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害虫(東京国際映画祭作品!)


  • 監督:塩田明彦
  • 出演者:宮崎あおい、田辺誠一、りょう

殺気だった13歳達が見せる日本のリアル

携帯電話も持っていない、髪も染めていない、ごく普通の女の子。そんな13歳の少女を描くことで、「今の日本のリアル」をも描いている。上映後の「ティーチ・イン」で塩田監督はそう述べていた。

画面には常に何か起こりそうだという殺伐とした空気が流れている。とても押さえられた演出だ。時折テンションの高まりを見せてはいたものの、けっして羽目を外さないレベルと言おうか、ぐっと堪えているような抑圧を感じる。それは同時に主人公の少女が置かれている状況にも近い感じがした。

前編に渡り「宮崎 あおい」のモノローグ的な映像ばかり、セリフも少なく、心の描写のみが綴っていく流れは、前作「どこまでもいこう」にも通じる塩田監督の作風なのだろうか。黒沢監督や青山監督の作風にも通じるが、明らかに画面の作り出す空気には独特のものを感じる。

ラスト近いシーン。テロリストのごとく、火炎瓶を作り楽しげに放火を犯していく少女とホームレスとの共同作業を映し出したシーンが印象深い。ハードロックにのせられ、自らも気が付かないような凶器に満たされ、燃えていく炎に目の前が覆われるまで、その行為の意味さえ分からない少女。やがて今起こっている状況の恐ろしさのみを感じ、たじろいで行く少女は、現実からをも退き、逃避し、後戻りの出来ない世界へと、どこまでも向かっていくようだった。


初めて参加した東京国際映画祭。けっして狭い開場のせいばかりではない、立ち見客でぎっしりの開場。宮崎 あおいがゲストで来たせいか、でっかいカバンをもったマニア達が、列の先頭を牛耳っていたのには驚きました。ちょうど後ろで並んでいた僕らは、開演を待つ間中お互いのアイドル写真を交換し合い、激しいトークに夢中になる彼らが気になって、仕方がありませんでした。上映後の「ティーチ・イン」と言う質問タイムですら、フラッシュの嵐で会話をさえぎる彼らのパワーに唖然としました。青山真治監督が立ち見で来ているのを発見して、黒沢監督も探しましたが見当たりませんでした。この間まで長髪だった監督は、すっかり坊主頭になっていました。

2001.10.28k.m

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