそれをカルチャースクールなんかと...
  • レッド・ドラゴン
    レッド・ドラゴン 2002 年 アメリカ 出演:監督:ブレット・ラトナー 原作:トマス・ハリス 脚色:テッド・タリー 出演:アンソニー・ホプキンス/エドワード・ノートン/レイフ・ファインズ/ハーヴェイ・カイテル/エミリー・ワトソン 「パート2、や3モノ」がつまらないかと言えばそうでもない。スターウォーズは2のほうが好きだし、MI−2のほうがよく出来ていると思う。けれどやっぱり、アクションやSFの作品に多いように思う。いや違う、ゴットファーザー2とか死霊のはらわた2 (何故かホラー・・)などもある。 「羊たちの沈黙」は素晴らしかった、けれど「ハンニバル」はイマイチだった。そして今回の作品は今までの2作品とは比較できない。いや、しては行けないと思う。強いて言えば、無理矢理レクターを出演させることによって続編(い...
  • 映画三昧-2008お盆
    映画三昧-2008お盆 ■鳥の巣 北京のヘルツォーク&ド・ムーロン 監督: クロストフ・シャオプ ユーロスペース ドキュメントだけど、大変興味深い映画。建築もさることながら、西欧の知と中国の業がぶつかった様というか。逆に西欧が排除してきたオリエンタリズムと、東洋の世界観とのぶつかり合いか・・色々と向こうで苦労しているという同業の方々の噂は聞くけれど、これだけの作品を成し遂げたことはやはり素晴らしい。 建築はそれを構想した設計者にも分からない未知の領域を常に含んでいる。空間もそれがまとう外観も、実際のスケール、その環境、空気の中で体感するとき、設計者もまた無邪気な存在にさせてしまう、それが建築なんだと。 ■8 1/2 監督: フェデリコ・フェリーニ シアター・イメージフォーラム 何時か観たような曖昧な記憶とともに引き...
  • シャンドライの恋
    シャンドライの恋 監督: ベルナルド・ベルトルッチ 原作: ジェームズ・ラスダン 脚本: クレア・ペプロー/ベルナルド・ベルトルッチ 出演:デビッド・シューリス/サンディ・ニュートン/クラウディオ・サンタマリ アフリカから亡命したメイド、シャンドライと、彼女の夫を救うためにすべての財産を投げ打つ音楽家、キンスキーの「無償の愛」を描いたもの。 無償の愛というのも、難しいテーマだ。描かれる人物が、あまりに出来過ぎていても入り込めないし、かといって宗教的すぎる慈悲愛にもリアリティーを感じない。ヨーロッパの人なので、キリスト教的慈悲の愛かと思うが、アジアへのこだわりを見せるベルトルッチなので、やはりブッダの唱える仏教的な慈悲なのだろうか。 個人的に、「リトル・ブッタ」は、西洋からのオリエンタリズムにしか見えず、まだジャン・ジャック・アノー監督の「...
  • チャーリーとチョコレート工場
    チャーリーとチョコレート工場 監督: ティム・バートン 出演: ジョニー・デップ, フレディー・ハイモア, その他 思っていたより面白い。さすがティム・バートン。子供向けのゆるい映画じゃないんだ。結構ブラックだし、グロテスクな演出も多い。 招待された子供達の素晴らしいキャラ。工場で働く小さな「ウンパ・ルンパ」の濃さ。クルミを割るリスたちの生真面目さ。 どれも完成度の高い出来。充実した映画。2006-02-19/k.m コメントをぜひ gecko 先日、たまたま視た『オースティンパワーズ』になんと「ウンパ・ルンパ」が出ていてビックリ!2006-03-06 (月) 16 06 52 k.m えっ!ホント2006-03-10 (金) 00 59 01 ...
  • オーシャンズ11
    オーシャンズ11 監督:スティーブン・ソダーバーグ 脚本:テッド・グリフィン 製作総指揮:ジョン・ハーディー、スーザン・イーキンズ、ブルース・バーマン 出演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、アンディ・ガルシア、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、ケイシー・アフレック、スコット・カーン、ドン・チードル、他 2001年/アメリカ映画/1時間57分 配給:ワーナー・ブラザーズ映画 先行ロードショーへ行って来ました。新宿。行列整理(といっても大したことない)のお兄さんがしきりにトランシーバーで「ハリポタほど並んでません」と伝えていたのが印象的だった。 「エリン・ブロコビッチ」と「トラフィック」がオスカーに同時ノミネートされ、名実共にハリウッド・ナンバーワンの監督となったスティーブン・ソダー...
  • ディスタンス
    ディスタンス 監督・脚本:是枝裕和 製作:秋枝正幸 撮影:山崎裕 出演:ARATA、伊勢谷友介、寺島進、夏川結衣、浅野忠信、りょう、遠藤憲一 これは今までにあまり見たことのない映画だった。ドラマなのかドキュメントなのか。この監督がドキュメンタリー出であるということを知って納得の作品なのだが、それにしても初めての経験には変わりはない。 カルト宗教の無差別テロ。数千人の被害を出し、その実行犯は教団に殺された。残された遺族の話なのだが、社会的に加害者であり、教団の被害者であるという倒錯した立場を突きつけられた人達といったところか。これは当然あの事件を映画化しているのだとも思うが、そんな説明をしないまでも十分に「リアル」な出来事をドキュメンタリーな演出で撮るというのはどういうことなのだろうか。 キャストに手渡された...
  • キル・ビル
    キル・ビル 製作・監督・脚本:クエンティン・タランティーノ 製作:ローレンス・ベンダー アクション・コーディネーター:ユエン・ウーピン「マトリックス」 美術:種田陽平「スワロウテイル」 アニメーション:プロダクションIG「攻殻機動隊」 撮影監督:ロバート・リチャードソン 出演:ユマ・サーマン、ルーシー・リュー、ダリル・ハンナ、デビッド・キャラダイン、千葉真一、栗山千明 制作データ:2003米/ギャガ=ヒューマックス 上映時間:113分・R-15 「刀は疲れ知らず。あんたも少し力が残っているといいけどね」(ルーシー・リュー) いやー。またすごい映画を。タランティーノ監督はやってくれた。正直あまり期待せずにいたのだけど(その割には公開日初日に見ることは決めていた)、かえってそれが...
  • リチャード三世
    リチャード三世 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「パルコ・プロデュース公演 いのうえmeetsシェイクスピア リチャード三世」 赤坂ACTシアター 2009年1月19日(月)~2009年2月1日(日) 出演:古田新太、安田成美、榎木孝明、大森博史 三田和代、銀粉蝶、久世星佳、山本 亨 直前に慌ててシェイクスピアの原作を半分くらい読んだ。相変わらず長いセリフだけど、それが面白さを出している。現代演劇でこの演出をおこなうのだから、結構アレンジするのだろうと思いきや、ほとんど脚本はいじられていない。役者のセリフばかりが気になってしまう。早口に吐き出す呪文のように過剰さを感じた。 俳優にサイケ風の服を着せ、独白部分は小型マイクでつぶやかせ、舞台各所のテレビ画面に...
  • スパイダー
    スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする 監督:デイヴィッド・クローネンバ−グ 出演:レイフ・ファインズ/ミランダ・リチャードソン/ガブリエル・バーン 原作・脚本:パトリック・マグラア(ハヤカワepi文庫) 提供:メディア・スーツ/ビッグショット 2002年/フランス+カナダ+イギリス映画/98分 クローネンバーグと言えば、グロテスクな世界観とカリスマ的な人気を思い浮かべる。その程度にしか分かっていなくて、「クラッシュ」は痛々しさと緊張感のある映像美だとか、「裸のランチ」はあのタイプライターと大きな昆虫みたいなのがとにかくグロかったとか、「スキャナーズ」は破裂する頭とやはり重々しい空気など。結構「飛んだ」話なのに重量感もあるという2面性だろうか。 この映画は見終わって、しばらくよく分からなかった。ただ、出だしの色...
  • ヴァージン・スーサイズ
    コミュニケーションの断絶と監禁された女の子 監督・脚本:ソフィア・コッポラ 製作:フランシス・フォード・コッポラ、ジュリー・コスタンゾ、ダン・ハルステッド、クリス・ハンレイ 出演:キルステン・ダンスト、ハンナ・ハル、チェルシュ・スウェイン、A・J・クック、レスリー・ヘイマン、ジョシュ・ハートネット、ジェームズ・ウッズ、キャサリン・ターナー、ダニー・デビート、スコット・グレン、マイケル・パレ 99年アメリカ作品1時間38分 昨日見た「ロスト・イン・トランスレーション」が気になった。なのでソフィア・コッポラのデビュー作を見ることにした。5人姉妹が皆自殺してしまうという凄まじい話。結構話題になっていたような。「ロスト・・」と同様に女の子が(半ば監禁された)部屋の中から外を眺めているシーンが多い。 ソフィア・コッポラは2作において...
  • 映画
    今までに取り上げた映画リスト EUREKA HERO LOFTロフト Laundry M-I-2 ONEPIECE秋コレクション TOKYOEYES Vフォー・ヴェンデッタ WALKABOUT美しき冒険旅行 「π」 「空の穴」 「鏡」アンドレイ・タルコフスキー映画祭 あの子を探して ある子供 ある朝スウプは いたいふたり うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー きょうのできごと(映画) こわれゆく女 たみおのしあわせ どんてん生活 の・ようなもの ひかりのまち ぼくを葬る まぼろし めぐりあう時間たち ゆれる アイズ・ワイド・シャット アカルイミライ アダプテーション アフタースクール アメリカ、家族のいる風景 アメリカの影 アモーレスペロス アレックス イノセンス インサイドマン インテリア イヴォンヌの香り イーオン・フラックス イージー★ライダー ウルトラヴァイオレ...
  • インランド・エンパイア
    インランド・エンパイア 監督: デヴィッド・リンチ 製作: デヴィッド・リンチ、メアリー・スウィーニー 脚本: デヴィッド・リンチ 出演: ローラ・ダーン、ジェレミー・アイアンズ、ハリー・ディーン・スタントン とにかく、こんなに無謀で実験的な映像が3時間もあって見事に成立していることに驚き。人間の頭の中は統一的な見方をいつでも追いかけてしまうけれど、それを何度も何度も裏切られて、けれど微妙に配置された前後の辻褄にまどわされてやはり統一させようともがく。その繰り返しで後半は見続けるのもシンドかった。 けれどラストの抜けるようなダンスシーンで、救われはしないけれどヤラレタ感はつよく、なんともカッコよい映画だと悔しさがつのった。デジタルビデオカメラのチープな映像で、しかも徹底的に常識的なアングルを回避したカットは、一方で素人の自分をウソでも励ましてくれたw。 ...
  • ダンサー・イン・ザ・ダーク
    ダンサー・イン・ザ・ダーク 2000年・デンマーク・松竹=アスミック・エス 監督; ラース・フォン・トリアー 出演; ビョーク,カトリーヌ・ドヌーヴ,デヴィッド・モース,ピーター・ストーメア,ジャン=マルク・バール,ジョエル・グレイ 2時間20分 今年の初映画には、ダンサー・イン・ザ・ダークを見に行ってきました。 2000年カンヌ国際映画祭でパルムドール賞と主演女優賞を獲得した話題作です。 ラース・フォン・トリアー監督の「奇跡の海」も静かで感動的な作品でした。 デジタルビデオカメラで撮影されたという映像は、手ぶれが多く、ちょっと見るのに疲れることもありました。けれども、やがて映画へ入り込んでいくうちに、気にならなくなっていきましたが。 チェコからの移民で、ある資産家夫婦の庭に建つコンテナハウスを借り...
  • めぐりあう時間たち
    めぐりあう時間たち 監督:スティーヴン・ダルドリー 製作:ロバート・フォックス,スコット・ルーディン 脚本:デヴィッド・ヘア 音楽:フィリップ・グラス 出演:ニコール・キッドマン,ジュリアン・ムーア,メリル・ストリープ 3人の女性がそれぞれに「ダロウェイ夫人」をキーワードにしてつながっている。その他にもレズビアン、自殺願望なども共通している。ヴァージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」が読みたくなった。 音楽や映像が良い。特に深い色合いの絵はしっかりとした印象で、3つの時代それぞれに美しさを引き出せている。このあたりはさすがにハリウッドだなぁと勝手に納得。 こまかな人間描写と関係性を描いている所はとても見どころある映画だと思うが、重たい部分を引き立たせるもの、希望を感じさせるものがもっと欲しいと思った(...
  • ロンドン・パリ旅行記/2000年1月31日-パリ2日目
    2000年1月31日-パリ2日目 どうやら明日はゼネストがあり、地下鉄やバス、タクシーですらほとんどつかまらないそうだ。とりあえず動きやすい今日の内に比較的外側へ行こうと、まずはコルビュジェ財団ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸へ。途中キュビズム的ファサードの建物を見つつ迷いながら到着。コルビュジェのピュリスム的純粋幾何学の構成を、ピロティや連続水平窓などの新しい建築言語によって造られた最初の例として位置づけられている。 銀行家ラ・ロッシュ邸の玄関を入ると3層吹抜けホールがある。今でこそモダニズムの構成として珍しくない造り。3階まで上がって行きながら様々な角度で展開する。新しく空間を構想する時のような、素直な興奮に見舞われる。ギャラリーへと降りるスロープ、さほど大きくない住宅だが視線が様々に抜けていく。広がりと連続感。 ここからはしばらく歩いた。マレ・ステヴァン...
  • アダプテーション
    アダプテーション 監督:スパイク・ジョーンズ 脚本:チャーリー・カウフマン&ドナルド・カウフマン 出演:ニコラス・ケイジ、メリル・ストリープ、クリス・クーパー 脚本家チャーリー・カウフマンの劇中劇的な作品。蘭にみせられた男をレポートしたドキュメント原作を映画化する依頼ではじまる。既にマルコビッチで成功しつつも、この派手な展開のない原作でスランプに陥る脚本家として自らを描いている。 双子の兄弟として一人二役をニコラスケイジが演じている。これはまさにもう一人の自分。いっぽうで門切り型のハリウッド的作品を好み、いっぽうでストーリーのない日常を描きたい願望で堂々巡り。 両者の力関係で、映画の展開そのものも活劇的になったり、文芸作品的になったりする。これは巧みな脚本のなせる技なのかとも思うが、ちょっとあざとい。そのこ慣れた手...
  • ポルトガル映画祭2010
    ポルトガル映画祭2010 ―マノエル・ド・オリヴェイラとポルトガル映画の巨匠たち― http //jc3.jp/portugal2010/ 2010年9月17日(金)~10月3日(日)まで、 東京国立近代美術館フィルムセンター いったい映画祭なるものへ行ってみようというのも久々だし、見終わってから大勢で歓談する段取りをしている自分もかなり久々で、そもそも映画を語り合うことが難しいのは、一人で見に来る客の多いこと、ハリウッド映画好きほど話したがる傾向が強いことからも明らかだ。 好きな映画やオススメを聞かれるほど困ることはない。一方で、好きな作品を共有したいという願望を常に抱く。この矛盾は、言葉で語ることの難しさと共に、いいよね、そうだね、では物足りないと分かっているから、あえて触れないという選択を生む。映画本が時に映画自体よりも楽しめてしまうのは、そのような欠如...
  • ロスト・イン・トランスレーション
    執拗に描きだすソフィア・コッポラ [2003米/東北新社] [監督][製作][脚本]ソフィア・コッポラ [製作]フランシス・フォード・コッポラ/フレッド・ロス [製作]ロス・カッツ [撮影]ランス・アコード [出演]ビル・マーレイ/スカーレット・ヨハンソン/ジョバンニ・リビシ/アンナ・ファリス/林文浩 もう来週で終わる時期なのに、新宿武蔵野館は満席だった。 ソフィア・コッポラの作品をはじめて観た。とても好みな作品だった。あらかじめ阿部和重の「映画覚書」で彼の批評を読んでしまったのでかなりの部分で見方が出来上がってしまったが、それはかえってよかった。阿部はソフィア・コッポラの映画的主題としてデビュー作同様に、一種の「引きこもり状況を描いている」ことを上げていた。 自分のなかでスカーレット・ヨハンソンの...
  • ミツバチのささやき
    ミツバチのささやき 監督:ビクトル・エリセ 脚本:アンヘル・フェルナンデス & ビクトル・エリセ 出演:アナ・トレント イサベル・テリェリアフェルナンド・フェルナン・ゴメス テレサ・ギンペラ スペインの監督、ビクトル・エリセの長編第1作。 繊細で神秘的な映像美で描かれた、幼くてまだ空想と現実の区別が付かない少女の世界。 その評価はとても高く、映画関連の本でもよく名前は聞いていた作品。 評論家・蓮實重彦によると、1950年代は映画が崩壊の兆しを見せ始めた時代であった。そして1973年は映画の崩壊を当然のこととして受け止めていた中から、なお映画を作ろうとする意志を自分へ課した人たちが、世界の各地へ現れてきた時代。 73年という年は、この映画が出来た年だ。蓮實さんは『ミツバチのささやき』を、まさに73年という表現の、象徴的な存在...
  • レクイエム・フォードリーム
    レクイエム・フォードリーム 監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:エレン・バースティン/ジャレッド・レト/ジェニファー・コネリー/マーロン・ウェイアンズ/クリストファー・マクドナルド /ルイーズ・レッサー/ショーン・ギュレット-脚本:ヒューバート・セルビーJr./ダーレン・アロノフスキー 配給:ザナドゥー 2000年/アメリカ/1時間42分/カラー やっぱりドラッグなのか。人間の堕落と破滅を描くのに適しているテーマとは。現代人の隙間を象徴しているもとして、映画におけるドラッグ中毒を見かける作品は多い。精神をいかに都合よくコントロールして、孤独を癒していくかが、現代人の関心の中心なんだと思った。 アロノフスキー監督は前作「π」のヒットからなにを感じたのだろうか。そして今後大きな資本とのなかでどんな映画を出して来るのだ...
  • ニューワールド
    ニューワールド 監督・脚本:テレンス・マリック  出演:コリン・ファレル、クリスチャン・ベール そういえば『シン・レッド・ライン』をまだ見ていなかった。テレンス・マリックの鬼才なイメージばかりが宣伝されていたように思うけど、この作品をみてとても映画的な正しさを貫いている作風に感じた。 ヴェルナー・ヘルツォーク『アギーレ・神の怒り』とか、コッポラ『地獄の黙示録』などを思い出すオープニング。「未開」の地へ入っていくその静けさ、先住民たちの気配、先の見えない閉塞感と突き抜ける広大さの狭間で存在する時間を思う。 2007-04-06/k.m コメントをぜひ 名前 ...
  • シティ・オブ・ゴッド
    シティ・オブ・ゴッド 2002ブラジル/アスミック・エース 監督 フェルナンド・メイレレス 製作 ヴァルテル・サレス/ドナルド・K・ランヴァウド 製作 アルドレア・バラタ・ヒベイロ/マウリツィオ・アンドラーデ・ラモス 原作 パウロ・リンス 脚本 ブラウリオ・マントヴァーニ 撮影 セザール・シャローン 音楽 アントニオ・ピント/エヂ・コルチス 出演 アレシャンドレ・ロドリゲス/レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ/ドグラス・シルヴァ/マテウス・ナッチェルガリ/フィリピ・ハーゲンセン/セウ・ジョルジ/ジョナタン・ハーゲンセン 度肝を抜かれるという感情は、決して大げさではなくこの映画にあてはまった!。 衝撃は連続して続くあまり、何とも言えない疲労感を覚えるのだった。ハリウッドのアクション映画で...
  • ロンドン・パリ旅行記/2000年1月29日-ロンドン
    2000年1月29日-ロンドン 朝からカムデン・タウンへ。若い人に人気のストリート・マーケット。観光客も多く混雑する名所にもなっているようす。デビット・チッパーフィールドをはじめ、建築家やデザイナーのスタジオも多い。早い時間のせいか余り人はいなかったが、屋台ではおいしそうなソーセージを焼き、露天の店が多く昔の原宿駅前の雰囲気に近い。 ロンドンと言えば、ハイテック建築をイメージする。ロジャースやフォスター、ピアノだけでなく、最近ではウォータールー駅をデザインしたニコラス・グリムショーの印象が強い。ここでも88年の作品、セインズベリー・スーパーマーケットと住宅の複合施設が見られる。ハイテックスタイルというと、古い建物の多いヨーロッパではいささか唐突な存在感が気になる。雑誌では既存の町並みとの折り合いの付け方まで分からないので、この建物もそのあたりが気になっていた...
  • :近況-2003-8
    近況-2003-8 2003-08-31 森のビアガーデンにて。ここは20年も続いているそうだが、ハッキリ言って知らなかった。外からはほとんど気配すら感じられない静かな森の中だが、一端はいると900人収容という広さがほとんどうまっていた。まさに大盛況だ。見上げれば空、目線には木々、ややちらりと周辺のビルが見える程度で、ここが都心とは思えないことがシチュエーションの贅沢さを出している。今回はお二人が初参加。こうして新たな広がりがでるのはとても楽しい。周囲が騒々しくナカナカ皆さんとのお話が深まらなかったが、まあこれもビアガーデンならでは。その後2件のカフェをハシゴし、解散。僕らは小腹が空き明大前でつけめんを食べて帰宅。 今日は所用で少し出かけただけなのに、妙に疲れた。ウダウダとマラソンを見るが、なかなかスタートしないTBS。ああパリ行きたい・・。 2003-08-29 やさしさで人を傷つけ...
  • ミスター・アンド・ミセス・スミス
    Mr. Mrs.スミス 監督:ダグ・リーマン 出演:ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー 二人が実際の夫婦になってしまったのも関係ないわけじゃないけど。結局手の込んだ夫婦喧嘩じゃん。そんな感想でもいいかと思った。 仮にラストの壮絶さの中で血まみれになって二人が抱き合うように死んでいったとすれば、蜂の巣になったウォーレン・ベイテイとフェイ・ダナウェイの『俺たちに明日はない』に匹敵する映画になっていたかもしれない。 けれど今の時代、ハリウッドにそんなリスキー・エンディングは不可能だ。まるで何事もなかったかのように微笑みあう「勝ち組夫婦」の小さな倦怠を埋めるべく付き合わされている高級カウンセリングでちゃんちゃんだ。 もちろん、そんな映画が嫌いなわけではない。まるで失神寸前な興奮の先にちょっと安心すらもらって、日常に...
  • マグノリア
    マグノリア 99年アメリカ作品3時間7分/ 監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン 製作:ジョアン・セラー 出演:ジェレミー・ブ ラックマン、トム・クルーズ、メリンダ・ディロン、フィリップ・ベイカー・ホール、フィリップ・シーモア・ホフマン、リッキー・ジェイウィリアム・ H・メイシー、アルフレッド・モリーナ え?いつ落ちるの?で、これが? やっぱり映画の魅力は一筋縄でないかないなーなんて思う。出だしの引用からしてなにかを誘うつかみがある。そして音楽にのせてドラマのはじまりを演出するのですけど、これがまた長い。普通の長さを越えて、このまま続くのかと思わせておいてそうでもない。いくつものストーリーが交錯し、どこかで繋がって行くようで、そうでもない。けれどもそれぞれの調子が妙に共時的で面白い。小さな山場を迎えていくと次...
  • 「サウンディング・スペース─9つの音響空間」
    サウンディング・スペース─9つの音響空間 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「サウンド・アート」は、多くのアーティストが表現手段としている世界的にも注目のジャンル。ICCでは、すでに2000年に『サウンド・アート―音というメディア』展を開催していたが、今回の『サウンディング・スペース-9つの音響空間』では,国内外から6人と3組のアーティストたちを集め、空間を「サウンド」させる作品を展示する。開催期間は7月11日から9月28日まで。(shortcutwebより) オペラシティーへ行き、「サウンディング・スペース-9つの音響空間」と「ガール!ガール!ガール!」展を見た。どちらもなかなか楽しめた。 「サウンディング・スペース」では、クリスティーナ・クービ...
  • ファウスト
    ファウスト 講談社 2003.9 933円 太田克史編集長インタビュー 人気レーベル「講談社ノベルス」と文芸誌『メフィスト』でおなじみの講談社から新書サイズの新雑誌『ファウスト』が創刊 ノベルス系はまったく読んでいなかったと思う。この雑誌が入門編となればと思って買ってみた。今日現在、編集後記しか読んでいない。けれど意気込みが伝わってきて面白そうな雑誌だ。舞城や京極など、どおしてノベルス系の作家は次々に新作をだすのだろう。何年かぶりの保坂さんとはずいぶんと違う。そういったスピード感がこれらの基本なのだろか。そんなところも興味があった。とにかく遠慮がちな所へ踏み込むにはもってこいの創刊かもしれない。今年はなんだか文芸誌が熱いなぁ。2003-09-05/k.m ドリル・ホール・イン・マイ・ブレイン/舞城王...
  • インテリア
    インテリア INTERIORS 93 分/製作国 アメリカ /1979 監督: ウディ・アレン 製作: ロバート・グリーンハット、チャールズ・H・ジョフィ 脚本: ウディ・アレン 出演: ダイアン・キートン、ジェラルディン・ペイジ、E・G・マーシャル E.G.、 クリスティン・グリフィス、モーリン・ステイプルトン、サム・ウォーターストン、メアリー・ベス・ハート、リチャード・ジョーダン  「自分の部屋をインテリア雑誌のように飾っているヤツは神経症だよ」みたいなことが金井美恵子の小説にでてきたことを思い出した。自分がそれを職業としていることでやや敏感に反応してしまうのだろう。以前はそんな風に了解した。そのとき調べた神経症の状態には以下のようなものがあった。 心が一個所に止まって動かなくなる ...
  • 現金に体を張れ
    現金に体を張れ クレジット1956/米/1時間25分 監督・脚本:スタンリー・キューブリック 原作:ライオネル・ホワイト 出演:スターリング・ヘイドン、コリーン・グレイ、ビンセント・エドワーズ キューブリックのハリウッド・デビュー作。 出かけた後で疲れている+家で見る+食後+白黒という(悪?)条件が重なり、9割近く寝てしまった前回とほぼ同じ状況で懲りずにチャレンジ。昔のハリウッド映画は明快な内容で、見やすいのだが、どうもビデオ映像の白黒画面は、眠気をさそう。映画館より鮮明度が低いのがカラーのそれよりも目立つからだろうか。だから白黒映画を借りるときはちょっとためらいを感じる。 56年のキューブリック初期作品は、とても明快で、あっさりしている。けれど小気味よい、という心地よさがあって、やはりそれはこの白黒と強いコントラストの映像からもくるのだと思う。 服...
  • スクール・オブ・ロック
    スクール・オブ・ロック 監督:リチャード・リンクレイター 製作:スティーヴ・ニコライデス/スコット・アヴァーサノ 製作:スコット・ルーディン 出演:ジャック・ブラック/ジョーン・キューザック/サラ・シルヴァーマン/ジョーイ・ゲイドス・ジュニア/ケヴィン・クラーク/ロバート・ツァイ 2003米/UIP SPA!の映画評で中原昌也がいつになく自虐ネタも入れずに褒めちぎっていた作品だったので、ずっと気になっていた。なんとか新宿武蔵野館にて見ることが出来た。予想以上に素晴らしい作品だった。はじめから終わりまで笑いっぱなしで、最後には泣けてしまう。まさにこれぞエンターテイメントだ。素晴らしい。 リチャード・リンクレイターの作品はまだ3つしか見ていないがどれも面白かった。その緻密な演出力は初のメジャー作品においても確実...
  • ボウリング・フォー・コロンバイン
    ボウリング・フォー・コロンバイン 2002カナダ 監督・脚本・出演:マイケル・ムーア 製作:ウォルフラム・ティッチー 製作:チャールズ・ビショップ/ジム・チャルネッキ/マイケル・ドノバン/キャサリン・グリン 出演:マリリン・マンソン/チャールトン・ヘストン/マット・ストーン/ジョージ・W・ブッシュ 全米を震撼させたというコロンバイン高校銃乱射事件。その1時間前にアメリカはコソボへの大爆撃を行った。9・11後、国内の社会問題はほとんどがうやむやのまま軍事費増大の右傾化へ向かう。アメリカのこの状況に疑問や危機感を抱く世界中の声があふれている。 この映画の登場はタイミング的にもすばらしかった。マイケル・ムーアはアメリカ銃社会を皮肉に、そして批判的に、時に大爆笑させるギャグとして描く。大笑いしたあと、心のスキマにグ...
  • サイト・グラフィックス展
    サイト・グラフィックス展 会期  2005年1月20日(木)〜4月10日(日) 会場  川崎市市民ミュージアム・ギャラリー 昨年、多摩川駅近くにあるart river bankでの片山博文展をみてその後、深川雅文さんによるサイト・グラフィックスという概念を知り現代写真に興味を持ち始めた。そして今年この展示が開かれ今日、川崎市市民ミュージアムへ行きオープニング・トークショーにて深川さん本人からレクチャーを受けることが出来た。しかもart river bankを主催している美術評論家の杉田敦さんとのトークショーだった。 会場はイスのないカーペット敷きに60人が車座になって入るこじんまりとしたものだった。満員だが静かな雰囲気で、きっと写真を勉強しているのだろうと思われる学生風の人が多かった。深川さんは私のすぐ脇にあったPCに移動してきて...
  • バーバー
    バーバー 2001米/アスミック・エース 監督・脚本:ジョエル・コーエン 製作:ティム・ビーヴァン/エリック・フェルナー 製作・脚本:イーサン・コーエン 撮影:ロジャー・ディーキンズ 音楽:カーター・バーウェル 出演:ビリー・ボブ・ソーントン/フランシス・マクドーマンド/ジェームズ・ガンドルフィーニ/アダム・アレクシ=モール/マイケル・バダルコ/キャサリン・ボロウイッツ/リチャード・ジェンキンス 全体にとても抑えられたリズムと主人公の淡々とした人生とがとてもシンクロしている。なぜ床屋なのかと思うようなストーリーだが、なぜ床屋ではだめなのかを無効にしてしまう内容でもある。 義兄の経営する理髪店で働く床屋。彼が感じている空虚さはとても深いようで、その無口で思考停止された生活は虚しさをひた隠しにするための...
  • ディパーテッド
    ディパーテッド 監督 マーティン・スコセッシ 出演者 レオナルド・ディカプリオ 、 マット・デイモン 、 ジャック・ニコルソン リメイクだけど紛れもないアメリカ映画という感じでよかった。スコセッシはここ数年あまりぱっとしない作品が多かったように思うけどこれは傑作では。 見ているこちら側は2人の「ネズミ」へ同時に感情移入する。正義とか地位とか、すがるものをウリにして身を削り、「裏切り」を武器にしながら同時にそれへ襲われる2人はまるで鏡のようだ。 工作員がミッションを終えても懐疑心から普通の生活に後戻りできないように、はじめからハッピーエンドが約束されていない任務には宿命へ翻弄されるドラマがある。どのように崩壊していくかを描くことは、マーティン・スコセッシの得意部分かと思った。2007-07-01/k.m コメントを...
  • マトリックス・リローデッド
    マトリックス・リローデッド (原題) MATRIX RELOADED 2003年・米・ワーナー 監督; ラリー・ウォシャウスキー,アンディ・ウォシャウスキー 出演; キアヌ・リーブス,ローレンス・フィッシュバーン,キャリー=アン・モス,ヒューゴ・ウィービング,モニカ・ベルッチ 2時間18分 2003/6/7公開 ついに観た!。といってもまだ先行ナイトだ。しかし先々行を逃した時点で既に焦ってもいた。2億を投入したメディア戦略にはまったとか言われようが、観なければ気が済まない。打ち合わせ途中でも抜け出して行った(そんな大げさな話でもないが)。さすがに大型の話題作だけあって、夜遅くの歌舞伎町ミラノ座を埋め尽くす勢いはあった。終電過ぎである次の回も、外まで行列を作っていた。 ちなみにネタという矮小...
  • マトリックス
    マトリックス 監督;ラリー・ウォシャウスキー,アンデ ィ・ウォシャウスキー 出演;キアヌ・リーブス,ローレンス・フィッシュバーン,キャリー=アン・モス,ヒューゴ・ウィービング 1999年・米・ワーナー 2時間16分 先行オールナイト見てきました!! 「現実と仮想現実。」 この世界を仮想とし、真実の世界を闇の世界としている。人間は仮想の世界に生き、真実を知らずに生まれ、そして死んで行く。 ヴァーチャルな世界の話題が多い中、この世の虚構性を一気にマトリックスという仮想の世界に解釈している所が、妙に言い当てていて、面白いと思った。最近のTVゲームがかなりシンクロナイズされていて、社会状況の捉え方もいかにも今っぽい。 「ニルヴァーナ」っていう映画も仮想空間に入り込んで行く物語だったが、もっと大げさに...
  • マトリックス レボリューションズ
    マトリックス レボリューションズ [監][総][脚]ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー [製]ジョエル・シルバー [出]キアヌ・リーブス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス [制作データ] 2003米/ワーナー [上映時間] 129分 ついに見た。だが、3週目とはいえけっこう空いていた。ミラノ座の巨大な空間は埋まらず、今時この大きさがつらいのが目立っていた。僕も1,2作と先行ロードショーを見ていたのに、今回はそれがなかったのもあり、やや熱の冷めた状態でのぞんだ。 案の定、この終わりへと向かった展開はどうにもパワーダウンという感じで、「終わらせる」ことの難しさをみたような気がした。 そもそもマトリックスの魅力は、人間味のない演出で、あのパーティーにでも行くような「おめ...
  • カテゴリー
    カテゴリー一覧 ネット 作家 写真 小説 展示 建築 旅行 映画 監督 リンク元一覧 申し訳ありませんが、recent_ref プラグインは提供を終了し、ご利用いただけません。 人気一覧 最近のノート 近況 写真 テレビ朝日を見学 近況-2005-2-2006-1 ロンドン・パリ旅行記/2000年1月28日-ロンドン MenuBar 決壊 欲望 k.m 六本木ヒルズ 近況-2003-7 ツィゴイネルワイゼン 近況-2006-8-2008-1 近況-2003-6 「せんだい」 回路 ロンドン・パリ旅行記/2000年1月29日-ロンドン アンダー・コンストラクション−アジア美術の新世代 近況-2004-7-2004-12 近況-2003-8 eanak クリエイターズ 近況-2003-9 WALKABOUT美しき冒険旅行 Invit...
  • ホァン・ミンチェン
    ホァン・ミンチェン監督作品 東京国際映画祭2日目。台湾の新鋭ホァン・ミンチェン監督の中編2作です。2日目といっても僕らの今回の映画祭は今日まで。後はコンペティショングランプリ作品の上映を残すまで。さすがに平日まで参加することは今は出来ませんね。 今回は渋東シネタワーと、先日と打て変わって広い会場なので、安心して30分前に行きましたが、案の定ガラガラでした。「陰陽師」や「千と千尋・・」が恐ろしいほど長い列を作っていたのとは対照的でした。 城市飛行 2000/台湾 上映時間:56分 監督:ホァン・ミンチェン 出演:モウ・ツウイー リョウ・ユゥイー チョウ・ヘンイン 都市生活の哀愁 台湾の乾いた都市生活を描くエドワード・ヤンの作品を思い出す作風。幾つかの小さな話しが綴りながら微妙に絡み合っている。マグ...
  • こわれゆく女
    こわれゆく女 監督・脚本:ジョン・カサヴェテス 出演:ジーナ・ローランズ、ピーター・フォーク 1974年、アメリカ、145分、カラー 10年ぶりくらいに見た。監督のジョン・カサヴェテスは、アメリカ・インディペンデント・フィルムの代表的存在。自宅を抵当に入れて撮影し、出来るだけ一般的な共感を「得られない」ようなつくり込みを行い『アメリカの影』を完成させたという。 暗い部分や強い影を作らない全体に明るく構成された「ハイキー」の画面によって爽やかな印象を与えるが、描かれているのは精神のバランスを崩していく主婦とその家族たちのドラマだ。 精神的な病に共通して言えることは「正常」と「異常」の境界があいまいで専門家にも判断が難しく、患者本人や社会の要請により境界自体がはしばしばゆらめくことではないか。 ジーナ・ローランズの演技が素晴らしいのは、躁鬱の変化...
  • オースティン・パワーズ
    オースティン・パワーズ/ゴールドメンバー 2002米/ギャガ=ヒューマックス 監督:ジェイ・ローチ 製作・脚本・出演:マイク・マイヤーズ 製作:ジョン・スタッフォード・リオンズ/エリック・マクロード 脚本:マイケル・マッカラーズ 出演:ビヨンセ・ノウルズ/マイケル・ヨーク/マイケル・ケイン/ヘザー・グラハム/セス・グリーン/エディ・アダムス 「おバカ・スパイ」と言うよりも、政治力すら彷彿させる「バカ殿さま」という感じ? 初めてこの映画を真剣に観ました。それも劇場で。チケットが安く手に入ったという事情もありますが、興味もありました。歌舞伎町は「バイオハザード」や「インソムニア」が封切りされたばかりで、賑わっていました。オースティンはもう1ヶ月ほど立つので、大きな劇場を持て余している感じでした。今時真ん...
  • ウルトラヴァイオレット
    ウルトラヴァイオレット 監督:カート・ウィマー 出演:ミラ・ジョボヴィッチ キャメロン・ブライト ウィリアム・フィクトナー 「イーオン・フラックス」とか「シンシティ」とか、ちょっとまえの「セル」とか。スタイリッシュなSFは役者のプロモーションビデオみたいになってしまった。ミラ・ジョボヴィッチは「バイオハザード」でも十分にプロモっぽかったけど。あーもうこの手の映画で面白いものは出てこないのだろうか。それとも見る側の問題なんだろうか。 これはCGに問題があるのだろうか。少し前は技術力よりもマンパワーで作り上げる感覚だったものが、進化とともにより少人数でクオリティが上がって、結果作りこみが物足りなくなったとか。 CG以前に映像の粘り強さを感じない。寄りの多い画面はミラ・ジョボヴィッチの表情ばかりを捉えていて空間を感じられない。遠...
  • ヴェルナー・パントン展
    ヴェルナー・パントン展 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 東京オペラシティ アートギャラリー  2009年10月17日(土)~2009年12月27日(日) ヴェルナー・パントン(1926-98)は、デンマークに生まれ、ポール・ヘニングセンやアルネ・ヤコブセンなど、同国を代表するデザイナーと交流し、多くの名作デザインを世に送り出しました。 靴を脱いでの展示は、すっかりとこの美術館のウリになっているように思う。話題の展示だけれど思ったほどボリュームはなく、こじんまりしていた。もちろん、ファンタジー・ランドスケープだけで十分行く価値はありますけど。キューブリック「時計じかけのオレンジ」を思わせるカラフルな空間。「2001年宇宙の旅」もそうだけど、キューブリック映画は本当にスタイリ...
  • イーオン・フラックス
    イーオン・フラックス 監督:カリン・クサマ 出演:シャーリーズ・セロン 、マートン・ソーカス 、ジョニー・リー・ミラー シャーリーズ・セロンは爬虫類のような動きがコミカルで、それはいかにもキマったヘアスタイルや、ステイリッシュ過ぎるインテリアにも覚えてしまう既視感へつながる気がした。『ガタカ』の頃はむしろ好きだった洗練さ加減は、まるでレストラン業界を支配している「和ダイニング」インテリアのように食傷気味だ。 近未来SFアクションへどこまで期待するかはともかく、近未来も、SFも、アクションも、洗練さだけでは引っ張れないと思う。アメリカのヒステリー、トラウマといった心理学的なもの同様、アニメーション原作主義もちょっと飽きた。いっそタルコフスキーでも見直したほうが良いのか。面白いSF映画、ありますでしょうか。(そうは言っても、それなりに面白いケド)2006-10-04/...
  • 東京・ドバイ・ラゴス
    東京・ドバイ・ラゴス Inter Communication 2007年summer 東京スキャニング 「今、東京は浮き足立っている」という言葉からはじまる特集。先日ドイツへ行き、ベルリンは浮ついていると思っていた矢先に足元をすくわれた感じ。建築家が都市を語らない、語れなくなって数十年。現在、東京を語ることは都市を語ることになるのだろうか。 意外と売れている『東京から考える』からそうだけど、東浩紀はいわゆるファスト風土として批判されている部分に目を向けている。もちろん、下北沢や吉祥寺の古きよき部分を取り上げて東京を語るだけではもう限界だ。タワーマンションの乱立する巨大都市を今、ある環境として正面にとらえていく視点には共感。 対談以降の紙面で続く特集はどれも高度というかよく分からないシステムのお話で、最近...
  • バベル
    バベル 監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、 ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子 モロッコの場面、冒頭から何か息苦しさがあり銃を受け渡されてそれをもてあそぶ兄弟の危なっかしさ。彼らにはどこか殺伐とした空気があって、それは思春期特有のものかも知れないが、銃を持っているせいか断絶感が漂っていた。 一方でブラッド・ピットら演じるアメリカ人夫婦は行き詰っていて、旅行中なのにくつろぐ気配もない。さらに舞台が日本へうつり菊地凛子演じる女子高生(無理あり)で息苦しさは頂点に達しそうだった。心に響く切ない音楽、広大で荒涼とした大地。コミュニケーション不全に溺れる夫婦、そして女子高生。 不全と息苦しさはこの後も続き、様々な場面で展開される。そして不法労働者の乳児が子供を連...
  • スペイン-ポルトガルを探る場所-映画編
    imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 まだ行ったことのない国を旅行する際、いきなりガイドブックのたぐいを見てしまうと、細かく配置されたイメージの洪水へお腹いっぱいになってしまう。自分はむしろ活字から入ることで、記憶に残っているイメージを頼りに膨らませていくほうが自然なようだ。 映画はイメージの洪水にはならない。スペイン、ポルトガルには素晴らしい映画がたくさんある。けれどまとめて見るにはそれなりのテンションを必要とするものばかりだ。映画や文学はラテンアメリカのそれと切り離せないのも特徴だ。そこには両者の関係の複雑さが象徴されている。 もっとも、まず現地へ行き興味を持つことで、その後調べたりする。何度も気軽に行ける生活を手に入れていればそれでもよいのだけど・・。そんな貧乏根性...
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