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模型による住宅のスタディー-2001

こちらでは模型による住宅のスタディーを簡単にまとめています。「ある計画のために」がきっかけなのですが、実際はもっと住宅全般に対して、日頃の問題意識や形態との関係性をスタディー出来ればと思っています。なるべく明快なモノを心がけています。

とは言え、実体のないプロジェクトは様々な「与件との対話」が生じないので、図式化したプログラムがそのまま形となり、単なるダイヤグラムとなっているかも知れません。そうであろうと形にしてみることは、「そこからの観察」が可能ですから、自分の考えに「相対化して反省」する機会を与えてくれます。

もちろん設計実務において、これらの繰り返しを試みているつもりなのですが、テーマは常に散漫とあるものですし、少しずつでも消化して行かなくてはこのサイトを立てている意味がありません(笑)。自己消化プロジェクトの一環として、こちらもどうぞ宜しくお願い致します。2001.04.15/km


01:住戸は街角にも存在する

■1・住戸の外壁は通り行く人のインテリアでもある。■2・天窓が階段を照らす。■3・階段を支える黄色い本棚。2階との領域を分ける滑り台壁。■4・水廻りは柔らかなインテリアとエクステリアをつくる。■5・単純な2階建てにも、空間の大きさは十分に感じられる。
一つ目のスタディーは無意識が作り上げた結果とでも言いましょうか。まったく意味のないカタチです。それを無理矢理住宅にしているだけなんですが、黒いマスとしての壁にたいして、水廻りだという曲面の部分が、どうも言い訳がましいです(笑)。形態としてどうにか落ち着けたいという思いが現れている、という意味でボツにせず載せています。もとよりボツであるという基準すら持ち合わせていませんが。2001.04.15/km

02:リビングは一家団らんの象徴

■1・失われつつある家族団らんの場、リビング。この住宅では象徴的に小山の様にまつり上げられています。■2・個室はカプセルホテルのごとく最小空間としています。■3・グランドレベルは全て土間仕上げで、キッチン、洗面台などの水周りが並んでいます。■4・小山のなかは、家族の欲望が詰まった納戸。トイレ、フロもこの中にあります。引き出しを開けて団らんの場へ登って行きます。サバイバルなアプローチ。■5・個室のみが社会に対してオープンな見え方をします。■6・こちらの面もほとんどを曇りガラスとしています。
こちらはややねらっています。なにをねらっているのかは、タイトルに表れていますが。リビングルームの存在ほどウソっぽいものは無く、nLDKという使い古されたカテゴリーを象徴している存在でもあります。かといって、いまだその地位を決定的に揺るがすものは無く、ただ無自覚に再生産されている部屋でもあります。そんな風に皮肉ったところで、我々の設計において中心に考えられている部屋である事への問題へ、正面切って望むことはほとんどしておりません。こちらではその反動を、どこかへぶつけているのかも知れません。2001.04.28/km

03:ストイックな関係

■1・玄関。二つの扉が隣り合っています。■2・男と女が見つめ合っています。■3・父はそんな二人の状況など知らずに、寝室へと向かっています。■4・娘の部屋の上部は、両親達の寝室です。■5・娘の部屋の下部は、水廻りです。
このキューブな家は、二つのワンルームから成っています。一つは娘の部屋。階段状の細長い空間は、もっぱら娘の集めた小物を展示したギャラリーと化しています。もう一つは両親の部屋、娘の部屋によってくり抜かれ、分節化されたワンルームです。二つのワンルームは全く内部ではつながっていません。一つのキューブに属した、かすかな気配のみが家族という関係です。2001.05.03/km

04:生活を飾ろう!

■1・間口が狭いので、玄関も車庫も兼用です。■2・思い思いの生活がはみ出していく「さま」です。ユニット化して隣地境界ギリギリでも施工可能です。■3・キッチン。■4・ダイニング。■5・寝室。反対側もお風呂やトイレがはみ出しています。
ウナギの寝床といった土地です。間口が小さく奥行きはあります。雑貨やカフェのブームは、生活の中へ様々なデザインを取り込んでいる状況を示しています。小物を飾るように自らの「生活」をも飾る家を考えました。まっすぐな壁面はモノを飾るのに適していますが、この家ではあえてまっすぐな壁は作らず、すべて開口部にしています。かわりにその開口部へくぼみを設け、生活を飾りました。廊下のような土間から思い思いに飾られた二人の生活を眺めます。2001.05.05/km

05:SOHO型マンション

■1・手前がエントランス。二人がなにやら商談しています。■2・手前の曲面ブロックが水周り。■3・外へ開かれた空間が、エントランスと商談コーナーの為のブロックです。■4・窓側はくつろぎの寝室。ただしこの住まいには公私の境が存在しません。スーツ姿でベッド脇に立ちます。その姿を心の中で俯瞰している住人。■5・手前は戸境壁。横長のスリットへはカガミを貼って、マドに見立てています。
80平米のマンションです。通常であれば3LDKくらいのものです。公団でも最近、都心のマンションでは1階を在宅オフィスの「SOHO型」住戸を提案しています。矩形の空間を二つの曲面ブロックが抜き取ったカタチです。抜き取られ、微妙に仕切られた仕事場とプライベート。実際には生活をビジネスとしている住人にとって、すべてはパブリックな空間です。そして端末さえあればいつでもプライベートへ戻れます。2001.05.13/km

06:不自由な家(一人暮らしの考察1)

■1・倉庫か物置のような外観。ドアが5枚並んでいます。来客はどこをノックしたらよいのか戸惑っています。■2・マド側へ向かって屋根が下がっています。ドアの上は高窓があります。■3・はっきりと6枚の壁で分割されています。■4・住人はトイレへ行き、書斎で来客を待たせています。狭すぎてすぐに帰ってしまうでしょう。
約30平米の一人暮らしの為の家です。ワンルームマンションと同じくらいの広さです。部屋は5分割にされ、それぞれは内部ではつながっていません。ドア一枚、マド一枚ずつ設置しています。住人は寝室にカギをかけて、お風呂へ入りに行きます。夜中のトイレも、外部を通って別の部屋へ行く必要があります。とっても不自由な家です。けれどベッドルームで毎晩寝ている間に、空間の大きさには慣れ、心地よさすら感じて来るかもしれません。ある晩、トイレで用を足している時、寝室と同じだけの心地よさを味わえる(と言うか寝室がトイレに変わったような錯覚すらあるでしょう。)事に気づき、ワンルームでの境界のない行為の変化とは違った新鮮さを感じるかも知れません。最近では、人間の行為に境界がなく、部屋名をつけることすら意味のない事のように言われています。はっきりと境界を設け、等価に並べてみたら、どうなるのでしょう。2001.05.13/km

07:壁面収納の家(一人暮らしの考察2)

■1・道路側全景。入り口もこちら。3つある黒い部分は、トイレ、シャワー、キッチンです。あとは収納として使います。しきりは取り外せます。上部手前は、4連にして、自分も夜収納されます。■2・廊下側。几帳面な住人は、目に見えるところへはいっさいモノを出しません。全て収納の中です。しかしそれが世間にさらされている事は全く気にしていません。 ■3・道行く人は何の展示会?インスタレーション?と勝手に想像しています。
約16平米の、とっても狭い一人暮らしの為の家です。天井高さは5.4メートル。通常の倍程度あります。そこへ1.8メートルの高さで幅が60センチメートルの扉13枚を3段、計39枚設けた壁面収納の家です。収納へのアクセスはハシゴを掛けて使用します。廊下の様な空間には開口部が一つもありません。光を入れたければ、収納を開けます。道路へ面した壁面収納の中身は全てガラスによって丸見えです。2001.05.13/km

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