繋いだ手は離さない

……感覚が、もう、ない……

アイン・ソフ・オウルは、固有結界は、封じた……けれど……このままじゃ、ししょーの所まで、届かない……

私はまだ武器を持っているの? まだ、この足は動かせるの?

今……こうして考えているだけで、実際には何秒経っているんだろう?

全身の感覚が消えている、桜の魔法を使おうにも頭がぼんやりとして集中できない。

だけど、それでも……ししょーのところへ行かなくちゃ……ししょーを、助けなくちゃいけないんだ……!

お願い……動いて! 後、数歩……少しだけ前に進めばいい……!

私の力はもうない……けど、お願い! みんな、力を貸して……! この手を、この想いを、ししょーのところまで届けて!

勢いなんて……力なんてなくていいんだ……必要なのは、私の……みんなのこの想い!

――――届いて!!

「受け取ってください、ししょー!」



――――――いけない、もう、意識が……

届いたのかな……私達の想い……

「これ……は……」

ダメ……まだ、起きてないと……

何でだろう、胸の辺りが熱いよ……

「私……は……」

あ……ししょーの声だ……戻って、くれたのかな……

もう一度、ししょーと一緒に戦うんだ……ツキノンや、お姉さま達も一緒に……

「蟹座氏……?」

ごめんね……ししょー……疲れちゃったから、少し、眠るけど……

起きたら……一緒に、主催を……やっつけて……

「蟹座氏……? え……なんでですか……?」

みんな……いっしょに……はっぴー……えん……ど……



「ししょー……? あれ、ツキノンは?」

「……すみません蟹座氏、私は……あなたにどう顔向けすればいいのか……」

「え……? あ……そっか……私達……」

「私はあなたの、みんなの想いを無駄にしてしまった……!」

「それは違うよ、ししょー」

「蟹座氏……?」

「最後にししょーは目覚めてくれた。マーダーとしてでなく、対主催として死んでいった……それだけで、無駄なんかじゃない!」

「蟹座氏……私は……」

「行こう、ししょー。私達がやらなきゃいけないことは、他のみんなを応援することだよ!」

「……ええ!」

――私達みんなの想い、お願い……ツキノン――

【蟹座氏@ギャルゲロワ 死亡】
【バトルマスター@ギャルゲロワ 死亡】


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最終更新:2008年07月28日 21:32
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