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**片山博文展 &image(http://bluemark.typepad.jp/yuran/images/art194_01_1.jpg) -Vectorscapes -片山博文 展 -2003.11.22 - 12.13 -13:00 - 19:00 ---- 実際にある状況を写真に撮り、コンピューター上で再構築させたというその画像は、どれも建築雑誌のディテール写真のような構図ばかりだ。ある意味建築写真以上にディテールを浮かび上がらせ、それでいてアノニマスな表情なのだけれど、恐ろしく洗練されている。建築家なしの建築と言えば、バナキュラーな表情を思い浮かべるが、今風の洗練さをまとったミニマムな表情を持ち、それでいて建築家の署名性の浮かばない情景というのも不思議な感覚を覚える。そっけない倉庫にあるシャッターと鉄骨階段だけなのに、ものすごく抽象化された空間だ。 しかし実際にある状況なので見え方の操作だと思えば、抽象さとは「見え方」に依存したものであって、構成ではないということか。だとすれば建築家達が目指してきた抽象さとは「見え方」の操作だったのか。はたして片山さんは建築の抽象さについてどう注目しているのだろうか。「あっけなさ」すら感じる、匿名的空間における緊張感。写真で見る中にこそ、「建築」は存在しているのだと言われているようだ。恐らくつくっている誰もが同時に映された姿に神経を使い、メディア性に強いられることによって、動かない建築の限界をも感じるのではないか。 世界中の有名建築ほとんどは、写真でしか経験していないのだと思い出す。((ところで[[ジャン・ヌーベル展]]にあった長さ35メートルのスクリーンは「ほぼ実物大で映し出されるインスタレーション」で、「実際に建築の内部に入り込んだような擬似体験」がねらいだった。)) ところで、フォト・アクリルは画像自体をソリッドに見せる。極度に漂白された構成によって、モノという建築がもつ生々しさからでは得られなかった感覚が立ち上がってくる。それでいて光と影という奥行きも感じさせる。十分に重量感すらあるながめは、一体建築なのだろうか。それとも構成そのものなのだろうか。興味は尽きない。 &image(http://210.159.198.177/gallery/art/194/graph/01_2.jpg) ---- ***ギャラリーについて [[サラウンド>http://d.hatena.ne.jp/surround/20031120]]で見かけ、興味があったのでさっそく行ってみた。初日だった。 開催されていた[[art & river bank>http://www.art-and-river-bank.net/]]は、多摩川駅そばにある浅間神社の「ふもとのような」場所にある。多摩川に面した古いビルをリノベーションしたそのギャラリーは、外から見ると場違いな気もするかまえだった。けれど近づいてみれば隣はデザイナー風の事務所だったりと、最近ブームになりつつある洒落たリノベーションスタイルのようだ。Rプロジェクトのように体系化されたものは少ないが、こうした動きは多くなってきた。事務所近くの早稲田[[アプリンク・ギャラリー>http://www.uplink.co.jp/gallery/index.html]]などもそうだ。 外廊下とバルコニーが併用されているために、他人様の家をまたいでアプローチする感覚。学習塾、デザイン事務所を抜け、白いボードがならぶギャラリーへ。20帖ほどのコンパクトな空間に、水廻りが奥にちょっとだけあるワンルーム。ギャラリーのオーナーさんと片山さん2人がすわっていた。後で思えば、あそこから川を1日眺めているというのも贅沢な時間ではないか(そんなにヒマではまずいのだろうが)。2003-11-22/k.m ---- -ギャラリーのオーナーさんに少しお話をうかがうと、こちらを選んだ時は、ギャラリーをやること自体は決まっていなく、ただこのシチュエーションにほれたそうです。・・かっこいいっすね。 -※参考 へーこんなサイト[[●>http://www.a-walk.net/void/alternative/japanese/interview/art_and_river.html]]もあるんだー。ギャラリーのコンセプト・インタビュー。2003-11-28/k.m ***コメントをぜひ -[[クロダ]]>そういえば、この神社メイド・イン・トーキョーに出てましたよね(と、建築っぽい話題を振ってみるわたくし)。それはそれとして、このへんの地理はワタシもそこそこ詳しいのですが、ここの道を挟んだ側の公園(多摩川台公園)の小山(ていうか古墳ですが)の上から見る蛇行する多摩川を見ると、なんかのんびりした気分になるんで好きな場所です。といっても数年以上行ってませんが。SIZE(10){2003-11-26 (水) 16:39:14} -[[321]]>「神社ビル」に入ってるんですか?!すごい!SIZE(10){2003-11-26 (水) 17:38:00} -[[k.m]]>あっほんとだ。これ?[[●>http://www.ntticc.or.jp/pub/ic_mag/ic020/intercreation/image/02-21L.gif]]。SIZE(10){2003-11-26 (水) 22:40:34} -[[k.m]]>僕は現場中何度か多摩川台公園に行きました。というか公園事務所へ行く道のふもとに現場がありました。古墳館のようなところも見学しました。そういえば、浅間神社の寄付金名簿はなかなかすごい方ばかりでした。ナガシマさんとか。お花見シーズンはすごいひとのようですね。現場のとき(1年前)は連日雨でそうでもなかったですが。ところで今回のような展示会を知る機会というのも、それなりにアンテナ張っておかないと見逃しそうです。映画関連は比較的注意してチェックしていますし、建築関連は雑誌見ている範囲で把握していますが、アート関連はうといです。はてなアンテナがまたしても情報モトでしたし。関連批評とかみても良く分からないので、これを機に写真とかもうすこし勉強しようかも。SIZE(10){2003-11-28 (金) 20:42:06} -[[shin-go]]>写真ではなくて映像ですが、今やってる小泉伸司展も面白かったですよーSIZE(10){2004-03-08 (月) 20:31:33} -[[k.m]]>情報有難うございます。面白そうですねー。・・けど今週までかぁ。残念。SIZE(10){2004-03-08 (月) 22:41:50} #comment ---- カテゴリー-[[展示]]、[[建築]]
**片山博文展 &image(http://bluemark.typepad.jp/yuran/images/art194_01_1.jpg) -Vectorscapes -片山博文 展 -2003.11.22 - 12.13 -13:00 - 19:00 ---- 実際にある状況を写真に撮り、コンピューター上で再構築させた画像は、どれも建築雑誌のディテール写真のようなクオリティだ。イラスト作画なのに、写真以上に細部を浮かび上がらせている。それでいてアノニマスな表情だ。「建築家なしの建築」と言えば、バナキュラーな古い集落を思い浮かべるが、今風の洗練とミニマムな表情を持ち、それでいて署名のないデザインという不思議な感覚。そっけない倉庫にあるシャッターと鉄骨階段だけなのに、すごく抽象化されている。 実際にある状況なので見え方の操作だと思えば、抽象さとは「見え方」に依存したものであって、構成ではないということか。だとすれば建築家達が目指してきた抽象さとは「見え方」の操作だったのか。はたして片山さんは建築の抽象さへどう注目しているのだろう。「あっけなさ」すら感じる、匿名的空間が生む緊張感。写真で見る中にこそ、「建築」は存在しているのだと言われているようだ。 建築家とは常に作品の撮影された姿に神経を使う。そうしたメディア性に縛られる時、動かない建築の限界をも感じるのではないか。世界中の有名建築ほとんどは、写真でしか経験していないのだと思い出す。(そういえば[[ジャン・ヌーベル展]]にあった長さ35メートルのスクリーンは、ほぼ実物大で映し出されるインスタレーションで、実際に建築の内部に入り込んだような「擬似体験」がねらいだった。) フォト・アクリルは画像自体をソリッドに見せる。極度に漂白された構成によって、モノという建築がもつ生々しさからでは得られなかった感覚が立ち上がってくる。それでいて光と影という奥行きも感じる。十分に重量感あるながめは、一体建築なのだろうか。それとも構成そのものなのだろうか。興味は尽きない。 &image(http://210.159.198.177/gallery/art/194/graph/01_2.jpg) ---- ***ギャラリーについて 開催していた[[art & river bank>http://www.art-and-river-bank.net/]]は、多摩川駅そばにある浅間神社の「ふもとのような」場所にある。川に面した古いビルをリノベーションしたそのギャラリーは、外から見ると場違いな気もするかまえだった。けれど近づけば隣はデザイナー風の事務所だったり、最近ブームの洒落たリノベーションスタイルのようだ。Rプロジェクトのように体系化されたものはまだ少ないが、こうした動きは多くなってきた。事務所近くの早稲田[[アプリンク・ギャラリー>http://www.uplink.co.jp/gallery/index.html]]なども。 外廊下とバルコニーが併用されているために、他人の家をまたいでアプローチする感覚。学習塾、デザイン事務所を抜け、白いボードがならぶギャラリーへ。20帖ほどのコンパクトな空間に、水廻りが奥にちょっとだけあるワンルーム。ギャラリーのオーナーさんと片山さん2人がすわっていた。後で思えば、あそこから川を1日眺めているというのも贅沢な時間ではないか(そんなにヒマではまずいのだろうが)。2003-11-22/k.m ---- -ギャラリーのオーナーさんに少しお話をうかがうと、こちらを選んだ時は、ギャラリーをやること自体は決まっていなく、ただこのシチュエーションにほれたそうです。・・かっこいいっすね。 -※参考 へーこんなサイト[[●>http://www.a-walk.net/void/alternative/japanese/interview/art_and_river.html]]もあるんだー。ギャラリーのコンセプト・インタビュー。2003-11-28/k.m ***コメントをぜひ -[[クロダ]]>そういえば、この神社メイド・イン・トーキョーに出てましたよね(と、建築っぽい話題を振ってみるわたくし)。それはそれとして、このへんの地理はワタシもそこそこ詳しいのですが、ここの道を挟んだ側の公園(多摩川台公園)の小山(ていうか古墳ですが)の上から見る蛇行する多摩川を見ると、なんかのんびりした気分になるんで好きな場所です。といっても数年以上行ってませんが。SIZE(10){2003-11-26 (水) 16:39:14} -[[321]]>「神社ビル」に入ってるんですか?!すごい!SIZE(10){2003-11-26 (水) 17:38:00} -[[k.m]]>あっほんとだ。これ?[[●>http://www.ntticc.or.jp/pub/ic_mag/ic020/intercreation/image/02-21L.gif]]。SIZE(10){2003-11-26 (水) 22:40:34} -[[k.m]]>僕は現場中何度か多摩川台公園に行きました。というか公園事務所へ行く道のふもとに現場がありました。古墳館のようなところも見学しました。そういえば、浅間神社の寄付金名簿はなかなかすごい方ばかりでした。ナガシマさんとか。お花見シーズンはすごいひとのようですね。現場のとき(1年前)は連日雨でそうでもなかったですが。ところで今回のような展示会を知る機会というのも、それなりにアンテナ張っておかないと見逃しそうです。映画関連は比較的注意してチェックしていますし、建築関連は雑誌見ている範囲で把握していますが、アート関連はうといです。はてなアンテナがまたしても情報モトでしたし。関連批評とかみても良く分からないので、これを機に写真とかもうすこし勉強しようかも。SIZE(10){2003-11-28 (金) 20:42:06} -[[shin-go]]>写真ではなくて映像ですが、今やってる小泉伸司展も面白かったですよーSIZE(10){2004-03-08 (月) 20:31:33} -[[k.m]]>情報有難うございます。面白そうですねー。・・けど今週までかぁ。残念。SIZE(10){2004-03-08 (月) 22:41:50} #comment ---- カテゴリー-[[展示]]、[[建築]]

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