未来を担う美術家たち-DOMANI・明日展2010



  • 国立新美術館
  • アーティスト
  • 古郷秀一、三好耕三、流麻二果、神戸智行、近藤聡乃、遠山香苗、近藤高弘、深井総一郎、鈴木涼子、山口紀子、町田久美、赤崎みま


国立新美術館のDOMANI・明日展が良かった(以下、興味のあった作品について)。まず三好耕三の写真が素晴らしい。「CACTI 1995」はサボテンが空間を構成する装置として見え、やがて北アメリカ大陸の先住民達が彫刻したトーテムポールにも見えてきた。

また、「ROOTS 1990」は植物の根がまるでアルコールづけの奇形児を見てしまったかのように緊張が走る。それは妖怪が実在の奇形からヒントを得てその形をかりたような概念的なものではなく、この世に実在するデカダンスとして迫ってきた。

流麻ニ果の油絵は、雑誌や日常で出会った見知らぬ他人をモチーフにしていると言うが、溶けるような女性のシルエットや美しい色彩は、逆に交通事故現場のようでもあり、また、処刑されたテロリストを描いたゲルハルト・リヒターの連作「1977年10月18日」のようにショッキングでもあった。

神戸智行の日本画はフラットな透明感へ無限の空間性を感じます。「下地にすべて銀箔をはっています。その上に絵具の仕事をして、典具帖紙という薄い紙を貼り、またその上に絵具の仕事をする、紙と絵の具を何層も重ねて空間を創っていきます。」2011-01-09/k.m

カテゴリー-展示
最終更新:2011年01月11日 22:13