こういった本を読むと、なんか買ったままになっていた本にも手が向かいます。
僕なんかから見ると、宇宙的規模の読書量である立花氏の、読書歴を綴ったモノ。
あのバイタリティーそのものといった読後感でした。氏の試みは、大きな仕事として、何も異論できないのですが、まったく生まれてからずっと本をはなさない人なんだなと、改めて驚かされました。 中学時代の読書歴など、最後のクレジットを見るまで、それが中学当時に書かれたものとは、気づきませんでした。また、文藝春秋社の「退社の弁」においては、仕事の忙しさから逆算して読める生涯の冊数にたいする絶望感、またそこから導かれる、ジャーナリストの限界を鋭く批判した文章など、その説得力には、ものすごく力強さがありました。妹尾河童氏による、例の緻密なスケッチで再現された、立花氏の書庫兼仕事場は必見です。
2000.07.15k.m
カテゴリーエッセイ
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