ポーラX



カラックスの新作。 ピエール・ヴァロンブルーズというノルマンディの城館にすむ御曹司が主役。 ストーリーは先日観た、ルイマルの恋人たちとも、どことなくかさなる。ブルジョアの苦悩。 アラジンという名前で書いた小説の大ヒット。婚約者リュシーと愛し合う日々。すべてが順調のピエール。だが夢の中へ出てくる、長い黒髪の女が忘れられない。ある日その女が彼の前に現れ、私はあなたの姉だと告白する。本当かどうかもわからないその言葉を信じたピエールは全てを捨て、彼女と生きる決心をする。


その後は実にひどい結末なのだが・・・。 すざまじい映像表現、突然入り込むデスメタルの様な音。 かなりドキドキさせられる映画だが、ピエールの苦悩は腑に落ちない。彼は一人で妄想をいだき、一人で世界の果てに行ったつもりの様に見える。結局周りは振り回され、悲劇で破壊していったのは彼そのものだった。 カラックスは自伝的なものを映画へ訴えて来たが、はたして今回彼が描きたかった世界は、どんなエピソードを含んだモノなのか、気になる。 バイクにのった半狂乱の女性は、あのカトリーヌ・ドヌーヴだ。99.10.17/k.m

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最終更新:2008年04月11日 08:09