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2003問題-東京の巨大再開発の幕開け前夜


第1回 近未来都市「東京」


2003問題といわれる東京の巨大再開発の幕開けまであとわずか。今回は一足早くオープンした「丸の内ビルディング」、「汐留A街区(主にカレッタ汐留)」、「六本木一丁目西地区・泉ガーデン」を見学。クリスマス近い3連休、私にとっては今日1日だけの休日なのでしたが・涙。近未来都市のイルミネーションも見所。ここ数年都内の景観を確実に変えてきたこれらの巨大な開発は、様々な批判をも呼んでいます。新宿のみが唯一の高層街区と呼べる、どこまでも平坦な拡大を続けてきたメガロポリスですが、ここへ来て急激な都市化を成し遂げるその姿は案外静かに進んでいます。しかしその全貌を見るまでもなく、いままでにない「東京」のオーラは既にイビツなカタチで僕らの日常へ進入して来ているのでした。

地図をリロードする。


今回のように東京をあらためて巡ってみることはいろんな意味で興味深い発見がある。普段そばを通り過ぎたり、すぐ下を地下鉄で走っていたり、近くの土地を現調していたり、区役所で用途地域や地区計画を調べていたり。設計活動をしていくことは、何度も新しい土地との出会いがあると言うことだ。そしてほとんどを都内で行っている僕は局所的に東京に触れる機会が多い。それなのに今日見てきたことはどれも新しいことばかりなのだ。恐らくどの土地も既に訪れているだろう。けれど今回の目的で、今回の順番で、今回の視点で巡ったことにより、新しい地図が僕のなかで出来上がっているのだ。そこへ向かう意志によって、何度もリロードされ、生まれ変わっていく地図。そして何度リロードしても、東京のそれは出来上がらないのだろう。

「丸の内ビルディング」


と言うわけでやって参りました丸の内。既にオープンして数ヶ月経つものの、どうですかこの人だかり。観光地化した丸の内という姿をにおわせない、三菱地所の手堅いデザイン。近づくほどに戸惑ってしまうその外観。「マルキューブ」という不思議なネーミングの吹き抜けアトリウム。ありましたクリスマスツリー。立派です。

それにしても行列を並んでエレベーターに乗り、36階のレストランへと向かい、元々食べる気はなかったとは言え、最低でも4000円近いランチ。多くは1万円以上。これはどんなターゲット設定なのだろう。観光めあて、VIPめあて?。新宿マイシティ「SHUN KAN」が通路から半分は店の中が見えるようにしたというのとは対照的に、ほとんど内部が見えない。この閉鎖感ははたして飲食店なのだろうかと思わせるものがある。大人の空間という差別化なのだろうか。階級を意識したデザインが復活してきたという兆しですかこれは。

1階の「BEAMS HOUSE」、「XBOXCafeCAFE」など。デザインがこうやって街のイメージをつくっていく。そのほとんどがいまや商空間に委ねられてもいるのですね。混雑していて目が回りそうで、どこにも入りませんでしたが、「XBOXCafeCAFE」は興味ありました。

建物に都市が含まれている?


丸ビルに近づいて「ぐるり」と望むその周りに、幾つものクレーンが見える。既に見慣れた新しいタワーがいくつもある。人々はこぞって丸ビルへと向かう。その先に見えるお堀まで歩く人はどれくらい居るのだろう。少なくとも丸ビルが生まれ変わる以前、僕はそこへまっすぐと近づいたことがあった。新宿でもない、銀座でもない、寸前まで閑散とした「休日の」丸の内。しかしビルの内部だけはお祭りのような賑わいだ。ロンドンの「シティ」のようにストイックなビジネス街にも、物欲の消費装置が必要なのか。しかも外見はそれと「におわせない姿」で・・。帰りは地下から東京駅に向かった。途中広大な無人空間がある。改札へ向かってほとんど人がいない。いったいこのギャップはどう考えればよいのだろうか。

「汐留A街区(主にカレッタ汐留)」


続いては新橋より歩いて汐留を目指しました。一駅なので高価な「ゆりかもめ」をあえて利用しなかったのですが、かえって面白い光景が。それは寸前まで雑多な新橋の街並みが続くなかに、突如恐ろしいほどのスケール感で、超高層が迫ってくるギャップです。今回の再開発の特徴として、新宿副都心のような「引き」が一切なく、壁のように現れるビル群。反面その内部へ入ると、恐ろしく長い遊歩道の連続で、歩き疲れます。同じ10分を歩くのでも、巨大なスケールの内部では疲れが大きいように思われます。

電通本社を遠めに見つつ、「カレッタ汐留」へ。こちらもかなりにぎわっています。ジョン・ジャーディがデザインパートナーであります。電通のジャン・ヌーベルもそうですがこれらデザイナー達は、細部のデザインまで参加していないのでしょう、どこか緊張感の足りないまとまりです。だが恐ろしく味気ない外観の割に、その立体感はすごい。アプローチが地上2階で、見下ろせるサンクンガーデンが地下2階。その距離感は演出により増幅されていて、怖いくらい。反面内部へ侵入した途端、狭い階段や、吹き抜け。店舗の間取りもぎくしゃくと曲がっていて、伸びやかさがない。ちょっと息苦しいプランです。キャナル・シティーもこんな感じなのでしょう。こちらは丸の内と違って、ややリーズナブルなラインナップ。電通のギャラリーに入れなかったのが残念。ここから大江戸線「汐留」駅から六本木を目指す。便利になりました。あまり利用しないと思いますが・・。

南へと伸びていく東京


ペデストリアンデッキへと上がるまでは、車にぶつかりそうなくらいな所を歩いた。しかし一度上がってしまえば、広大な平面が続く。どうやら「ゆりかもめ」の駅を目指せば安全な場所を歩けたらしい。そのデッキ上部へはさらに「ゆりかもめ」の高架線がのし掛かっている。先ほどの雑然さといい、まさにブレードランナーを思わせる近未来都市そのままだ。ほとんどが工事中なので、人気がなく巨大さばかりが強調されている。丸の内・大手町が明治時代から営々100年の歳月をかけて、築き上げてきたオフィスビルの規模に、この汐留から品川にかけてのオフィスビル群はここ10年間で追いついてしまうそうだ。

「六本木一丁目西地区・泉ガーデン」


本日最後は泉ガーデン。南北線の駅から直結されています。約20mある敷地の高低差を生かしたという「アーバンコリドール」は圧巻。もう暗くなっていましたが、昼間のスケール感はきっとすごいのでしょう。エスカレーターが何層も上に接続されていく、階段が何層にも重なる。こんなにも上に向かう動線ばかりが、大量に存在している空間って、見かけません。

こちらはなぜかガラガラ。歩き回ってみてもテナントも埋まって居ません。きっとこんなビルも増えていくのでしょう。地下のカフェで一息。まったく人がいないという訳でもなく、かといってウルサイほどもいなく、都会の心地よさを体験できる良いカフェでした。他の2つが観光地であり、こちらは生活とオフィスがメインなのでしょう。商空間ばかりで街並みが出来ている訳ではないと、少しほっとするのでした。

ちなみに六本木ヒルズ は、真っ暗でよく見えませんでしたが、テレ朝といい、KPFの超高層といい、デザインレベルはやはり一番ではないでしょうか。

東京タワーの「2002」表示もはじまりました

東京ランダムウォーク・六本木店。こんな本屋近所に欲しいです。

巨大な騒音遮断装置


地下鉄の出口がいきなり谷底に当たる部分なので、次に向かう六丁目への道のりを把握しずらい。とりあえず長いエスカレーターを何度も上がってみれば、全く反対の方向であった。首都高目黒線の下、行合坂を望めば今上がってきた大きな人工の谷がぽっかりと口を開けている。闇が深くなってきたのと、馴染みのない光景で不安がつのる。けれどこの人工の谷が、さきほど利用したカフェや、スポーツクラブ前の静かな都市空間をつくってもいた。

2002.12.23k.m

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カテゴリー建築旅行,東京