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-監督・脚本:[[ポール・トーマス・アンダーソン]]
-製作:ロイド・レビン、ジョン・ライアンズ、ポール・トーマス・アンダーソン、ジョアン・セラー
-製作総指揮:ローレンス・ゴードン
-撮影:ロバート・エルスウィット
-美術:ボブ・ジンビッキ
-衣装:マーク・ブリッジズ
-音楽:マイケル・ペン
-音楽監修:カリン・ラットマン
-出演:マーク・ウォールバーグ、バート・レイノルズ、ジュリアン・ムーア、ウィリアム・H・メイシー、ジョン・C・ライリー、フィリップ・シーモア・ホフマン
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PTA監督作品の面白さは、格好良い笑い。これはスタイリッシュであることが、そのまま笑いにつながっていくという、緊張感を伴う完成度を示す。冒頭の曲の入り方や、長回しのカメラが追うシークエンスはどれもキマっていて、ちょうどそれは主人公が鏡の前でやる仕草のように、ちょっと笑えるのだ。
2時間半の全体の内、3分の2くらいはサクセスストーリーが続く。どこまで行くのだろうと不安になるくらい、イケイケの調子で、猛進する感じはキューブリックの作風を思い起こさせる。ポルノという業界話で、この爽やかさを出してしまうのってすごい。カット割やアングルが絶妙に危険な(この場合の危険さとは、それが偶像劇を越えてしまう卑わいさ。もっとも考えすぎかもしれないけど。)部分を見せずにテンポよく先に進む。
登場人物が多いのもPTAの特徴だと思うが、それが型通りではない「情報過多」を表現していると思わせるのだ。なんたって、理解するのがなんとか可能な範囲で、しかもすこし頭がいたくなるようなスピードで畳みかけるのだから。この時音楽が思考のスピードを多く助けてもいる。
こういったサクセスストーリーは、どうやって堕落していき、どのくらい醜くなって行くのかが見所でもあるのだが、あくまでもスタイリッシュな部分を大切にしているのか、さほどグデングデンにはならない。それを物足りないとするか、この辺りでかまわないとするかは微妙な分かれ目だ。
というのも、他人様の不幸にカタルシスを覚えるという従来型の観客よりも、驚異的な成功劇にこそ、爽やかな風が吹くという見方が主流を占めているのかも?。ポルノを取り巻く人間劇をここまで明るく描いてくれたのだから、いまさらその暗部へ踏み込まなくたっていいじゃないか。もっと楽しく終わろうよ。そんな声も聞こえて来そう(自分の中で)。なので、これは十分な終わり方だったと思う。2003-11-16/k.m
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カテゴリー-[[映画]]