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ホァン・ミンチェン監督作品

東京国際映画祭2日目。台湾の新鋭ホァン・ミンチェン監督の中編2作です。2日目といっても僕らの今回の映画祭は今日まで。後はコンペティショングランプリ作品の上映を残すまで。さすがに平日まで参加することは今は出来ませんね。

今回は渋東シネタワーと、先日と打て変わって広い会場なので、安心して30分前に行きましたが、案の定ガラガラでした。「陰陽師」や「千と千尋・・」が恐ろしいほど長い列を作っていたのとは対照的でした。

城市飛行

  • 2000/台湾 上映時間:56分
  • 監督:ホァン・ミンチェン
  • 出演:モウ・ツウイー リョウ・ユゥイー チョウ・ヘンイン

都市生活の哀愁

台湾の乾いた都市生活を描くエドワード・ヤンの作品を思い出す作風。幾つかの小さな話しが綴りながら微妙に絡み合っている。マグノリアもそんな映画だったが、あちらがメジャーな演出だとしたらこちらはマイナーなそれといった感じ。その分ぐっと身近に感じられるシーンも多く、共感は大きい。


メインはかつての恋人を追って、大陸から台北にやってきたある男の話。ちょっとややこしい展開は、あえて狙っているのだろう。コミカルな演出も多いのだけれど、哀しい話しがメインに入っているので、全体が無常観で満たされている。失踪中のタクシー運転手アシャンに成りすました男の話しだが、当の失踪者アシャンのその後も描かれている。原住民との生活の中で、かつての自分をフラッシュバックさせているアシャンはモノ哀しい。そして、いつも頭上から何か落とされ、困っている配達青年の人生も、なにかモノ哀しい。


出てくる人達がみなどこかモノ哀しさを持ちながらも、日々時の流れは留まらずに、そして繰り返し進んでいくという、世界を覆い尽くす「モノ哀しさ」の大きさをどこか感じながら映画は終わっていった。


トゥー・ヤング


スズメが印象深い


2人の高校生がおりなす青春偶像劇。死後の魅力に取り付かれたある高校生が、自殺を試みたことがあるらしい同級生に自分の心と響きあうものを感じて、生きることの意味を模索し始める、といった内容。


「生きることの意味」と言うものを、思春期に出会う一場面として、さわやかに描いている。けれど死後の世界に魅力を感じているのかどうかといった描写はあまりなく、ただちょっと神秘的な自分と違った空気を持つ同級生へ魅力を感じた、そんな話しだ。


むしろ興味深いのは、学園でのシーンだ。避難訓練の光景やプールでの遊びは、どこか懐かしさを感じさせる。何よりも印象深いのは、授業中にスズメが教室へ飛び込んできたシーン。それまで静まり返っていた教室が、とたんに生徒達の歓喜とも驚喜ともつかない大声で満たされる。スズメは窓へぶつかって死に、生徒に捕まえられる。それだけなのだが、なにか心が騒ぐシーンだった。

2001.10.28k.m


カテゴリー-映画