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**たみおのしあわせ &amazon(B001JPDA66) -2007/日本/118分/スタイルジャム -監督・脚本:岩松了 -出演:オダギリジョー、麻生久美子、原田芳雄 ---- 交通事故で早くに母を亡くした息子と父。何年もずっと一緒に住んでいる。家事分担などして生活は成り立っているが、会話はあまりかみ合っていない。父の方こそ色気があって、モテモテ。何人かと再婚の手前までいっているけれどなんとなく踏み切れない。息子のせいでもある。 そんなぎくしゃくした親子へ関わっていく女性が奇妙に描かれている。父の交際相手・大竹しのぶと息子の婚約者・麻生久美子。大竹しのぶは男のようなざっくりした性格で、デリケートな息子へ気を使い中々紹介出来ない父。麻生久美子は貫禄があり奔放な感じで、息子には大きすぎる器というか、むしろ父を相手にしている様子。 4人の交錯した関係を示唆したような女性達へ、伯父である小林薫が加わってますます複雑な方向へむかう。広がっていく人間関係の中で、父と息子だけが濃密さをあらわしていく。このあたりに昨年演劇も体験した岩松了の緻密な演出を感じた。セリフが多く、とても観念的な部分と不可解なまでに情念的な人間像をあぶり出す。 話は終盤に向かって急転直下していく。息子は父の再婚相手が裏切って伯父と付き合っているのことへ激情し、父は麻生久美子が「妙な贈り物」をくれたことが脳裏から離れない。結婚式へ向かいながら、頭の中は激しい感情で掻き乱されていく。ついに「誓いの言葉」の途中で会場を脱出・・。 このラストシーンを見て、ゴダールっぽいかな。ミケランジェロ・アントニオーニの『砂丘』かな、確かあれは映像美あふれる時間の最後、ドドーン!と爆発して終わりだったな。なんてアート系映画と言われる作品を思い浮かべた。それくらい前衛的でもあって、不可解な突き放し方だ。けれど直前までの優雅な時間が心地よく、父と息子の濃密さも悪くないなという映画。2009-02-09/k.m ---- カテゴリー-[[映画]]

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