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巨人と玩具


  • 監督:増村保造
  • 出演:川口浩、野添ひとみ、高松英郎、小野道子(長谷川季子)、伊藤雄之助
  • 原作:開高健
  • 脚本:白坂依志夫
  • 撮影:村井博
  • 1958年/カラー/96分/大映スコープ


増村なのか大映なのか。この過剰な演出は。いきなりオープニングの歌から大爆笑だった。1958年と言えばいまから半世紀近い昔の映画ということになる。なんとも驚くべき内容で、今現在を描いていると言ってもおかしくない。むしろこれほど滑稽に資本主義の矛盾を露呈させた描き方は今の社会では無理なのではないか。ある意味それほどに不自由な時代なのだ。

あるいはこの映画が当時それほど進んでいなかったとすれば、現在はそのころから全く進歩していないことになってしまう。ディテールこそ違えど広告活動の過剰さはまったく差がない。SMAPの渋谷ジャックやラッピングバスの激走。マンション広告・CM、FMでのヘビーローテーション。

この映画はそんな走りすぎた資本主義社会を、笑い飛ばすように皮肉な演出たっぷりで描く。「ガキの使い」での「ハイテンション」ネタが寂しく見えるくらいに役者の演技はブチ切れている。なによりも驚いたのはメーカー宣伝部の敏腕課長・合田(高松英郎)が会議にて力説した内容は「動物化するポストモダン」そのままではないか。

「消費者はなにも考えていない」。「笑うとか泣くのと同じように衝動的に消費するだけだ」。こんな感じだった。「オレは十年早すぎた」が増村保造の口癖だったというが、50年後の今も充分に衝撃的な作品ではないか。
2004-06-13/k.m

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カテゴリー-映画