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スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする

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  • 監督:デイヴィッド・クローネンバ−グ
  • 出演:レイフ・ファインズ/ミランダ・リチャードソン/ガブリエル・バーン
  • 原作・脚本:パトリック・マグラア(ハヤカワepi文庫)
  • 提供:メディア・スーツ/ビッグショット
  • 2002年/フランス+カナダ+イギリス映画/98分

クローネンバーグと言えば、グロテスクな世界観とカリスマ的な人気を思い浮かべる。その程度にしか分かっていなくて、「クラッシュ」は痛々しさと緊張感のある映像美だとか、「裸のランチ」はあのタイプライターと大きな昆虫みたいなのがとにかくグロかったとか、「スキャナーズ」は破裂する頭とやはり重々しい空気など。結構「飛んだ」話なのに重量感もあるという2面性だろうか。

この映画は見終わって、しばらくよく分からなかった。ただ、出だしの色合いから引き込まれ続け、しっかりとしたテンポで、静止していても絵になる美しいアングルがじっくりと動き出すカットで、その映像美だけでも十分見るに値する作品だと思った。

妄想が作り出す世界と、ぼく、ママ、パパという三角関係。これだけだと随分とありきたりなテーマで、実際にそのような展開でもあるのだけれど、それだけに執拗にそして神経質に積み上げていくような「テンポ」が印象にのこる。

主人公が追いつめられた状況下で、母親の殺害に対する記憶を捏造していく所からはじまるこの映画は、一方でとても穏やかな描写を追求しているようにも見える。幻想的な風景は、汗をかき苦しげな男の姿とはコントラストを持ちつづけ、天井の低い施設の一室は、密室的な重苦しさと同時に色鮮やかな家具によってファンタジーのような世界観をも持つ。

これらの2面性が、クローネンバーグの魅力なのだろうか。だとすれば妄想を積み上げていく神経質な部分と、構図とカット割の美しさとが解離していくほどに、両者によって打ち消されたように真空状態のまま終わってしまい、しかし終わらないようなその感覚こそ、じわじわとインパクトのある映画となって心に残って行くのだ。2003-09-21/k.m

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カテゴリー-映画