幻魔大戦(中編)


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ここは、繋ぎ師の精神世界。

「ぐう、まさか、我がここまで追いつめられるとは……。」

この空間の守護者たる存在であるはずのディーは、全身に深い傷を負って大地に伏していた。
その前には、狂気をはらんだ笑みを浮かべながら彼を見下ろすドS(真中面)がいる。

「手こずらせてくれたけど……ここまでのようね。」
「無念……。一時は我が完全に押していたというのに……。」
「所詮あなたは最速氏……ハクオロの分身。女子高生の私には勝てない宿命なのよ。」

悔しげなディーと、余裕綽々のドS。それを見ただけでも、どちらがこの戦いの勝者であるかは明らかだ。

「さて、とどめは派手にしてあげるわ。」

冷酷な笑みを保ちながら、ドSは右手のエアを構える。それと同時に、彼女の背後のフォーグラーもエネルギーをチャージし始めた。

「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!」

エアから放たれる破壊の波動と、フォーグラーの重力レンズ砲。それら二つが、同時にディーを襲う。

(ここまでか……。すまぬ、繋ぎ師。我は、お前を守ってやれなかった……。)

敗北を受け入れ、目を閉じるディー。だがその耳に、思いがけない言葉が届いた。

「諦めるのは、まだ早い。」
「何……?」

思いもよらぬ声に、再びディーは目を開ける。彼の前には、ドSとの間に立ちふさがる見覚えのない青年がいた。

「どけえぇぇぇぇ!」

声の限り、ディーは叫ぶ。青年が何者かは知らないが、あの攻撃を喰らってただで済むはずがない。
しかし、青年に動く気配はない。その代わり、彼はある言葉を呟いた。

「遠距離攻撃無効……。」

その直後、エヌマ・エリシュと重力レンズ砲が青年を直撃した。
すさまじい光がディーの目を覆い、すさまじい爆発音がディーの耳を蹂躙する。
それはあまりにわかりやすい、破壊の表現。その中心にいる者が、無事であるなどとうてい考えられない。
だが全てが収まった時、そこには無傷の青年が立っていた。

「残念だったな、地図氏。いや、マスク・ザ・ドS!」
「あんたは……意外な影丸!」

迷うことなく、ドSはその名を口にした。彼女の前にいる青年の顔は、紛れもなくキョンのもの。
そしてこのロワで、キョンの姿を持つ参加者はアニロワ九天大王・意外な影丸?しかいない。

「あなた、どうやって死者スレからこの世界に……。」
「なに、俺の分身である闇その1から、スパロワの力を借りただけのこと。
 つまり、これも次元連結システムのちょっとした応用だ。」

ドSの問いに、影丸は即座に答えを返す。その顔に浮かぶのは、キョンの容姿に不似合いに思える不敵な笑み。

「そう、じゃあ今の攻撃も、そのスパロワの力とやらで防いだわけ?」
「ああ、そうだ。第二次のグランゾンしか持っていない超レア能力、『遠距離攻撃無効』でな。」
「なるほどね。ついでに、もう一つ聞かせて。なんであなたが、繋ぎ師の味方をするわけ?
 あなた、繋ぎ師……いえ、今生き残ってるメンバーと、ほとんど接点ないじゃない。
 それほど熱心に対主催やってたわけでもないし。」
「敵の敵は味方、の論理さ。俺を殺した黒猫とやらに、吠え面かかせてやりたいんだよ。
 あの野郎、数少ない俺の仲間の嫁まで殺してるしな。そして、あいつとつながってる主催者連中も気にくわない。
 黒猫と主催者を倒すのに、繋ぎ師の力はどうしても必要だ。だから助ける。
 ああ、なんで今更になって干渉してきたのかといえば、それは単に準備が整ったのがついさっきだからってだけだ。」
「ふーん……。うん、理解したわ。きっちりとね。これで……後腐れなくあなたを殺せる。」

会話を切り上げると、ドSは影丸に向かってスッと右腕を伸ばす。
それを合図に、宙に浮いていたフォーグラーは影丸に向かって急降下を始めた。

「遠距離攻撃が効かないのなら、質量で直接押しつぶす。せっかく出てきたところ悪いけど、すぐに死者スレに帰ってもらうわ。」

影丸に迫る、黒い巨球。だが、この期に及んでも影丸は余裕の笑みを崩していなかった。

「フォーグラーか……。確かに強力な兵器だな。だが、アニロワ2ndという枠組みを外せば、対抗策はいくらでもある。
 さあ、来い! 天を司る超兵器よ!」

影丸が叫ぶと同時に、彼の眼前に巨大ロボが出現する。そのロボの名は、天のゼオライマー。
スパロワ登場の機体の中でも、トップクラスのスペックを誇る極悪兵器だ。

「なっ……!」
「おいおい、そう驚くことないだろう、ドSさんよ。この精神世界はなんでもありだ。
 あんただって、これまでそうとう無茶してきただろ?」

いつの間にかゼオライマーの肩の上に移動し、影丸は語る。
その体からにじみ出るオーラは、もはや生前の影丸の比ではない。ラスボスを務めてもおかしくない「格」が、今の彼にはあった。

「落ちろ蚊トンボ! メイ! オウ!」

影丸の声に合わせて、ゼオライマーがその身に宿す最強の攻撃を発動させる。
ゼオライマーの両手と胸が光り、フォーグラーの巨体を一瞬で消滅させた。
だが、ドSはうろたえない。すぐさま次の手を打つ。

「清姫!」

音もなく出現したチャイルドが、ゼオライマーに襲いかかる。
否、正確には、その狙いはゼオライマーではない。鋼鉄の冥王の肩に乗る男、影丸だ。
だがその事実も、影丸の自信を砕くには至らない。

「カオスロワより出でよ! キングギドラ!」
「え……?」

驚くドSの前で、虚空より三つの首を持つ金色の龍が出現する。
その龍……キングギドラは、三つの口から放つ引力光線で、影丸に迫る清姫を吹き飛ばした。

「そんな! あり得ない!」

ヒステリックな声をあげ、ドSは自分の前で起きた現象を否定する。
影丸が持つのは本人のアニロワ因子と、闇その1から受け取ったスパロワ因子だけのはず。
カオスロワのキャラなど召喚しても、そのスペックを引き出せるわけがない。それとも、影丸は密かにカオスロワでも執筆していたというのか?

「納得いかない、って顔してるな。まあ、ついでだ。もっといろいろ見せてやろう。」

嘲りの笑いを続けながら、影丸はさらに力を振るう。

「アニロワより出でよ、ザンダクロス! 漫画ロワより出でよ、バスターバロン!
 ニコロワより出でよ、ジアース! ジャンプロワより出でよ、原型趙公明!
 FFDQロワより出でよ、ブオーン! ジョジョロワより出でよ、究極生物カーズ!
 パワポケロワより出でよ、ガンダーロボ!」

巨大ロボと巨大生物が、次々と影丸を囲むように出現する。

「そして書き手ロワより出でよ……大蟹球フォーグラー!!」

トリを飾るのは、今まさに参加者たちが激戦を繰り広げている舞台。
蟹の力を取り込み進化した魔球・フォーグラー。

「そんな……。あり得ない! あり得ないあり得ないあり得ない! 影丸にこんな力無かったはずよ!
 どういうことかきっちり説明しなさいよ! あー、いらいらする!!」

半狂乱になり、頭をかきむしるドS。その様子を、影丸はゼオライマーの肩の上から見下ろす。
その位置関係が、そのまま今の二人の力関係を現しているようだった。

「じゃあ、特別に説明してやろう。まずはこれを見ろ。」

勝ち誇った笑みを浮かべながら、影丸は派手なアクションで己の身を包む北高の制服を脱ぎ捨てる。
その下から現れたのは、キョンではなかった。
そこにいたのは、執事服を着た七原秋也だった。

「その姿がどうしたっていうのよ! 何の説明にもなってないじゃない!」
「おいおい、察しが悪いなあ、ドSさん。執事服に、原作バトロワのキャラ。誰かに似ていると思わないか?」
「誰かって……あっ!」
「そう、wiki管理人。このロワの主催者だ。
 しかし何も『wiki管理人』と呼ばれる存在は、あいつだけじゃない。
 そしてパロロワの中心部に存在する『2chパロロワ事典wiki管理人』の正体……それも私だ。」

キョンだけでなく七原にも似合わぬ黒い笑みを浮かべながら、影丸は宣言する。
その手には、いつの間にやらユーゼスの仮面が出現していた。

「俺はもう一人の俺である闇その1との力の融合、そして次元連結システムのちょっとした応用により、本来この世界に存在しないはずの『wiki管理人としての俺』の力を手に入れることが出来た!
 今の俺は、事典wikiに収録されている全てのロワの力を使いこなすことが可能なんだ!
 まあ、そうは言っても所詮死人の身。こんな場所でもなければこの力を使うことは出来ないけどな。」
「そう……。解説ありがとう。じゃあ、死になさい。」
「はあ?」

唐突な死刑宣告に、顔を歪める影丸。この状況から自分を殺せる方法など、とうてい思いつかない。
だがその答えは、すぐに彼に叩きつけられた。

「妄想心音」
「なっ……!」

血反吐を吐き、影丸はその場に倒れ込む。万全の状態からいきなり死の淵に叩き落とされ、彼の脳は混乱する。
しかしそれでも残された冷静さが、状況の把握のために周囲を見渡させる。
程なくして、影丸はいつの間にかゼオライマーの頭頂部に立っていた仮面の男を見つけた。

「なるほど……。俺が説明している間に、ハサン先生を召喚していたか……。」
「まだしゃべれるの……。やっぱりギャルゲロワ2ndで書いているとはいえ、アニロワ2ndベースのこのキャラじゃギャルゲロワのキャラは使いこなせないか……。
 私、ハサン先生は書いてないしね。まあいいわ、きっちりと止めを刺しなさい。」

ドSの指示を受け、ハサン先生こと真アサシンが動く。彼はゼオライマーの上を走って影丸に近づくと、身動きの取れない彼を突き落とした。
影丸はなすすべもなく落下し、地面に叩きつけられて赤い花を咲かせた。

「まあ、所詮は地味キャラ。いくら力を手に入れたところで、最後はこんなものでしょう。
 さあ、あとはディーを完全に倒してしまえば……。」

そこまで口にしたところで、ドSは気づく。影丸が召喚した軍勢たちが、まだその場に残っていることに。
先程から「召喚」という言葉を使っているが、厳密に言えば彼らは元の世界から呼び出されたわけではない。
この精神世界で、影丸のイメージが実体化したいわばコピーである。
それが、本体の影丸が消滅したあともこの世界で形をとどめておけるはずがない。

「まさか……。」
「そう、そのまさかだ。」

先程まで影丸がいた位置から、声が響く。ドSがその位置に視線を戻すと、そこには手刀で真アサシンの心臓を貫く影丸の姿があった。

「……一体どうやって……。」
「まず、第一の秘密はこれさ。」

再び勝ち誇った笑みを浮かべながら、影丸は執事服の懐に入っていたものを取り出す。
それは、全身ボロボロになった人形だった。

「それは……リバースドール!」
「そう、あんたの分身も使ってたよな? こんな便利なもの、使わない手はない。
 相手があんたである以上、どんな事態に陥るかわからないからな。用心に越したことはなかった。
 で、その用心が功を奏したわけだ。後は俺が死んだと判断してあんたが目を離した隙にヘルメスドライブを呼び出して発動。
 ハサン先生の背後にワープしたってわけ。」
「くっ……!」

完全にしてやられた。湧き出る悔しさに、ドSは顔を歪める。

「ああ、そういえば清姫が放置されてたな。よし、やっちまえ。」

影丸の号令で、その軍勢が一斉に清姫に襲いかかる。清姫も必死に抵抗するが、なにぶん多勢に無勢。
巨大な腕が、ビームが、清姫を蹂躙する。その圧倒的な暴力の前に、清姫はあっという間に力尽きた。

「………!」
「さてと……。そろそろ観念したらどうだ、ドSさん。」
「冗談じゃないわ……。ろくな伏線もなく現れた奴なんかに負けるわけにはいかないのよ!」
「それを言ったら、あんたも大差ないでしょうが……。ドSの復活なんて、誰が予測してたんだっつうの。」

あからさまにあきれた様子で、影丸はため息をつく。

「いいのよ。私とあなたじゃ存在感が違うんだから。」
「がっ! 貴様……俺が一番気にしていることをー!」

この瞬間、影丸の顔から余裕の色が消えた。

「もはやあんたと話すことはない! みんな、奴をたたきつぶせ!」

影丸の怒号と共に、清姫を倒した軍勢がドSへと殺到する。
しかし、ドSはそれを余裕の表情で見つめていた。

「私が追いつめられたとでも思ってるわけ? ロボットを出すぐらい、私にも出来るわよ。」

ドSは右手を天に伸ばし、パチンと指を鳴らす。

「出ろぉぉぉぉぉぉ!! ノーベルガンダァァァァァム!!」

その声に呼応し、地面を割ってセーラームー……もとい、ネオスウェーデンのモビルファイターが現れた。
それに続き、ガンダムシュピーゲルが、マンダラガンダムが、マーメイドガンダムが次々と出現する。
さらに、彼らに続いて他のロボットたちも続々と登場する。
紅蓮二式、ランスロット、ジークフリート。オーサムコサム。ハンマーヘッド。
ブラックオックス、モンスター、Gin・Rei、維新竜・暁、ウラエヌス。
アニロワ2ndで登場したことはしたものの、日の目を見ることなく葬られた巨大ロボたちである。

「アニロワ2ndロボ軍団! 奴らを倒しなさい!」

ドSの命令に従い、鋼鉄の軍団が影丸の率いる軍団とぶつかり合う。
ブオーンが稲妻を呼び、ガンダムシュピーゲルが竜巻となる。
オーサムコサムの何でも溶かす液がジアースの装甲を溶かし、ザンダクロスのパンチがランスロットを直撃する。
戦いはまさに、怪獣大戦争の様相を呈していた。

「そいつらをきっちり全滅させるのよ、みんな! これ以上、あんな空気に手こずらされるわけにはいかないんだから!」
「やれやれ、木を見て森を見ずということわざがあるが、この場合は森を見て木を見ず、か。
 困ったものです。」
「なっ……。」

怪獣大決戦に熱い視線を送るドSに、背後からかけられる声。
驚いたドSが振り向くと、そこにはヘルメスドライブを持った影丸が立っていた。
巨大戦の派手さに紛れて、密かにワープしてきていたのである。
ヘルメスドライブの制限はどうした、と言いかけたドSは、途中でその口をつぐむ。
ここは何でもありの精神世界なのだ。制限なんてものあるわけがない。
すでに影丸はヘルメスドライブを消し去り、攻撃態勢に入っている。
どんな攻撃が来るかわからない以上どの行動が最適なのかはわからないが……。ここは迎え撃つ!

「石破天驚拳!!」
「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!」

影丸が放つ流派東方不敗の奥義と、ドSが放つ最強の宝具の一撃がぶつかり合う。

「そんな! エヌマ・エリシュが押されて……!」
「スパロワの東方不敗とアニロワ2ndの東方不敗で200万ルルーシュ!
 ドモンの力をかけて400万ルルーシュ! そこへさらにスパロワ完結補正を加えれば……。
 エヌマ・エリシュの1000万ルルーシュを超える1200万ルルーシュだー!(註:数値は仮のものです)」
「だ、駄目……。はじき返せない!!」

石破天驚拳が、エヌマ・エリシュを飲み込んでいく。やがてそれは、ドS自身の体に到達した。
石破天驚拳が消えた時、そこにドSの姿はなかった。しかしそれを見た影丸に、勝利の喜びは見られない。

「チッ、命中する直前にこの世界から脱出されたか……。まあいい。倒したにしろ逃げられたにしろ、あいつがここからいなくなったことに代わりはない。
 ああ、そうだ。もういいぞ、お前ら。」

戦闘終了と判断し、影丸は呼び出した軍勢を消し去る。そしてどこかへ向かって歩き出した彼の元へ、ディーが駆け寄ってきた。

「影丸と言ったか……。助太刀に入ってくれたこと、今更ながら礼を言おう。」
「ああ。気にするな。助太刀って言っても俺の私怨のためにやったことだ。それに、まだ俺のやるべきことは終わってない。」
「なんだと? ドSを撃退したというのに、まだ何かあるのか?」

影丸の意外な言葉に、疑問を投げかけるディー。しかしそれに返答する前に、影丸は答えの場所へとたどり着き足を止めた。

「これは……繋ぎ師……。」

そこにいたのは、縄でグルグル巻きにされ意識を失った、影の繋ぎ師その人であった。

「なぜだ……。ドSは排除したというのに、なぜ繋ぎ師は眠ったままなのだ!」
「確かに精神世界からは、ドSを追い出すことに成功した。だが、元々こんな事態になったのはドSのせいだけじゃない。
 繋ぎ師はジョーカーの策略によって精神を蹂躙され、不安定になったところをドSに憑依されたんだ。
 つまりだ、繋ぎ師の精神を立て直さない限り、彼の完全復活はあり得ない。」
「なるほどな。では影丸よ、何か策はあるのか?」
「まあ、策って程のものでもないけどな。こういう時ヒーローを助けるのは、仲間の声って相場が決まってるのさ。」

にやりと口元を歪め、影丸は懐から何かを取り出す。それは、ボイスレコーダー。
アニロワ2ndで、衝撃のアルベルトの支給品として登場した代物だ。

「さあ、受け取ってくれ、繋ぎ師さん。あんたの仲間たちからの激励だ。」

影丸はボイスレコーダーの再生ボタンを押し、それを繋ぎ師のそばに置いた。


◇ ◇ ◇


俺は、誰だ……。ここは、どこだ……。わからない、なにも……。

「まったく、なにをやってるんだ君は。」

何だ、この声は……。聞いたことがない声のはずなのに、妙に懐かしい……。

「ライダーロワの王として命じる。立ち上がるんだ、影の繋ぎ師。君には、ライダーロワ最後の生き残りとして戦う義務がある。」

ライダーロワの王……? まさか、あんたはまとめキング?

「ヒーローは遅れてくるもんだが……。ちょっと遅れすぎじゃないのか、同志よ。」

今度は違う声が、俺に語りかけてくる。この声も、どこか懐かしい。

「俺は、ヒーローになれなかった。だが、あんたはまだ間に合うはずだ。正義が勝つとことを見せてくれ、このTHE FIRSTに。」

THE FIRSTだって……? あなたが……!

「鬱のエルと呼ばれた俺が言うのも何だけど……。君なら欝展開なんて吹き飛ばせるさ。」

鬱のエル、あなたも……。

「まあ、俺は貴様がどうなろうとどうでもいいが……。ライダーが情けないと思われるのは癪だしな。せいぜいがんばれ。」
「なにツンデレコメントしてるんですか、ライダー書き手さん。」
「ツンデレじゃねえ! 本気でどうでもいいんだよ、今生き残ってる連中なんか!」
「あー、はいはい、わかりましたよ。聞こえてますか、繋ぎ師さん。」

この声は忘れもしない、肩を並べて共に戦った戦友・漆黒の龍だ。
彼の台詞から判断すると、一緒にいるのは仮面ライダー書き手か……。

「僕も心は、ドラグブラッカーと一緒にあなたのそばにいるつもりです。どうか、もう一度あなたの勇姿を見せてください。」

漆黒の龍……。やはり、実際に顔を合わせて協力し合った仲間の言葉はひと味違うな……。

「繋ぎ師よ、怒りは悪の感情ではない。だが、あまりにふくれあがればそれは本人の体を蝕むことになる。
 仮面ライダーが何より尊ぶべきは、『正義』の二文字。努々それを忘れぬようにな。
 まあ、怪人の余が言うのも変な話だがのう。」

将軍……。そのお言葉、しかと肝に銘じさせていただきます。

「まあ、その、何だ……。お前には頑張ってほしいと思ってる。俺の……宿敵としてな。」
「べ、別にあんたのことを心配してるわけじゃないけど……。私を倒した奴が、情けない死に方したら承知しないんだからね!」

熱血王子、tu4氏……。敵だった君たちまで……。

「おい、繋ぎ師! いつまでも情けねえ姿晒してんじゃねえぞ!」
「繋ぎ師さん、お願いします。私に出来なかったことを……。」
「えっと……。とにかくがんばれー!!」

DIE/SOULさん、バトルマスターさん、蟹座氏……。

「これであなたにお願いするのは六度目ですけど……。お願いします。どうか、私の友達を助けてあげてください!」

これは……。俺はこの声をどこで聞いた……?
いや、そんなことはどうでもいい。大事なのは、俺に助けを求める声があるということ。
力無き人の助けを求める声に応えずして、なにが仮面ライダーか!
そうだ……俺は、仮面ライダーだ!


◇ ◇ ◇


「ビンゴ! 仲間たちの激励で熱くなった心に、SOSのサイン……。これで反応しないようじゃ、ヒーローじゃねえよな!」
「これは……!繋ぎ師が光っ―――――?」

ディーの言葉通り、繋ぎ師の体がまばゆい光を放つ。
その光が収まった時、そこには二本の足で立つ仮面ライダーの姿があった。


「俺は太陽と月の王子! 怒りと悲しみを超越した者! 俺は仮面ライダーSRX……影の繋ぎ師!」


「おお……!」

思わず、感嘆の声をあげるディー。それをよそに、影丸は満足げな表情で繋ぎ師に語りかける。

「さあ、繋ぎ師。復活ののろしを! あの言葉を聞かせてくれ!」

「ぶ っ ち ぎ る ぜ !」


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