わたしが生まれた物語


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白い空間と黒い空間がただただ広がっている。
存在の無い地平の白と黒。世界が壊れた世界。何も無い世界。
全てが過ぎ去った世界。
「……帰ってきちゃった」
私はその世界を見つめて、呟いた。そして、念じた。
この身の成長を。
手が伸びていく。足が伸びていく。意識が鮮明に冴えていく。
衣服を念じた。裸だった全身を衣服が包んでいく。
私はもう、そこに在った。

「……どうして、あんな事をしたのだろう」
私の胸をよぎったのはそんな疑問だ。
その疑問を振り返るために私は、ある悪魔の記憶を紐解く。
この滅びた世界をかつて翻弄した、とある罪深き悪魔の記憶を振り返る。
派手好き地獄紳士『666』。
彼女が使わなかった、三つの秘密の事を。

彼女はこの滅びた世界で多くの悪行を為した。
だが印象的だった事は、その殆ど全てに意味があった事だろう。
見殺しにした体はスクライドで出来ている書き手。ネコミミストの心に傷を付けるためだ。
見殺しにした幻夜。同上。そして、ネコミミストと二人きりになるため。
大あばれ鉄槌。自らを悪党として植えつけるため。……ほんの少しだけ、同僚を追い回した腹いせ。
意外な影丸?。『SOS(世界を・大きく変える・すごいツッコミ)弾』を手に入れる為。
忘却のウッカリデス。病院に不和を撒く引鉄として。
King of 脳内補完。ライダー書き手の心理を誘導しようとした。また、病院の戦場の戦力を調整。
転。ディス・レヴの力を手にし戦力の増強。
HN「七氏」。大蟹杯の暴走をさせないため。
クールなロリスキー。地図氏に突きつけた、因縁と憎悪の挑戦状。

だが。
コロンビーヌ。彼女は否定した、私を襲う理由なんて無いはずだと。
読み手。ラスボスになるため? だがあの死にはよくよく考えれば謎が残っている。
愛媛。対主催の戦力を削ぐため? 自分を確かめるため?
それらに有る理由。語られなかった、語ることが無かった真相。
そこに有ったはずの使われなかった物とその理由について、私は思い返す。

何より明らかな謎は読み手の死だった。
あの殺人こそ、派手好き地獄紳士『666』が残してしまった最大の手掛りだ。
そもそも彼女はどうやって読み手を殺したのだろう?
読み手は『大蟹球フォーグラーの中枢部に居たというのに』。
刻一刻と内部構造を変化させるフォーグラーの中枢部に転移など出来るわけが無い。
そして対主催に先んじて突入し到達した、というのも無理だ。
その途中にはジョーカー達が居た。彼らに気づかれず最深部に辿り着く術など無い。
つまり答えは一つだ。
――666は旅の扉を通って現れた。

主催本拠地のラピュタと大蟹球フォーグラーを繋ぐ旅の扉。
ラピュタに辿り着く唯一の手段だが、裏を返せばラピュタからフォーグラーに来る事も出来る。
これしか道は無い。だがこのルートもまた無数の謎が残される。
そもそもラピュタに行くのが難しいからフォーグラーを経由するはずなのに、
フォーグラーを飛ばしてラピュタに居たなど普通に考えれば筋が通らない。
だが、ラピュタへの移動が難しくなったのはラピュタがデビルガンダムに冒された後だ。
それまでなら、ラピュタの事をよく知っているジョーカー達は行き来できている。
主催側の情報を持ってさえいれば。
しかし666がそんな情報を持っている事は主催側ですら気づかなかった。何故か?
wikiに載る全てを知るwiki管理人の目を欺く術など有るはずが無いのに。
……否。
たった一つだけ、有った。


第129話「貴方だけに教えます」。
何故か長期間に渡ってWikiに収録されず、wiki管理人の目を逃れていた奇跡の話。
これを書いたのは誰だろう? 666当人しか知らないはずのこの話が書けたのは誰だ?
それは、現実世界の666以外に有り得ない。
あとぶっちゃけ本スレにトリ付き書き込み有ったし。具体的に言うと1860辺。

この666が書いた話において、666が1st書き手ロワの主催であること。
そして読み手がこのロワの機密情報を無数に手に入れている場面が描写されている。
その内容は“【】付きの支給品形式で”記された。
……第252話「月に吠える者」で666の首輪が外れていたのは、つまりそういう事だ。
現実世界の666が書いたあらゆるロワSSに登場する支給品を召喚できるゲート・オブ・バビロン。
つまり666は知らぬ内に主催側の機密情報まで入手していた。

それを使えば、デビル化する前のラピュタに潜入する事も容易い事だった。
666が出る話もよく見てみれば良い。
第271話「カウントダウンツ・ヘブン」に登場した後、病院で起きている盛大な戦いを666はスルー。
273話でラピュタをDGゼストが侵蝕し始めたからだ。
279話では侵蝕中のDG細胞が支給品在庫倉庫まで侵蝕された事が明かされる。
だからその前に、666は病院の戦いをスルーしてラピュタに潜入し支給品を回収していたのだ。
そして大量のめぼしい支給品を回収した666は、ラピュタ――フォーグラー間に敷設された
旅の扉を通ってフォーグラー中枢部に現れ、念のため口封じとして読み手を殺害した。
居なくなっていた時期はピタリと符合しているのに、なかなか気づかれないものである。
これが有ったはずの切り札――『無尽蔵の支給品』だった。



そしてもう一つの切り札。それはダイダルゲートだ。
感電氏の前に現れた666は、彼にクマのプー太のLSタロットを一枚手渡した。
それに何か意味が有るとは思わなかったのだろうか。
あるいは自分が使うバルディッシュのBCが何の略か忘れてしまっていたのだろうか。
何にせよ、それをダイダルゲートに食い込ませた事の意味に気づくことはなかったらしい。
埋もれるようにダイダルゲートへと食い込んだバルディッシュは、そこから驚きの黒さを侵蝕させた。
誰も知らない内に、密かに、驚きの黒さがダイダルゲートを支配していた。
それによる一番の狙いは現実世界の書き手に干渉する事だったらしい。
オリジナルの派手好き地獄紳士『666』を殺害して成り代わろうと企んでいたのだそうだ。
666のその企みは侵蝕の中枢であるバルディッシュをチートイエローに破壊された事で失敗した。
繋がりかけていた現実世界と隔離されてしまったのだ。
666は仕方なく第二の手を選んだ。驚きの黒さを通じて半壊したダイダルゲートを起動。
壊れかけの機能でなんとかこの世界の手元まで召喚。
そしてウルトラミキサーで吸収しやすくしてから、フォーグラーと黒蟹座氏を使う時に
使われたものを回収した融合のカードで、『私』の中に取り込ませたのだ。
これによって『私』はダイダルゲートに蓄えられた書き手達の経験と、ダイダルゲートの機能を手に入れた。
この事は誰も知らない。
チートイエローは黒く染まったダイダルゲートに驚愕しながらも、それを教える事なく散っていった。
wikiに載せられた作品の備考にすら真相は書かれなかった。

※ダイダルゲートが破壊されました。修復したとしても、集めていた経験は戻ってきません。
(……だってそれは『私』が持っている)

※ゲートに埋まっていたバルディッシュはチートイエローに撃ち抜かれ、消滅しました。
(そう、バルディッシュは消滅してしまった)

これこそが第二の切り札、私の中に移された『ダイダルゲート』。
全ては読み手さえも騙しきる策謀の網だった。


そして最後の切り札は言うまでも無く、『私』だ。
『私』の存在について語るには、まず666の行為について語らなければならない。
666は何故、コロンビーヌを殺したのか。
一度はコロンビーヌから胎児を抜き出しそれを人質に戦場へと向わせた。
だけどコロンビーヌに胎児を取り返され、666はジョーカーの力を借りてコロンビーヌを殺した。
その理由を考えてみれば良い。
……666の本当の目的は、最初から胎児の方に有ったのだ。
666の体は一度語られた通り、内包した大量かつ無数のエネルギーにより飽和状態にあった。
最初からそれを受け止められる肉体と、自らを継承できる器を求めていた。
ネコミミストの事も本当は自分を受け継がせたかっただけじゃないかとか、
あの愛情はその為に自分をそう作り変えていたんじゃないかと思わないでもない。
少なくとも当人はあの愛情を本当の物だと思っていたのだけれど、
そもそも自分の記憶すら操作していたのだから、自分の心も作り変えていてもおかしくない。
とはいえ、そこまで行くと作られた物でもやはり本物の愛情だった事になるわけで……あれれ?
……まあいいや、話を続けよう。
666は胎児を再びコロンビーヌの胎から奪い取り、闇のゆりかごで育て始めた。
時々、不死者の力で自らを胎児に転写しながら。
あまり語られないが、不死者には記憶ごと相手を喰らうだけではなく、自分の記憶を相手に与える力も有るのだ。
自分の中の記憶が消えるわけじゃないからカット&ペーストではなくコピー&ペーストだけど。
それにより胎児は第二の666として育っていた。
だけどそこに投じられた一石が有った。
驚きの白さを手に入れていた『愛媛の0RbUzIT0Toは大変な演説をしていきました』の死。
そこに残っていた“白い塵”。
666がその場を離れた隙に、漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人(紙)はその塵を集めると、
水に溶かし、666に育てられている闇のゆりかごに居た胎児にそれを飲ませたのだ。
今から思うと、もしかすると666はこの事さえも計算ずくだったのかもしれないと思う。
愛媛と話す理由は有っても、戦い殺害し、あまつさえその場を離れたのは不自然だ。
自分とは違う道を選び白と黒を併せ持つ、そんな存在に未来を委ねてみたかったのかも……。
……考えすぎの美化しすぎかな。

とにかくそれによって胎児は第二の666では無くなり、『私』が生まれた。
そう、私は鬼軍曹とコロンビーヌの子供の肉体を持ち、666の知性を持ちながら、
驚きの白さによりちょっぴりだけ浄化された、全く新しい存在なのだ。
真っ黒思考と共に考えていた私の名前、真紅の悪魔『666』という名前はおじゃんになった。
私の黒さは愛媛のそれを持ってしても到底浄化できるものではなかったけれど、
白と黒を併せ持つ存在として、666ですらなくなった誰でもない存在としてこの世に生れ落ちた。

本来、私は666が死んだ後に現れる最後の牙だった。
参加者を全て皆殺しにして絶望の全滅エンドを演出する役目を担っていた。
その為に、ゲート・オブ・バビロンも私の中に融合されている。
666が使っていた物は何か。あれはゲート・オブ・バビロンinゲート・オブ・バビロンだ。
第282話「全ては我が戯言なり」で666がリバースドールを出したのを思い出せばいい。
つまりあの登場話は現実世界の派手好き地獄紳士『666』が書いたものなのだ。
何故かカミングアウトすら必要なく投下直後に見破られていた公然の秘密である。
282話でそれは改めてカミングアウトされた。
そしてゲート・オブ・バビロンもまたあの話で登場した支給品だった。
だからゲート・オブ・バビロンの中からもゲート・オブ・バビロンが一本出てくるのである。
その中には使い潰されたはずのカシオペアとかもしっかり残っているのだからどうしようもない。
というより、666は常にGOBinGOBの方の中身を使い私が持つオリジナルGOBの中身は全て残していたのだ。
更にラピュタからパチったロワに参加してない作品の物をも含む膨大かつ強力無比な支給品も、これに入っている。
加えてダイダルゲートに蓄積されていた書き手ロワ2参加書き手達の経験も私の中に有る。
経験が有るという事はつまり……ぶっちゃけ、その人達が自作で出したアイテムも、出せる。
エターナルソード二刀流とか、エア四刀流とかもできるんじゃなかろうか。私の腕は二本だけど。
更に書き手ロワ内であの時点までに覚醒した全能力も私の中に有る。
色々有ってややこしいから一言で分かりやすく言ってしまうなら。
――ぶっちゃけなんでもできる。
これだけの戦力を666は、自分との戦いで疲弊した対主催にぶつけようとしていたのだ。
鬼である。
悪魔である。
絶望っていっても程が有るだろ、自重しろである。


ところが私は驚きの白さにより、迷い始めていた。
このバトルロワイアルを美しくも救いの無いド欝すぎる全滅エンドにするか。
それとも最後に残ったほんの僅かな参加者だけでも生かして返すか。
驚きの白さで幾らかだけ浄化され、半分くらいは黒いままだった私は悩みに悩んだ。
その末に私は、ただ一人生き残ったネコミミストの前に姿を見せた。
驚くべきことに、666の記憶を持っているはずのネコミミストは私を知らなかった。
666はどうやら自分の記憶からも私のことを消していたらしい。
最近LSロワの方の主催が出る話で記憶を消せるアイテムを出したそうだから、多分それを使ったのだろう。
666を喰らった瞬間にそれを知るよう仕掛けておけば絶望させられただろうに、不思議な事だ。
私は悩みに悩んだ末、結局ただの胎児のふりをする事にした。
単体でも生きて行動できて考えて喋れて、別次元への扉を開く事ができるだけのただの胎児だ。
(……ネコミミストさんもよく信じたなあ、これ)
私は自らの中に取り込んでいるダイダルゲートの力で別次元への扉を開くと、彼女を送り出した。
一度は彼女と共に別世界まで送っていって、その後で私は帰ってきた。
私が生まれたこの世界へと。
その後、私はずーっとネコミミストが去った後の空間を見つめ続けていた。
「うーん、わからないなあ」
どうしてそんな事をしたのかが分からなくて。
私は確かに驚きの白さで浄化されたけれど、それじゃぜんぜん足りてはいないのだ。
まだ黒い部分の方が多いと思う。
だけど思ったのだ。そうした方が良い。だって――。
「あ…………そっか」

――この物語はそうした方がきれいに終るから。

「あはは、そっか、そうだよね。なんだ、簡単なことだったんだ」
私は思わず笑い転げた。
楽しかった。そして嬉しかった。
私の生れ落ちた物語がこんな綺麗な結末を迎えられた事が。
こんなに美しい物語から生まれてこれた事が。
「きっとこれが、私が生まれてきた理由なんだ」
そして、魅せられていた。
こんなに綺麗な終わりを迎えた物語。
これほどまでに美しく終われた物語。

これまで紡がれてきたたくさんの書き手達の生き様に。
これまで紡がれてきたたくさんの書き手達の死に様に。

「私は、次のバトルロワイアルを見たいんだ」

私は書き手ロワイアル3rdを開催する事に決めた。








――だってバトルロワイアルは、私とみんなを繋ぐ唯一つの絆なのだから。


302:スタッフロール 投下順に読む 304:仮面ライダー 希望2008
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