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アレックス


  • 2002仏/コムストック
  • 監督・脚本・撮影:ギャスパー・ノエ
  • 製作:クリストフ・ロシニョン/リシャール・グランピエール
  • 音楽:トマ・バンガルテル
  • 出演:モニカ・ベルッチ/ヴァンサン・カッセル/フィリップ・ナオン/ジョー・プレスティア

うわぁ。久々に強烈な映画を見た。これはある意味カルトの王道をいっているのかも知れない。決してメジャー映画には出来ないような演出ばかりが登場する。見ているのが辛くなるくらい衝撃的。息苦しさをこらえているような身体的負荷もある。ひょっとして途中で席を立つ人もいるのでは?。そんなギリギリの演出がある。

ギャスパー・ノエといえば以前「カルネ」を見た。馬肉屋の主人である男が主人公で、娘を溺愛しその倒錯的なまでの愛情と、恐ろしい結末まで、すべてが衝撃的なストーリーと独特な映像美の作品だった。特に馬にまたがるシーンなんて素晴らしすぎる・・。

今回の衝撃はそれとは違った種類のものであるように思う。やたらとグルグル回る画面。酔ってしまいそうだ。「時は全てを破壊する」という意味深なセリフではじまり、最後にもテロップで出される。その間に繰り広げられる映像は、ただただ凄まじいとしか言い様のないレベル。

ちなみにこのセリフを言っているオジサンは「カルネ」のあの主人だと思う。娘を犯したって言っていたし・・。あとバンサン・カッセルとモニカ・ベルッチの夫妻共演ってのをこの映画で実現していることもスゴイ。

簡単に言ってしまうと、「メメント」の様に時間が逆もどりしていく構成だ。ただ「メメント」はその構成にこだわった演出で、「目的化されている」というあざとさがあったが、この作品の場合別にそれが「謎を明かす」というサスペンス的な面白味を表している訳ではなかった。

どの場面も人間の強い衝動ばかりが映し出され、ドキュメンタリー的な生々しさでもって迫ってくる。逆もどりしてく構成は、「一見」映し出された人間の衝動に、根源があるように回答を見いだして行くようであった。しかし見終わって、実はそんな因果関係などはどうでもよくって、破壊されることが既に自明なものであったようにも見えて来るのだった。そのように導かれた了解は、とても恐ろしく後味の悪い響きでじわじわと残る。

門切り方の結末などいっさい用意されてはいなく、見ているこちら側を混乱させてあざ笑っているかのように終わってしまう。「時は全てを破壊する」と言い残されて、そこへ置き去りにされてしまった。

2003.02.08 k.m


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カテゴリー-映画


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