思ったよりも盛りだくさんで、2,3時間いたのではないか。既に映画を1本見てきたので、かなり衰弱してしまうくらい体力をつかう展示会だった。それほどに肉体表現の多い展示ばかりで、時代はどんどんこの分裂した身体の表現なんだと思った。
僕らはネットを通じてあらたな身体に出会い、そこから逆に開いてきたパースペクティブがある。身体を打ちのめし、いまここにある自分というものに向き合う。
毎日の生活では消滅していくばかりだったリアルな身体が、表現の世界では痛いくらい全面に出てきている、この解離と共感の思いはまだはっきりしていない。
映像が多かったこの展示では、最近気になっていたアーティストの作品が多くみれてとてもお得だった。やはり石橋義正は興味深く、「キュピキュピ」にはやられた。他にも田中秀幸、谷田一郎などは面白く、会場でも大人気だった。コーネリアスの超高速映像には、あの音楽のシンクロが素晴らしく最高だった。都築のラブホテルなども。
キャラクター文化の背後で、このリアルな身体の反撃はすでに力を十分につけていた。それに気づきただただ驚嘆の思いで、打ちのめされていく僕の身体は、一体なにが出来るのだろう(笑)。