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**歩いても 歩いても
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-監督・原作・脚本・編集 : 是枝裕和
-出演 : 阿部寛 、 夏川結衣 、 YOU 、 高橋和也 、
-田中祥平 、 樹木希林 、 原田芳雄
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是枝裕和が撮り続けてきたドキュメントテイストの演出も、ここまで完成されて来たかと、久しぶりに観て感動した。カット割もセリフの切り方も、とても自然でその場へ居合わせたかのようだ。
長男の命日に、久しぶりに実家に集まった家族。父とそりの合わない次男は、失業中ということを隠しながらの里帰りで、子持ちの再婚妻を連れている。長女は持ち前の明るさでぎこちない父と息子の会話を取り持つ。料理に腕を振るう母。家長としての威厳にこだわりつづけている父。
少し大げさな設定はドラマとしてはちょうど良く、会話の中へ時より見える家族同士の本音がとても自然に響いてくる。姑と小姑の間で気を使う嫁の姿を見つつ、自身も父への抵抗を隠しきれない次男。同居を提案しつつも気持ち良く受け入れようとしない母の単調な会話につきあい続ける長女。
決定的な本心は言葉にせず、うっすらと気を使い続ける家族間の空気。一見すると大人同士の世間話でありながらも、節々に親と子、親である子、子となった親子など、それぞれの役割を演じていることへ自覚したりさせられたりする家族間の空気。
一泊して帰るという時間の中へ、わずらわしかったり、うとましかったりするそんな作業があって、あっという間に帰りのバスは来る。車内でほっとする次男の表情へ、家族への愛おしさを感じさせる瞬間。映画の達成した時間を思う。2009-01-26/k.m
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カテゴリー-[[映画]]