オランダ建築



「FAR MAX」(その後購入) 「SD:9902」 今日はGAギャラリーへ久しぶりに行って来た。 オランダ建築展。 いきなりCGの大ドローイングだらけで、ヴァーチャル建築特集かと思ってしまった。

それらはMVRDVのプロジェクトで、やはりドローイングの世界のようだが、実施案もいくつか入っていた。 ハイウェイの周りを取り囲む建築群のなかを走るCGは、まるで東京そのものに感じた。MVRDVの描く混沌とした都市、複雑なコンプレックス建築は、東京の未来像とも、確かに通じるものがあるだろう。

その他、色々みて思ったことを、パンフ買ってじっくりまとめようと思っていたら、そのんなものはなかった。オランダ特集は組んでいる様だったが、すべて洋書なので、しかたなくと唯一日本語で読める「SD:9902」を購入。

そういえば、都市的スケールのプロジェクトも多かった。

都市像もまた、最近の大きなテーマの一つとして、注目されている。(もっともメタボリズム以降、建築家達があまりにも都市を語らなくなってしまっただけなのだが。)建築文化の懸賞論文のテーマもたしか都市に関するものだった。99.07.21/k.m


オランダの現代建築について興味はあったが、オランダの国自体には、あまり気にしていなかった。しかし、オランダの建築が常に現代建築をリードしてきている背景を考えるに当たって、その国の特徴ナシには理解できないだろう事に気付いた。

治水の国オランダは、その土地柄、干拓によって切り開いた国土の維持が常に重要な問題であった。水を組み上げることをやめると、国土の半分以上は水浸しになるという。インフラの整備、国土維持システムの構築。そしてそれらの、たえまない検討の継続が、文化や思想にまで通底してゆく。 過密さでは、東京を追い越すいきおいだ。もっとも東京は過密というより、無限な平面的膨張を繰り返した都市なのだろうが。


「仕事で練馬区役所へ行った。時間が空いたので、最上階の展望台へ上がってみる。役所の裏は、無限に広がる住宅街だった。これではいくら地下鉄を張り巡らした所で、入り組んだ道路をいかに整備しようと、いつまでたっても使いにくい都市のままだろう。」

首都高の折り重なった、「醜い過密さ」をよく指摘されるが、土地利用の中途半端な状態で、都市化ばかり先行していった結果、使い勝手の悪い街の代表みたいな存在である。

ただ実利を追求する姿勢に共通点があるのだろうか、オランダでは、現在この東京の姿が注目されているそうだ。東京そこオランダのモデルを参考に、都市像につてもっと議論を重ねて行かねばならないだろう。99.07.23/k.m


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最終更新:2008年04月11日 08:02