混沌体験~感電はクールな能力がほしい~

「私、ちょっと行ってくる。」

地球破壊爆弾が唐突にそう言いだしたのは、集結した対主催メンバーがこれからの行動について話し合おうとした矢先のことだった。
当然、他の面々は訳がわからないため説明を求める。
彼らに向かって、地球破壊爆弾は説明した。感電が、この会場に来ていると。

「そりゃ本当か? 何でまた…。」
「確かにジョーカー来襲は幾度となくありましたが…。なぜ彼なのかは疑問ですね…。」

いぶかしげな表情を浮かべるのは、DIE/SOULとバトルマスターの二人だ。

「理由はわからないけど…来てるのは確実だよ。『地図の上』であるならば、私にとって誰がいて誰がいないかを感じ取るのは簡単なこと。」

途中から顔を長門に変化させ、地球破壊爆弾は言う。

「まあ、理由などどうでもいいわ!今こそ散っていった部下たちの無念を晴らす時!行くぞ、皆の衆!」
「いや、私一人でいくよ。みんなは先に残った二人…コロンビーヌさんと蟹座氏と合流しておいて。」

意気込みを地球破壊爆弾に完全否定され、ギャグ将軍はパソコンごとこけるという荒業を披露する。

「ちょっと、大丈夫ですか将軍!精密機械なんですから、無茶しないでください!」
「おお、済まぬの、バトルマスター。」

バトルマスターによって、正しい置き方に戻されるギャグ将軍。

「それで、貴様一人で行くとはどういうことだ、地球破壊爆弾!
確かにコロンビーヌや娘との合流を急ぐ必要はあるが、何も貴様一人で行くことはあるまい!」
「まあ、それもそうなんだけどね。今回は感電ちゃんとサシで話したいっていうか。
そんな心配しなくても大丈夫だよ。いざとなったら逃げ帰ってくることぐらい出来るって。」

姿をこなたに戻し、緩い口調で地球破壊爆弾は言う。
他のメンバーに反論の余地を与えぬようすぐさま立ち去ろうとした彼女だが、誰かがその袖をつかんだ。

「私も行く。」
「クーちゃん…。」
「お願い、連れて行って…。わがままでしかないのはわかってるけど、離れたくないの…。」
「まったくもう、そんなかわいく言われたら断れないじゃないか…。
しょうがないな。ついてきても、ただ見てるだけだよ? それでもいい?」
「…うん。」
「よし、それじゃあ行こう!」
「オイ、待て!それなら俺も…。」

DIE/SOULが言い終わらぬうちに、地球破壊爆弾はロリスキーを抱えて駆け出す。

「じゃ、また後でねー!」

猛ダッシュで、あっという間に離れていく地球破壊爆弾。他の面々は、それを見送ることしかできない。

「行っちゃいましたね…。」
「まったく、あいつらと来たら…。まあ、あいつらに限ってあっさり死ぬなんてことはないと思うが…。」
「どうでしょうかね…。そういう人ほどあっけなく死ぬのがロワというものですが…。」
「おいおい、不吉なこと言うなよ…。」

バトルマスターの発言に、DIE/SOULは露骨に顔をしかめた。

「ああ、すいません。わざわざ言うことじゃありませんでしたね。
それで、これからどうしましょう。」
「どうもこうもない!我々も行くぞ!感電のやつはたっぷりお灸を据えてやらんと…。」
「hm、将軍はもう少し落ち着いてから会話に参加した方が良さそうですね。」

冷静に将軍の精神状態を分析し、バトルマスターはノートパソコンを閉じる。

「で、どうするんですか、バトルマスターさん。」
「そうですね…。あっちには魔王氏もいますし、放っておいても大丈夫でしょう。
我々は蟹座氏、コロンビーヌ氏両名との合流を急ぐのが得策と思うのですが、いかがでしょうか。」
「まあ、俺もあっちに行きたい気持ちはあるが…。そっちの方がいいか。」
「私にも異存はありません。」

バトルマスターの提案に、DIE/SOULとネコミミストは首を縦に振る。

「では、行きましょうか。これで対主催の参加者はほぼ揃う。主催者とのバトルも間近ですね…。」

バトルマスターは知らない。既にコロンビーヌは絶命し、蟹座氏の心はさらなる漆黒に染め上げられていることに。
彼らが再会する時、起こるのは惨劇か奇跡か。それを知る者はいない。


【1日目 真夜中】【D-8 市街地】
【バトルマスター@ギャルゲロワ】
【状態】:全身に打撲および銃創(キュレイ種の回復力によりほぼ完治)、キュレイ種のような身体、首輪解除、魔術回路にダメージ
【装備】:永遠神剣「冥加」、ゲイボルグ@アニロワ2nd、孔明の令呪(残り四画)
【道具】:支給品一式×2、コイン、名簿、孔明のメモ、スタンガン@アニロワ1st、首輪(まとめキング)、G.Iのカード×2(種類不明・本人は確認済み)@LSロワ、
     ノートパソコン、不明支給品×1
【思考】:
 基本:コインの表が出た――だから徹底的に抗う。
 1:仲間と協力して主催者を打倒!!
 2:蟹座氏、コロンビーヌと合流。
 3:魔王氏や地図氏は…まあ大丈夫でしょう。
 4:対主催として仲間を探し、殺し合いに乗った輩を倒す。

※容姿は前原圭一@ひぐらしのなく頃にです。
※自身の精神が、キャラの影響を受けている事に気付きました。
※【闘争制覇者-Battle Master】
  発動させる事で、決して『バトル』に負けない固有結界を張る事ができます。
 【闘争制覇者-Battle Master アイン・ソフ・オウル】
  バトルマスターが生涯書き得るありとあらゆるバトルの世界に敵を放り込む技。
  物語内のキャラの攻撃を全部くらわせます。
  この技が発動した時点で、敵味方の全行動が『バトル』として定義されます。
  故に、発動すればどんな状況でも、バトルマスターは不敗です。
※影の繋ぎ師からディーの話を聞きました。
※孔明のメモにはこのロワに関する孔明の知り得る限りの情報が記載されています。
※孔明の令呪を使う事で魔力を補充する事が出来ます。二画以上まとめて使う事でアインソフオウルを使用可能。
 ただし、全ての令呪を使い切ると……?


【神行太保のDIE/SOUL@アニロワ1st】
【状態】:疲労(小)、軽度のダメージ(核鉄で回復中)、全身火傷・右指炭化(処置済)、首輪解除、迷いはなくなった
【装備】:斬馬刀@るろうに剣心、ガッツの装備一式@ベルセルク、ガッツの義手@ベルセルク、核鉄『ニアデスハピネス』、核鉄『ブレイズオブグローリー』
【道具】:支給品一式×3、拡声器、パニッシャー@トライガン(機関銃:残り弾数40%、ロケットランチャー:残り4発)、ダイナマイト×5、
     フライングアタッカー@仮面ライダー555、
【思考】
 基本:アーカード(地図氏、マダオ)は殺すつもり(だったのだが……)、 対主催を集める。
 1:蟹座氏&コロンビーヌと合流。
 2:繋ぎ師とtu4氏の結果が気になる。
 3:ナナシと出会ったら、決着をつける!
 4:tu4氏の話も伝えるか。
 5:マダオ……

※容姿はガッツ@ベルセルクです。
※神行太保・戴宗の神行法(高速移動)が使えます。
※ラディカルグッドスピード腕部限定は、腕だけが速く動きます。
※地図氏(地球破壊爆弾No.V-7)がジョーカーではないかと思っています。
 ジョーカーに襲われた事と合わせての考察はまだしていません。
※自分が本物の書き手なのか疑問が解決しました。他の書き手への躊躇いはお任せします。
※核鉄『ニアデスハピネス』は制限により、使用中は強制的にパピヨン姿になります。でも戻るので安心ですね。制限を知りました。
※黒猫がすごく気になる。
※tu4氏から、このロワにおける参加者の正体を聞きました。
※マダオからこのロワに関する考察を聞きました。




【衝撃のネコミミスト@アニロワ2nd】
【状態】:不死者化、さらに強い決意、首輪解除、魔力消費(小)
【装備】:マテリアルブレード@テイルズロワ、クラールヴィント@アニロワ1st、バリアジャケット(白いリボンドレス)
【道具】:支給品一式×4、拡声器、カブト装備一式(ハイパーゼクター付)、サイドバッシャー@仮面ライダー555、
     オーガドライバー(オーガストライザー付)@ライダーロワ、カイザギア@ライダーロワ、カードデッキ(ベルデ)@仮面ライダー龍騎
【思考・行動】
 基本:前に……進む!
 1:蟹座氏&コロンビーヌと合流。
 2:地図氏に複雑な感情。
 3:繋ぎ師とtu4氏の結果が気になる。
 4:スクライドの遺志を継ぎ、牙なき人の剣になる。

※衝撃波を使えます。掌からだけでなく、足の裏からも出せるようになりました。
※「大あばれ鉄槌」を幼女好きの変態と勘違いしています。
※シャリダムを通じて幻夜の死体を喰い、その記憶と知識と経験を得ました。
 また、ブックがロワに来てからシャリダムが生まれるまでの経緯を体験しました。
※自分が主人公、そして黒猫という単語に引っかかっているようです。
※第三回放送を聞き逃しました。
※tu4氏から、このロワにおける参加者の正体を聞きました。
※強化・投影能力を習得しました。何が投影できるかはお任せです。無限の剣製は使えません。
※マダオからこのロワに関する考察を聞きました。



【パソコンの中&iPodの中】
【ギャグ将軍@ライダーロワ】
【状態】:首輪解除、腹部にダメージ(治療中)、電脳空間に幽閉、心機一転、増えた、不機嫌
【装備】:電脳空間なのでない、はずですが……
【道具】:顔写真付き参加者名簿、支給品一覧(ロック解除)、地図、書き手ロワ2ndのSS一部
【思考】:
 基本:新生クライシス帝国の結成。
 1:感電を倒してくれよう!だから開けろ、バトルマスター!
 2:閉じ込められたついでに電脳世界を征服してくれよう!
 3:主催者なり真の対主催なりの目的やらなんやら考察してみせよう!
 4:『白猫』を探し出してくれよう!
 5:同胞を冒涜したあの連中は裁きにかける。
 6:対主催の仲間、ついでに飲み友達を集める。
 7:コーカサスゼクターの資格者を探し、コーヒーを飲む。
 8:紅茶を飲むかどうかは保留。

※ポケモンの物まねによる影響が各地で現れたかもしれません。ただ、将軍のギャグ補正により悪い結果は導きません。
※なんか増えました。すべてのコピーが同じ能力を持っているのか、実体化出来るのかは不明です。姿は変えられるようです。
※一時的に実体(きぐるみ)を失っているため、キャラに何らかの変化があるかもしれません。
※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。
※特殊能力:「書き手界の良心」に目覚めました。
 本気の一喝を放つ事により、悪ノリし過ぎている者に自重を強いる事ができます。
 但し、ギャグ将軍の性格上、あまり多用される事はありません。
 真剣な人生相談に乗る事も可能。なお、発動中はピンク色が掛かった女言葉になります。
※背中に謎のチャックを確認。ギャグ将軍曰く、開けると「大変なこと」になるそうです。詳細は不明です。
 今回の発動はあくまで電脳空間でのなりきり変化の鍵としての解放であって、本来の解放の効果は不明です。
※ノリと思い込みで電脳空間内でかなりの無茶が可能になったようです。又ものによっては現実の方が将軍に合わせて動きます。
 例:ピカピカ鳴くとラピュタの雷が勝手に発動します。
※固有結界「コーヒーブレイク」
 優雅なリネン一式の備わったテーブルと人数分の椅子を造り出し、皆でコーヒーを飲んで和みます。
 それ以上の効果は確かめられていません。
 コーヒーセット自体が発動させている可能性があります。
※ノートパソコンの中に、顔写真付き参加者名簿と支給品一覧(パスワードが設定されている)のデータが確認されました。
 また地図を確認。参加者の区別が付かない第三放送時の参加者分布を知る事が出来ます。上級パスでさらに詳しく?
※書き手ロワ2ndに存在する全ての「アドレス」に向けて、データ化されたギャグ将軍が送信されました。
※パソコンから『柿テロ猥・R2‐ND』のチャットに出入り可能になりました。
※コロンビーヌと情報交換しました。
※『柿テロ猥・R2‐ND』掲載の情報を一部入手しました。
 新生クライシス帝国に因縁のある相手――主催者・ジョーカーと真の対主催がメインです。 影の繋ぎ師の情報も揃っています。
 反面『黒猫』の情報を始め、不完全な部分もあります。お任せします。
※孤城の主のコロンビーヌ視点の情報を得ました。



D-7、市街地。
地に沈んだ黒い球体の上で、魔王と感電は追いかけっこを繰り広げていた。

「落ち着いて、魔王様!暴力はいけませんって!話し合いましょう!ラブ&ピースですよ!」
「だから、その二人を渡してくれたら話し合うって言ってるじゃないか!」

魔王が繰り出す拳を必死でよけながら、感電は逃げる。
反撃できないわけではないが、彼の目的は魔王を倒すことではなく話し合うことだ。
ゆえに、感電の側から攻撃をしかけることはない。
一方の魔王も感電を殺す気はないため、攻撃はかなり手加減している。
それでも、当たったら骨の2,3本は持っていかれそうなパンチである。

(おいおい、なんで会場来てそうそうこんなピンチになってるんだよ!
とにかく、この状況を何とかしなくちゃ…。えーと、どうする?

①ハンサムな感電は突然いいアイディアが閃く
②エドさんが来て助けてくれる
③助からない、現実は非情である

いや、この三択は駄目だろ!)

とか何とか考えているうちに、感電はうっかり足を滑らせてしまう。

「ありゃ?」

彼が今いるのは、球状の物体の上。一度足を滑らせれば、そのまま下まで落ちていく。

「おおおおおおおおお!?」

スタンドを使うことも忘れ(使ったところでどうにかなるかはわからないが)、一直線に落ちていく感電。
このままでは地面にダイブしかねない。

(ちょ、こんな間抜けな死に方はいやぁぁぁぁぁ!!
死亡者リストに転落死(足を滑らせて自滅)とか書かれちゃうじゃないか!
答え③…って、それはもうええんじゃあ!)

心の中で絶叫を続けながら、なおも斜面を滑り落ちていく感電。
だが、突然その体が何かに引っかかって止まる。

「ほえ?」

何が起こったのかわからず、きょろきょろと周囲を見渡す感電。
すると、自分の襟元に青い何かが引っかかっているのに気づいた。
それをたどっていくと、それはフォーグラーの表面にへばりつく少女の頭頂部につながっていた。

「アホ毛…?」
「やふー☆ 感電ちゃん、大丈夫ー?」
「あんた、本当になんでもありだな…。」

そこにいたのは、もちろん地球破壊爆弾。そして、背中から翼を生やし空中に静止するロリスキーだった。

「地図氏か、またタイミングのいい登場を…。って、あー!!」

安堵の表情を作りかけた感電だが、それはすぐに砕け散る。
自分の両腕が、何も持っていないことに気づいたのである。
彼が両脇に抱えていた熱血王子と煩悩寺は、今もなお地面に向かって落下を続けていた。

(やばいやばいやばい。煩悩寺とミニサスペリアは回収頼まれてるし、熱血王子も貴重なマーダーだから殺しちゃったらいろいろ問題だし…。
どうする、俺!?どうするよ!?)

顔面にびっしりと冷や汗をかき、うろたえる感電。
だが、そこへ救世主が現れた。

「とうっ!」

フォーグラーの壁をキックで突き破り、飛び出してきた黒い影!
そう、僕らのヒーロー、影の繋ぎ師だ!
突然姿を消した煩悩寺を捜索していた繋ぎ師は、マイティアイ改による透視で落下する煩悩寺(ついでに熱血王子)を発見。
急いで壁を突き破り、外に飛び出したのだ。
宿敵とも言える熱血王子を助けることには多少のためらいがあった繋ぎ師だが、そこは熱い正義の心を持つ男。
結局は彼も煩悩寺と共に救出したのであった。

「大丈夫か、二人とも!え…こ、これは…。」

助けた二人に声をかけようとした繋ぎ師は驚愕の声をあげる。
熱血王子の方に問題はない。だが、煩悩寺の方には異常が生じていた。
いや、この言い方は正しくないだろう。繋ぎ師の腕の中にいたのは、煩悩寺ではなかったのだから。
そこにいたのは、煩悩寺とは似ても似つかぬ青年であった。

「Chain-情くん…?」

フォーグラーの上からことの顛末を見届けていた魔王は、震える声で呟いた。


◇ ◇ ◇


「これは一体…!」

モニターの前で、読み手は思わず声に出して叫んでいた。
会場に降りた感電のことが気になりモニターで彼の動きを追っていたら、信じられない光景を目にしてしまったのである。

ちなみにこの読み手、台詞があるのは実に第142話「黄昏、来まくって」以来である。
一応表向きの主催者だというのに、ずいぶんと影が薄い。
心なしか、顔つきもGR2主催者のマーボーじゃない方に似てきた気がする。

閑話休題。
呆然とする読み手、その耳に、何者かの声が響く。

「ハッハッハッハ、すり替えておいたのさ!」
「誰だ!」

読み手が叫ぶと、天井からいい男が床に降り立った。

「キノコ狩りの男(性的な意味で)、qwglOGQwIk!」

どこぞの蜘蛛男のポーズを決めながら、裸になってすぐアッー~殺意のqwglOGQwIk~ 、通称ガチホモは名乗りをあげる。

「すり替えておいた?どういうことだ。」
「我々の能力の合わせ技だよ。」

読み手の疑問に答えるべく姿を現したのは、ナナシと七氏の二人組だ。

「こちらの都合で煩悩寺さんを一刻も早く回収しなくてはならなくなってね。
しかし、感電氏に出した指令をすぐ撤回では彼との間に不要な溝が出来る。
それで、身代わりを立ててごまかそうということになったんだ。」
「具体的には、まず静かなる~Chain-情~の死体を回収。これは僕の能力で
『コロンビーヌが学校に来た時、そこにあるはずのChain-情の死体に何の反応もしなかったのは、既に死体が回収されていたからだ』
という後付をすることによって行った。」

ナナシの説明に、七氏が続く。そしてさらに、バトンはガチホモへと渡された。

「そして彼の死体を、アニロワ2ndとニコロワのMADから抽出したティアナ・ランスターの魔法『フェイクシルエット』を僕が使うことによって煩悩寺さんに偽装。
多少無理のある使い方ですが、そこは書き手ロワ補正というやつです。
そして偽装した死体をナナシさんの能力でフォーグラー内部に放り込み、それを感電氏に発見させれば任務完了というわけです。」
「フェイクシルエットは見破るのが非常に困難な幻術だ。
繋ぎ師のマイティアイ改ですら見破れないはずだから、十分身代わりの役目は果たすと思ったんだが…。」
「まさかこんなに早く術が解けるとはな。労多くして功少なし、ってやつだ。
まあ、ただ身代わりに使うだけじゃもったいないから、Chain-情の体に残ってた螺旋力はこっちで吸収させてもらったけどな。
気に入らない男だったが、少しはこっちの役に立ってくれたよ。」
「説明は以上です。何か質問は?」

微笑を浮かべながら、ガチホモは読み手に問いかける。

「理屈はわかった。だが、理由がわからない。
なんでそこまでして、煩悩寺を手に入れる必要があった?」
「さあ、僕たちは管理人の指示通りに動いただけなので…。」
「どうしても気になるなら、管理人に直接聞くといい。」

3人のジョーカーは、読み手が望む答えをもたらさない。
そのまま、彼らは部屋を出て行った。

「………。」

残された読み手は、何とも言えぬ表情でモニターに視線を戻す。

(一体何が起こっているんだ…。管理人は何を考えている…。そしてあなたもだ、感電氏!)


◇ ◇ ◇


話は再び会場内に戻る。
その場にいた魔王、感電、爆弾、ロリスキー、繋ぎ師、王子の六人は、全員フォーグラーから降り地面に腰を下ろしていた。
ただ熱血王子は目を覚ましても襲ってこられないよう、武器を没収したうえ爆弾のアダルトグッズの中に入っていた縄で縛り上げてある。
(ちなみに爆弾は最初亀甲縛りにしようとしたが、ロリスキーにかなり本気でどつかれ断念した。)

「さて、感電ちゃん。何がどうなってるのかきっちり説明してもらおうか?」
「そう言われても、俺にも何がなんだかわからないんだって。
煩悩寺を連れて来いって言われてここに来たのに、保護してみたらこれだぜ?
こっちが説明してほしいっての。」

爆弾の詰問に対し、感電は苦虫を噛みつぶしたような表情で答える。

「だいたい、そっちこそ何やってるんだよ、地図氏。真の対主催としての活動はどうした。」
「いや~、そこをつかれるとねえ…。って、危ない、感電ちゃん!」
「え?」

ほとんど反射的に、振り向く感電。彼の目に映ったのは大きく口を開け、体を跳ね上げて自分に向かってくる熱血王子の姿。
その狙いは、自分の首筋。

(おいおい、これって…。)

感電の脳裏によぎるのは、アニロワ1stのワンシーン。
戦いを終えたなのはが、倒したはずのルイズに首を噛みちぎられ…。

(やべ、今度こそ終わった…。)

熱血王子の歯が、感電の首を噛み切った…


と思いきや、その歯は感電の体をすり抜けた。

「え?」

一瞬何が起きたのか理解できなかった感電だが、すぐに自分の全身が電気の塊と化していることに気づく。
一見スタンド能力の延長にも見えるが、本能がそうではないと彼に告げる。
これはもっととてつもない…そう、自然(ロギア)の力。

「そうか…。これが覚醒ってやつか…。」

短時間に二度訪れた、死の実感。覚醒をもたらすのには十分だ。
だが、これはまだ第一段階に過ぎない。これはあくまで名前に引っかけた能力。
書き手としての覚醒にはほど遠い。

(さらなる高みを目指せってか…?だが、これでも十分強力だわな!)

感電はおもむろに右手を挙げ、叫ぶ。

「ライデイン!!」

どこからともなく落ちてきた雷が、熱血王子を貫く。
そして周囲が雷のまぶしさに怯んでいる間に、感電は超高速でその場から離脱する。

「ちょっと、感電ちゃん!どこに行くのさ!」

感電の思わぬ行動に、爆弾は声を荒げる。

「悪いね、地図氏!それに魔王様!
ここでバトルに巻き込まれたら放送が遅れそうなんで、いったん退かせてもらうぜ!
放送の後で、また会おう!」

不敵な笑みを浮かべ、感電は瞬く間に去っていった。

「こらー!逃げるなー!」
「落ち着いて、ちぃちゃん!あっちも気になるけど、まずはこの人をどうにかしないと!」

ロリスキーの視線の先にいるのは、全身をライデインに焼かれながらも闘争心を失っていない熱血王子。
身につけたウルトラマントが、ダメージを軽減したのだろう。

「あー、さっきの雷で縄が焼け落ちちゃってるねえ…。まあいい、改めて敵討ちをさせてもらうよ、熱血王子!」
「あのー、魔王さん。ちょっと出してもらえませんか?」

闘志を燃やす魔王だが、その気勢を削ぐようにみWikiが話しかけてきた。

「は? この状況で? 何を言って…。」

そう言いながら、地面に置いていたデイパックに目を向ける魔王。
しかし、そこには予想外の光景が広がっていた。

「へ?」

そこにいたのは、デイパックからちょこんと頭を出したみゆきさんだった。

「…何でまた実体化してるの?」
「こなたさんとかがみさんに接触したおかげで、現実世界でも実体化できるようになったんです!
でも、デイパックの中で実体化したらこんなことになってしまって…。外に出していただきたいのですが…。」
「そんな余裕ないから却下。しばらくそうしてなさい。」
「そんなー!これじゃおじゃる丸じゃないですかー!」

みWikiの嘆きの声を無視し、魔王は斬鉄剣を鞘から抜く。

「それじゃあ改めて…いくよ!」

「熱血王子…。もはや同情の余地はない!今度こそお前を倒す!」
「さっきは中途半端なところで中断しちゃったからね…。今度はきっちり決めるよ、クーちゃん!」
「オッケー!援護は任せて、ちぃちゃん!」

他の三人も、それぞれ戦闘態勢を整える。

「うおおおおおお!!」

それに呼応するかのように、熱血王子が吠える。

戦 闘 再 開 !!


【1日目 真夜中】【D-7 市街地】
【地球破壊爆弾No.V-7@アニロワ1st】
【状態】:健康、泉こなたの姿、強い決意
【装備】:激戦@漫画ロワ、レヴァンティン@アニロワ1st、巫女服(鷹宮神社)@らき☆すた
【道具】:支給品一式、着替え用の衣装(複数)、アダルトグッズ(大量)、バルディッシュ・アサルトBC、泉こなたのスクール水着@漫画ロワ
【思考】:
 基本:クールなロリスキーと共にある。
 1:熱血王子と戦う。
 2:それが終わったら逃げた感電を追う。
 3:もう迷わない。



※基本的に中身はアーカードで、CVは平野綾です。
※変化する姿に7つのバリエーションがあるらしいです。
【1:地球破壊爆弾】【2:アーカード】【3:長門有希】【4:泉こなた】
【5:銃撃女ラジカル・レヴィさん】【6:キングゲイナー】【7:1~6とか目じゃないよ?びびるよ、まじで】
※クーガーの早口台詞が言えます!
※鎖鎌、鳳凰寺風の剣、ソード・カトラス、ノートPCの投影が可能です。



【スーパーキョンタイム】
 地図氏以外の者はゆっくりとしか動けなくなります。一度使うとそれなりの時間使用不可能です。
【地図氏の地図】
 参加者の位置、生死を含めた地図を投影できます(※長門有希の状態でのみ可能)
 使いすぎるとアレなので、毎晩0時にのみ使う事にします。




【クールなロリスキー@漫画ロワ】
【状態】:不死者、吸血姫、スーパーかがみんと融合、強い決意
【装備】:巫女服(鷹宮神社)@らき☆すた
【道具】:支給品一式、着替え用の衣装(複数)、『村雨健二』の衣装、キュートなシルク仕様の裸エプロン、日焼け止めクリーム(大量)、
     カードデッキ(龍騎・黒)、AK-74(残り28発・黒)、マジシャンズレッドのDISC(黒)、GL本、未定支給品×?(ロリスキー確認済)
【思考】:
 基本:地球破壊爆弾No.V-7と共にある。
 1:熱血王子と戦う。
 2:もう迷わない。



※容姿は柊かがみ@らき☆すたです(翼と尾が任意で顕現します)
 柊かがみの髪の色をしたドラゴンにもなれます。
 ヴァルセーレの剣の刃でできた羽を三対六翼持っています。尻尾はマリンデビモンの触手が変化して8つです。
※何故か不死身です。
※スーパーかがみんと融合し、彼女の記憶と能力を継承しました。
 柊かがみがその時点で使った事のあるあらゆる力、アイテムを使用できます。
※地球破壊爆弾No.V-7の血を吸い、独立した吸血姫となりました。
※ミスターマダオの血肉を食らった事で、吸血姫としてランク・身体能力が上昇しました。
※いつ目覚め、どこから(コロンビーヌと地球破壊爆弾の)話を聞いていたかは後続の書き手にお任せします。




【速筆魔王LX@アニロワ2nd】
【状態】:健康、首輪解除
【装備】:斬鉄剣@ルパン三世、技術手袋@アニロワ1st、デバイスクリスタル、バリアジャケット(テッカマン風)
【道具】:支給品一式×8、分解済みの首輪(素晴らしきフラグビルド)、首輪×3(地味子、◆wKs3a28q6Q、永遠のうっかり侍)、
     iPod、みWiki@らき☆すた?、 コーヒーセット一式@スパロワ、
     コーカサスブレス&ゼクター@ライダーロワ、ジャーク将軍のマント@ライダーロワ、
     杖@ライダーロワ、王者のマント@FFDQロワ、バヨネット×2、核鉄「バルキリースカート」、ジャッカル(5/6)、
     銀河ヒッチハイクガイド、咎人の剣「神を斬獲せし者」@AAAロワ、ドラゴン殺し@アニロワ1st、他にまだあるかも?
【思考・行動】
 1:熱血王子を倒し、彼を解放する。
 2:逃げた感電氏と話がしたい。
 3:将軍の電子戦にある意味期待。
 4:『白猫』って誰? あと『黒猫』?
 5:対主催陣を探し、ゲームに乗った強敵を撃破していく。
 6:あの連中には借りを返す。



※主催者陣営に裏切り者がいるのでは、と考えています。
※首輪の構造を理解しました。
※『柿テロ猥・R2‐ND』掲載の情報を一部入手しました。
 新生クライシス帝国に因縁のある相手――主催者・ジョーカーと真の対主催がメインです。影の繋ぎ師の情報も揃っています。
 反面『黒猫』の情報を初め、不完全な部分もあります。お任せします。
※孤城の主のコロンビーヌ視点の情報を得ました。
※彼が何を見たのかは、全力で忘れろ!
※美形元帥が持っていた、膨大な量の魔力を吸収しました。
※強化された事により自身の正体をなんとなく把握しました。
※みwikiが最終形態になりました。高良みゆきの姿で実体化できます。本に戻ることも可能です。
※バリアジャケットのデザインは、テッカマンエビルをさらに禍々しくしたような感じです。
 テッカマンの能力が再現されているかどうかなど、詳細は後続の書き手さんにお任せです。
※現在デイパックの口にみWikiがつっかえているため、彼女を出さないと他の道具が取り出せません。


【影の繋ぎ師@ライダーロワ】
【状態】:ネオバスク修復完了、一応全快済み、WIKI管理人への天元突破級のぶっちぎりな激しい怒り
【装備】:サタンサーベル@ライダーロワ カラオケマイク@現実
【道具】:支給品一式×3、 ワルキューレ@スパロワ、ドラグブラッカー、写真付き名簿、放火セット(燃料、松明、マッチ)、ナイフ、不明支給品×1(確認)
【思考・行動】
 基本:殺し合いには乗らない。自分のSSへと戻る。それでも俺は俺として ぶ っ ち ぎ る ぜ  !!
 1:熱血王子を倒す。
 2:本物の煩悩寺さんはどこへ?
 3:WIKI管理人を倒す。
 4:他の参加者にもディーやtu4氏から聞いた事を伝える。



※変身体が仮面ライダーBLACK SRX@書き手ロワ2に進化しました。
 キングストーン二つの融合により更なる可能性を得たかもしれません。
 名前からしてスパロボのあの機体に進化することも……?
 ※RXの全変身系統の能力が二倍以上にアップし、シャドームーンの武器と技も使用可能です。
  何より性能差をももろともしないシャドームーンの卓越した戦闘技能を強化されたRXが得たことが一番大きいでしょう。
  詳しい能力・技は以降の書き手にお任せします。
  原作設定すらぶっちぎるぜい!
 ※ついでに首輪が取れちゃいましたが、どこまでもぶっちぎりです。
 ※ローマ字化するとSで始まる名前のライダーやフォームの力も使えます。
  JUDOの力すら使用できます。ぶっちぎり過ぎです。



 ※太陽と月の破壊により、無限再生ができなくなりました。
  キングストーン×2による一瞬での再生は可能ですが、かなりのエネルギーを消費します。
  また、SRXモードでの全力戦闘自体は可能ですが、エネルギー消費に回復が追い付かず、30分くらいで戦闘不能になるでしょう。
  無理をすればそれ以上戦えますが、命の保証はできません。
  それでも漢はぶっちぎる気満々です。



 ※ロワの会場(ラピュタ含む)外が、空白地帯になりました。
  太陽や月、星といった宇宙が消滅したため、ロワ会場はずっと暗いままです。
  宇宙消滅したのに、今のところ会場が大丈夫なのは、書き手ロワ2だからです。
  ただ、なんらかの悪影響はあるかもしれません。お任せします。


【熱血王子@漫画ロワ】
【状態】:黒化、右目にお姉さまの眼が入っている、全身に中程度のダメージ、復ッ活ッ、なのはさんに完全変身、ディーの仮面により身体能力上昇
【装備】:ディーの仮面(黒)、宝石カートリッジ残り5発
【所持品】:BL本、首輪×2、パロロワ衣服詰め合わせ、
      お徳用原作パロロワ全生首セット(目玉セット他に換装可能)&原作パロロワ全手首詰め合わせ※今なら腕も付いてくる!
【思考・行動】
 基本:愛媛に許されるために殺す。
 1:……ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい――
 2:黒く染まってない奴を優先して殺す。
 3:白に寝返りそうな奴も殺す。



※状態は黒い高町なのは(19歳)@なのはStrikerS。いろんな要素が化学反応してスパークした結果により変身状態で固定されました。
※闇の書とパスが繋がっているためEN回復(大)が付きます。
※所持品は所持しているだけなので黒化していません。


【感電@書き手ロワ2】
【状態】:健康
【装備】:基本支給品一式 それ以外は不明
【道具】:無し
【思考】:
 基本:真なる対主催として行動
 0:中心地へ向かい直接放送する
 1:今は撤退。地図氏、魔王とは、また放送後に改めて接触。
 2:wiki管理人に強い疑心。
 3:さらなる覚醒イベントを発生させてパワーアップ

※見た目はアリーナ@DQ4
※スタンド「レッド・ホット・チリ・ペッパー(画鋲型)」が使える
※周囲を防音することができるらしい
※覚醒により、ロワにゆかりがある電撃・雷系の技がすべて使えます。
 ある程度こじつけも可能です(デンコーセッカの超高速移動、雷電の蘊蓄など)。


273:汝の名は――なり 投下順に読む 275:対面
273:汝の名は――なり 時系列順に読む 275:対面
272:1000%SPARKING METEOR 地球破壊爆弾No.V-7 276:最終二部作1 孤高のスタンドプレイヤー
272:1000%SPARKING METEOR 神行太保のDIE/SOUL 279:終末への扉(1)
272:1000%SPARKING METEOR バトルマスター 279:終末への扉(1)
272:1000%SPARKING METEOR ギャグ将軍 279:終末への扉(1)
272:1000%SPARKING METEOR クールなロリスキー 276:最終二部作1 孤高のスタンドプレイヤー
272:1000%SPARKING METEOR 衝撃のネコミミスト 279:終末への扉(1)
272:1000%SPARKING METEOR 速筆魔王LX 276:最終二部作1 孤高のスタンドプレイヤー
272:1000%SPARKING METEOR R-0109(感電) 277:決意の夜に
272:1000%SPARKING METEOR 熱血王子 276:最終二部作1 孤高のスタンドプレイヤー
273:汝の名は――なり 影の繋ぎ師 276:最終二部作1 孤高のスタンドプレイヤー
142:黄昏、来まくって 読み手 279:終末への扉(1)
266:主催者ジョーカーの事情 裸になってすぐアッー~殺意のqwglOGQwIk~ 279:終末への扉(1)
271:カウントダウンツ・ヘブン HN「ナナシ」 279:終末への扉(1)
271:カウントダウンツ・ヘブン HN「七氏」 279:終末への扉(1)

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最終更新:2008年07月03日 19:53
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