何かについて調べる際に、それについて肯定的に述べているものと否定的に述べているものを探し出し、その両方を読んでから自分なりに判断する。
この、いわゆる情報リテラシーが失われている大きな出来事が「環境問題」なんだと思った。マスメディアはつねに不安をあおり、不明確な情報のまま大勢の感情を動かす機動力に無自覚だ。
著者は環境問題に対処する際の「費用対効果の重要度」を繰り返し述べている。有害な物質を規制することの費用とは、規制の実施に必要な経費だけではなく、その物質が使えなくなることで失うベネフィットも費用だと付け加えながら。
遺伝子組み換え作物、X線による発ガンと病気の早期発見、DDTTの使用とマラリア予防、鉛ハンダの使用・・など。
タイトルにある「杞憂」とは、心配する必要のないことをあれこれ心配すること。いわゆる取り越し苦労のこと。環境問題はとてもコストと時間のかかる膨大なハードル。取り越し苦労が命取りになりかねない。
ますます深いな、この問題系・・。200-07-25k.m
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