「今、東京は浮き足立っている」という言葉からはじまる特集。先日ドイツへ行き、ベルリンは浮ついていると思っていた矢先に足元をすくわれた感じ。建築家が都市を語らない、語れなくなって数十年。現在、東京を語ることは都市を語ることになるのだろうか。
意外と売れている『東京から考える』からそうだけど、東浩紀はいわゆるファスト風土として批判されている部分に目を向けている。もちろん、下北沢や吉祥寺の古きよき部分を取り上げて東京を語るだけではもう限界だ。タワーマンションの乱立する巨大都市を今、ある環境として正面にとらえていく視点には共感。
対談以降の紙面で続く特集はどれも高度というかよく分からないシステムのお話で、最近ついていけないジャンルばかり。そんな中で新聞記者を経て建築家になったレム・コールハスをロールモデルとして自身の成長を振り返る馬場正尊さんのエッセイはまだ面白い。
もっと面白かったのはそのAMOに所属していた二人のエッセイ。「文脈から離れた建築家」トッド・リースと、「ラゴス・ラヴ・ソング」アデミデ・アデルシ=アデルイ。どちらもドバイやラゴスなどのエキサイテイングな都市について語ったもの。さすが「建築的思考を現代の問題に応用するクリエイティブなシンクタンク:AMO」。2007-06-17/k.m
以下は気になったリスト。
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