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**僕の小規模な生活
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-僕の小規模な生活-1
-福満 しげゆき (著)
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描かれていたのはまったく地味な話で、タイトル通り小規模な生活のエピソードがささやかに展開していくものだった。活字になっている吹き出しの他にも手書きの小さなものがたくさん書かれていてそれが面白く、そうやって主人公の内面が執拗に描かれ、まるで日記を読んでいるようでもあった。 しかしながら、この漫画は妻に不評だったことを見ても、女性にはあまりウケないのではないか。
さて、何年も前からそうであったように、ネットで公開されているばかりでなく自分でもこうして日記なるものを書いているのだから、(たとえそれがフィクションであったとしても)ある意味でお互い見慣れた光景をなぞるようでもあり、その既視感からくるリアルを狙っているのかとも思いつつ、そこには書かれていないもっとリアルな部分をどこかで想像させるものがある。
TVや映画をはじめ小説においても生々しさをどこかタブーとする空気を感じる。たまに昔の(70年代とか)日本映画をみて見れば、ストレートな表現へむしろ驚かされている次第だ。「萌え」、とはそのタブー感を肯定する文脈において出てきた言葉ではないか。
日本人は何時もなにかをタブー視することで社会性を維持してきたとか繋げてみたくなる。政治や宗教なんか。コミュニケーションが困難になってきたのはグローバリズムが果たしている反動も大きい。けれどそこを否定するよりも、性や死をタブー視することでやんわりとそのエロスを味わっているようにも思えて、気がつくと人生でお初かもしれない海に浮かぶ初日の出を前に驚愕していた。 2009-01-01/k.m
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カテゴリー-[[マンガ]]