パーフェクト・サークル


  • 監督・脚本:アデミル・ケノヴィッチ
  • 出演:ムスタファ・ナダレヴィッチ/アルメディン・レレタ/アルミル・ポドゴリッツア
  • 1997年/ボスニア・・フランス合作/ボスニア語/カラー108分

戦時下のサラエボ。 国外へと避難して行く家族と離れ、一人残る詩人の父。 そこえ家族を失った二人の子供が紛れ込む。 最初は迷惑がっていたが、次第に失った家族の様に2人への愛情がわいてゆく。

戦火に残り、生きることの意味を求めてゆく詩人だが、戦争はすべてを奪って行く。 やがてすべてが無意味であることへ毒されて行き、自殺の衝動が、頭から離れなくなる。 死へ、逃げ込んで行く思いを救ったのは、2人の子供を無事安全な、伯母のいるドイツへと送ることだった。

友人の力を借り、敵の最前線を抜けて、2人を安全なルートへ連れていくべく行動に出たが、失敗に終わり、一人の子供が死んでしまう。 もはや、ただ死を待つことのみが、残された生き方であると、、、、(終)

きびしいエンディングに監督の、戦争への強い抵抗感が伝わってくるテオ・アンゲロプロス監督の「ユリシーズの瞳」、エミール・クストリッツァ監督の「アンダーグラウンド」他、サラエボや旧ユーゴスラビアを扱った作品は、いくつかある。

だがこの作品は、よりいっそう、遠い世界のサラエボでの出来事が、自分たちにとって一体どんな意味を持っているのかを考えさせられる作品だ。99.08.15/k.m


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最終更新:2008年04月11日 08:07