さすが山下監督!。好きだなーこの感じ。あの「間」の良さはどこから来るのだろう。映画ならではの贅沢な空気だと思う。
チラチラっと描かれるメンバーの生活ってのが、『リアリズムの宿』や『ばかのハコ船』での「切実な笑い」を思い起こさせるので嬉しくなった。
しかもけっしてクライマックスを大音量の歌で飾り、イワユルここ数年続いた「スポ根的・バンドもの」に系列されていくだけじゃない所がよい。
元々が無気力なままを描いてるせいか、そのゆるさが「デフォルト状態」として意識されず、盛り上がることへイヤラシイ演出はいらないのだろう。
そんな空気を描く同時代としての映画は、きっと将来に渡って参照されるのだと思う。アメリカン・ニューシネマのように。2006-03-05/k.m
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