※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

シャープさんフラットさん



  • NYLON100℃ 32nd SESSION 15years Anniversary
  • 「シャープさんフラットさん」
  • -ダブルキャスト2本立て-

  • 作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ

  • 出演【ブラックチーム】
  • 大倉孝二 犬山イヌコ みのすけ 峯村リエ 長田奈麻 植木夏十 -喜安浩平 大山鎬則 廻飛雄 柚木幹斗 三宅弘城
  • 小池栄子 坂井真紀 住田隆 マギー


オープニング、舞台装置へ重なって映像が写され、役者が階段を降りる姿が実際のように展開される。そこへ流れるクレジット。映画と演劇が融合したようでとてもカッコ良い。

様々な要素が入れ子になっていて、面白かった。主人公・大倉孝二の演じる役は劇作家で、劇中で彼の脚本が演じられる場面も多い。それは妄想や幻覚のように登場し、そのなかでツッコミを入れる姿は自己言及を可能とさせているようで、結局は堂々巡りしている。

両親は死んでしまったのに、サナトリウムに療養するある夫婦の妻役を演じている犬山イヌコは母でもあった。彼女は彼の創作したキャラクターとしても登場する。犬山イヌコのようにキャラの強い役者が何役も演じてしまうとそれだけでややこしい感じもするが、もはやその程度ではあまり気にならない。マギーも同じように2役だし。同一の役者はどこか本性は一緒じゃないか、そんな思い込みが妄想や幻覚を増幅し、現実との境を彷徨う主人公と共鳴していく。

ほかにも、精神病患者を世話する坂井真紀の叫ぶ姿のほうがはるかに狂気じみている点や、自殺を図りそれでも役者に戻ろうとする小池栄子の不気味なゾンビ性など、何かが狂ってしまった世界を傍観している自分と、それはどこかこちらの世界をうつす鏡のようでもあったりと、奇妙で滑稽な世界は2時間半を飽きさせずダイナミックに走って行った。

もう一方は見られなかったけれど、「ダブルキャスト2本立て」という試みもスゴイ。やっぱ勢いあるなーケラリーノ・サンドロヴィッチ。2008-10-14/k.m