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ポルトについて-2006




起伏の多いこじんまりとした街だった。河と海に向かって傾斜している。一見するとどちらも眺めの良い風景なんだけど、川沿いは貧困層、海沿いは裕福層といった住み分けがあるようだ。

ホテルで朝食をとった後、川沿いまで歩いて見たが確かに水へ近づくほど落書きやら廃墟が増えていた。そんな街に住むアルヴァロ・シザの作品群は、ヴァナキュラーというか土地の文脈にしたがった心地よい建築ばかりだった。



一方レム・コールハースのカサ・ダ・ムジカは異彩を放った建ち方という予想だったが、実際に行って見ればそれほど唐突感はなかった。ランドスケープへまったく植栽を入れていない。

それは隣のロトンダ・ダ・ボアヴィスタという由緒ある公園とひと続きにすることで違和感もない。大きなベースを確保したため、隕石のよう(と一般に言われている)に転がっている姿も見ているうちに馴染んでいった。

アプローチからホワイエへ向かうシークエンスは圧巻で、ゲートも大胆に作られている。もっとも大胆と一言では済まされない部分ばかりだった。デザインの力とは、これくらいのレベルを差して言うべきなんだと了解させられた。



アルヴァロ・シザで印象深いものは、マルコ・ドゥ・カナヴェーゼス・サンタマリア教会だった。地元ではゴミ箱という通称もあるようだけど(確かに外観はそんな感じ)、シザの彫塑的な白い空間と、教会という詩的な空気を求める両者が意気投合した完成度だった。

杉田敦の著書『白い街へ―リスボン、路の果てるところ』でも指摘されていたけれど、十字架がゲルハルトリヒターの作品に似ていた。とても横長いマドと、そこから見える住宅街がとても近いのがよい。2006-10-12/k.m


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