空気でもいいよ


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暮れる世界を一つの影が幽鬼の如く歩んでいた。
銀髪の髪に、どこか鎧を思わせる服、そして手にした大剣が特徴的な少女だ。
だが今の彼女をもっとも際立たせているのはそれらの容姿の奇抜さではなかった。
目だ。
深い闇を宿したその眼こそが、彼女の存在を深く知らしめていた。
女の名は◆tu4bghlMIw、またの名を予約被りに定評のあるtu4氏という。


「そんな」
意識を取り戻したtu4氏は既に没し始めている太陽の姿に茫然としていた。
いかなチートなtu4氏といえ、神剣魔法での防御も無しに、沙羅さんの体で人間砲弾を受けたのだ。
数時間眼を気絶してしまったのも仕方のないことである。
むしろあの高度から落下したのに大した怪我を負うことなく、
眼を覚ますまでに危険人物に見つからなかった分だけ幸運と言えるだろう。
なのにどうしたことか、まるでこの世の終わりだとでもいうように、
tu4氏の顔からは常の勝気さは失われていた。
「あ、あはは、フラグ、たてちゃった」
気絶。
現実とは違いロワの世界において、この行為はただの意識不明以上の効果を持つ。
もっとも大きいのは生存フラグだ。
パロロワが始まった当初とは違い、ズガンが忌避される今の風潮において、
無意識で行動不能な参加者を殺すことはタブー視されている。
故に少なくとも気絶中や眠っている間は、生存は約束されているのである。
しかし世の中に利点だけのおいしい話などそうはない。
勿論気絶という行為にも副作用が存在する。
そしてそれこそがtu4氏を絶望の淵にたたき落としたのだ。

即ち、『空気化フラグ』である。

「起きたら、夕方?あれ、おかしいな。私ってさっきまで時間軸は日中だったはずなのに」
言うまでも無いことだが、意識の無い人間が動き、思考することはない。
そんな彼らをそっくりそのまま描写しようと思うのなら、静止画を延々と説明し続けるはめになる。
はっきり言ってつまらないことこの上ない。
しかもこれが睡眠で、周りに仲間がいるのならまだいい。
寝相なり寝ぼけなり寝言なりで、ハートフルやギャグやしんみり展開にもって行けるからだ。
だが、悲しいかな、仲間もおらず気絶ではいかんともしがたい。
頼みの綱である夢すら見なかったのだ。
いや、なんか見た気はする。
その調子でほかの書き手の書き手魂を切り離せとか、まだばれないよう起きてる時は仮接続しとくとか、
そんな感じのことを誰かが話していたようにも思える。
とはいえ、それがどうした。
個別の話としてではない回想など、出番の増加には繋がりはしない。
無価値なのだ。


「無価値、か」
誰にも必要とされず、キャラとしての個性も認められず、全てを否定される。
それこそが空気とされるもの達の真の悲しみではないか。
そのことに思い至ると同時に、先ほどまで纏っていた暗い想念が霧散する。
空気に対する怒りが、空気キャラを愛でる心へと変化したからであろうか。
はたまた気絶という形であれこの戦いにおける初の休息が、荒らぶる心を静めたのだろうか。
身体に宿している永遠神剣第一位『空気』に込められた空気キャラの怨念に引きずられるのではなく、
予約被りに定評のあるtu4氏は、自分の意志で空気というものに触れ始める。


大体他の書き手や読み手は考えたことがあるのだろうか?
空気というのがどれだけ重く心をえぐる称号なのかを。
ロワ参加者は大半は投票で選ばれた、誰かから求められているキャラクターのはずなのだ。
だからこそキャラ達は、殺し合いのゲームという不誠実な場においてさえ、
私たちの求めに応えて人々を魅せてくれるのだ。
そんな彼らと共に一喜一憂し、その死を悔み、生を喜ぶことこそが、
彼らを勝手に殺し合わせる私たちに残された、人としてのありようではないのか?
だが、空気はそんな彼らの尊厳さえ否定する。

『他に比べて個性薄いし、居ても居なくても同じだよな~』

彼らが築き上げてきた人格を、

『キャラかっぶってから、こいつ以外いらねえじゃん』

誰の代わりでもない個としての存在価値も、

『はあ?空気読めよ、なに自分たちだけ平和を満喫してんのさあ』

何よりもかけがえのないはずの穏やかな時間さえも、

『ってか、俺原作全くしんねえんだよなあ~。だからどうでもいいしい』

彼らが歩んできた人生そのものを、歩むはずだった未来すらも、

自分たちを楽しませないというただそれだけの理由で否定していいというのか!

否。

否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否

否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否
否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否

否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否
否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否
否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否
否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否否

否!

「いいわけないでしょうが!!」
自分なら彼らの悲しみを理解できる。
度重なる予約合戦に敗れ、幾つもの物語を正史として残せず、没に葬ってきたからこそ、
どれだけやる気があっても、見向きもされない空気キャラの気持ちがわかる。
今ならわかる、落日を前にして感じた虚無の真の意味が。
『あいつ気絶してるし、別に書かずに放送行ってもいいんじゃね?』
『そういや、そうだな。いやあ楽ちん楽ちん』
それだけの理由で、放送までに一度は出番を得られるという最低限の権利までも奪われたことがつらかったのだ。
なぜもっと早くに受け止めてあげられなかったのだろうか?
空鍋をかき回すのを止めると死ぬ等というふざけた制限をかけられた自分は彼らをいつでも理解できる位置にいたというのに。
ってか思い出すだけでも腹が立つ、あんな制限は二度とって、え?

「っつ」
そこまで考えてtu4氏は初めて気づく。
会場に連れてこられてからの記憶がはっきりと思い出せることに。
それだけではない。
本来持ちえない知識が次々と流れ込んでくる。
自分がどういう存在なのか、今の自分の全能力、WIKI管理人の正体とその目的、そしてそれらの情報源である一本の神剣の意思が。
「そう、あんたが私の力の源だったんだ」

そもそも真に神剣やキャラに支配されていたのなら、そこには持ち主の意識は全く存在しない。
『永遠のアセリア』本編において、神剣『世界』に支配された秋月瞬は、
病的なまでの高嶺佳織への執着すら失い、全ての世界をマナへと浄化することに囚われた。
同じようにtu4氏の予約への執着も消失していなければおかしいのだ。
それが現在の状況に落ち着いた理由はただ一つ。
『空気』に心と体を乗っ取られようとしたその瞬間、tu4氏が深層意識内でだが『空気』に共感したからに他ならない。
まあ、そのことが原因で『空気』にtu4氏の意思が混ざり、バランスを欠いたことから、
記憶喪失の上、限定的にしか力を扱えないという不完全な形に陥ってしまったのだが。

「認めてあげるわ、バトルマスター。私は、狂っているように見えたかもしれない」
空気キャラを守るために戦っていたのに、当の本人は目立ちまくっていたのだ、傍目には矛盾としか映らなかっただろう。
でも、違うのだ。
私自身自覚していなかったけれど、それは不器用な愛だったのだ。
楓としてのヤンデレ気質が『空気』の空気を嫌う意思と同調し、狂的な方向に一途なまでに暴走した結果、
空気とされた彼らの力を振るい、目立ちに目立つことで、世界に彼らの『存在』を知らしめようとしたのだ。
あなた達は確かに誰かに必要とされているのだと心の底から訴え続けていたのだけだったのだ。
「あはは、ああもう、なんなのよ私は」
出鱈目だ。でも不思議とそんな自分が嫌いではない。
全てを知った今、ここにいる自分が真の意味での書き手本人で無いことは百も承知だ。
更には神剣との合一で元の形からすらも遙かに乖離してしまっている。
かまわない。
むしろ素晴らしいことではないか。
一人の確固たる新キャラとしての存在を得たのだから。
ただの『予約被りに定評のあるtu4氏とされる作家』のコピーやクローンの何倍も価値がある。
私は私だ、tu4だ。
いや、どうせだ。
真に神剣の担い手として覚醒したのだから、それっぽい名前を名乗ってみよう。


「最後の空気王tu4ってとこかしらね」
空気という称号はどこまでも付いて回る。
終盤に大活躍したギャルゲロワの沙羅や、今や正統派男主人公であるスパロワのフォルカ。
彼らですら一度付けられた汚名を返上することはできなかった。
それこそが空気の誇る最悪の恐ろしさ。
いつまでたっても、お前は必要とされていなかったのだと言われ続ける永遠の地獄。
「体は空気でできている」
ならば、この身も空気でかまわない。
あえて私自身も空気の名を冠しよう。
好きなだけそう呼ぶといい。
簡単な話だ。
空気の呪縛から逃れられないというのなら、私を最後に空気の風評そのものを変えてしまえばいいのだから。
「さってと、孤高の黒き書き手氏は健在かな~っと」
決心も新たにとりあえず孤高氏が最後にいたビルに向かうことにする。
やることは今のところさっきまでと変わりはない。
もう一人の自分が黒幕の片割れとしてWIKI管理人まで関わっていたのは想定外だが、
あいつの目的は現時点では私の邪魔にならないから無視してもいいだろう。
さすがに活躍の機会を奪われるのは納得いかないので、地球破壊爆弾を使おうとすれば全力で阻止するが。
「んじゃ、ひとっ飛びするとしますか」


暮れる空を一つの影が天使の如く飛んでいた。
銀髪の髪に、どこか鎧を思わせる服、そして手にした大剣が特徴的な少女だ。
だが今の彼女をもっとも際立たせているのはそれらの容姿の奇抜さではなかった。
目だ。
強い光を宿したその眼こそが、彼女の存在を深く知らしめていた。
女の名は◆tu4bghlMIw、またの名を予約被りに定評のあるtu4氏、最後の空気王である!




空気、それは目に見えずどこにでもあるもの。




されど忘れることなかれ。
人にとって空気ほど大切なものは無いということを。
絶妙な酸素と窒素の割合が我々の命を支えているのだということを。


【夕方】【F-6上空】

【予約被りに定評のあるtu4氏@ギャルゲロワ】
【状態】ダメージ(中)、同胞に対する深い愛
【装備】永遠神剣第七位「存在」、ガンダールヴの証(ゼロの使い魔@漫画ロワ)、ペンダント(空鍋の欠片)
【道具】写真付き名簿、支給品一式、不明支給品×1(未確認)
【思考】
基本:空気に対するイメージを塗り替える
1:孤高の黒き書き手氏と接触する
2:空気キャラは保護する
3:書き手はみんな滅する
4:エロスの鐘の煩悩寺がマーダーだと広める
5:ギャルゲロワ陣営は欝に叩き込む
6:邪魔するようならWIKI管理人も容赦はしない

※容姿は白鐘沙羅@フタコイ オルタナティブ。アセリアの服を着ています。
※永遠神剣第一位「空気」が覚醒しました。
 相変わらずロワの舞台は基本マナが少ないので普段「空気」自体は振るえません。
 エターナル化は世界移動時の存在抹消がむかつくので「空気」とtu4双方の意志で抑制中。
※転生前の記憶も蘇りました。
※ガンダールヴの能力は、どんな武器でも自在に操れます。
 また本来は使うと疲労を伴いますが、tu4氏の場合それはありません。チートですし。
※空気王として他ロワの空気キャラの能力を使用できます。
 空気の覚醒により更に応用が利くようになりました。
 例フォルカ+ミミ=他の空気キャラを超神化(超進化)
 チート度アップしましたし。
※何を見て聞いたのかは次以降の書き手さんにお任せします。


214:闘争制覇者 投下順に読む 216:旅館に泊まってすぐ堕ちる~狂気の闇メイド~
208:Can You Celebrate 時系列順に読む 219:Blitzkrieg――電撃戦 (前編)
203:誤解フラグ? ばっきばきにしてやんよ 予約被りに定評のあるtu4氏 224:世はこともなく廻り続ける





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