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2000年1月28日 ロンドン



ヨーロッパへの上陸は、ロンドン・ヒースロー空港。テムズ河が縫うように蛇行し、一部の高層ビル以外は低層の建物が多く、過密ながらも落ち着いている。タワーブリッジやビッグベンが見えた。ロンドン西端のヒースローからバスで中心街へと向かった。かつての貴族達が残した大邸宅の一部がときおり見える。

レンガ造りの建物が目立つ。19世紀ヴィクトリア朝時代にほぼ完成された都市となったロンドン。明治時代の日本はイギリス建築に学んだため、都内にもある様な洋館が多い。中心街近く、ハマースミス高架道あたりには、ラルフ・アースキン設計のアークが見える。道路へ迫りながらすり鉢上に広がるボリュームは、ちょっとコミカルながらインパクトは大きい。オフィス内部が夜景に浮かび上がって近未来的な光景だ。

ホテルへ荷物を置き、日は沈んでいたがさっそくミレニアムドームを目指す。キリスト教圏にとって今年は大きな祝いの年=ミレニアム。イギリスではとくにハード面へ力を入れたようだ。かつてフランスで行われたグラン・プロジェもそうだけど、国家権力を建設によって世界に示そうとする態度は、ヨーロッパの国々では常套手段なのだろうか。


東京なら「お台場」といった街並みのドックランズ再開発地域。付近には古い倉庫街も残り、新しい高層ビル群と共存した不思議なコントラストだ。ミレニアムドームのあるNorth Greenwich駅へ着くと、まず空間の大きさへ驚かされる。30万平米の土を掘り起こして造られた世界最大級の地下鉄駅。とても一つの駅とは思えない、空港か巨大ターミナルの様な迫力だ。すでに8時を回っていたのでひと気はなくガランとしていたが、まったく間延びした感じもなく力の入ったデザインだ。


ドームは予約制。こんな時間で中へも入れず周囲を見る程度だったので、駅の方が印象に残った。照明はほとんどが間接式。日本の明るすぎる駅より、とても落ち着いた空間となっている。地下は東京フォーラムの様な巨大なブレースへ、ブルーの深いモザイクタイルが張られている。サインや消火栓の赤、プラットフォームの黒いフレーム等、カラーもポップで気持ち良い。


一つ前のCanaryWharf駅も素晴らしい。フォスターによる曲線のフォルムが美しい。プレキャストコンクリートで構成された空間。地上から降りるエスカレーターは巨大な吹き抜け空間の中心を通り、プラットフォームまで一気に見渡せる。イギリスの駅空間にたいする思い入れがよく伝わってくる。メトロ後楽園駅の吹き抜けで話題になっていた南北線などは、残念ながら小さな試みにしか思えない。

その後いくつか地下鉄を乗り継いでみて、車内の汚さにはがっかりした。室内も狭く、日本との大きな違いだ。こちらの新しい線路は安心して乗れるが、他の古いものはアナウンスもなく手動のドアを開け、慣れるまではとまどった。国によってこだわる部分がちがうものだと了解した。