ぬくもりを抱きしめて

予約被りに定評のあるtu4氏の前から姿を消し戦場を離脱した二人。
バトルマスターと管理人・したらば孔明は、少しでも安全地帯へ向かおうと足を急がせていた。
だが、割れ物を扱うようにお姫様抱っこをしていたバトルマスターの手が突然力んだ。
その拍子で、したらば孔明の尻にその指が強烈に食い込む。
いきなりの行為に、涙目になったしたらば孔明は、頬を膨らませ顔を上げる。

「うぅ。いきなり酷いですよご主人様」
「す、すみませ……ごぼッ」

謝罪を述べたバトルマスターの口から、赤い塊が飛び出す。
直径8センチはあるだろう塊は、したらば孔明の頭上を飛び越え、地面へと落下し飛び散る。
落下地点から漂う鉄の錆びた様な匂いに、したらば孔明の脳裏に嫌な予感が走った。
予感が的中したかのように、バトルマスターの身体が糸が切れた人形ようにその場へと倒れていく。
意識したのか、それとも無意識からなのか、したらば孔明を巻き込まないようにと仰向けになって。

「え! だ、大丈夫ですかご主人様!?」

バトルマスターの胸板をクッションに座り込んだしたらば孔明は、青い表情で尻の下に手を置く。
触れた相手の体は、氷のように冷たい。
否。現在進行形で冷たくなっているのだ。

(しまった! いくらご主人様といえど、病み上がりであの戦闘の負担は大きすぎましたかッ!)

幸い新たな出血はしていないが、黙っていても状況は悪化し続ける。
いま現在可能な介護手段を、したらば孔明は早急に知識から引き上げていく。
呼びかけ。これは進行形。
内臓の処置。おそらく違う。
外傷の処置。これは済ませた。
エネルギー補給。確実に必要な行動。
体温の上昇。今やらなければならない重大な事。

(であれば、全てを同時にこなせるアレしかありませんね)

小さい体でバトルマスターを背負うしたらば孔明。
その視線の先には、昼間からライトアップされたいかがわしいお城が悠然と立ち構えていた。




   ☆   ☆   ☆




念のため周囲の気配を探るが、幸いなことにホテルの中に人の気配はどこにもなかった。
とりあえずバトルマスターをエレベーター前に座らせ、入り口まで足を運ぶ。
数秒しないうちに管理人室のドアまでたどり着くが、最悪な事にドアには鍵がかけられていた。
だが、したらば孔明は慣れた手つきで管理人室のドアをこじ開けると、臆する事無く中へ侵入する。
そして中から部屋の鍵と数枚のカードを取り出すと、急ぎ足でバトルマスターの元へと走った。
戻ってから何度か呼びかけるしたらば孔明。
返事はあるものの、バトルマスターの意識が朦朧としているのは確実だ。
支給品から未開封のペットボトルを取り出すと、それを自らの口に溜め込む。
次にバトルマスターの鼻を強く摘み、口を開けたところへ一気に含んだ水を流し込んだ。
万が一漏れないように、唇と唇の粘膜をしっかりと擦り合わせる。
したらば孔明の白い鼓動を含んだ水分が、バトルマスターの中へと注がれていく。
やがて全てを出し切ったその唇がゆっくりと離れる。
つり橋のように糸をひく雫を舌で切り、したらば孔明は再びバトルマスターをその小さな背に担ぐ。

「もう少しです! がんばって下さいご主人様!」
「……ぅぅ」

呼びかけて返事がある所を見ると、まだ大丈夫のようだ。
やがて降りてきたエレベーターのカゴに飛び込むと、迷わず最上階のボタンを押した。
本来は一番近い階で降りたかったが、それでは部屋に入れない。
些細な凡ミスだが、したらば孔明が持ってきた鍵は、VIP料金の部屋の鍵だったのだ。
あるまじきミスだが、それだけバトルマスターに気をとられていたという事とも言える。
だが、したらば孔明は自分を責めたりなどしなかった。
いまここで気持ちを落とせば、次はどんなミスをしてしまうかわからない。
それなら、反省は後回しにして、今やるべきことに気持ちを優先すべきと判断した。
沈黙が続くカゴの中で、バトルマスターの呻き声だけが何度も反響する。
と、ようやくドアの上にあるランプが最上階を示す。
したらば孔明はバトルマスターを背負いなおすと、ドアが開いた瞬間一気に飛び出した。
そして、持っていた鍵のある部屋まで突撃すると、焦る事無く鍵穴へ鍵を貫く。
ドアを開いた先には、紫の照明に照らされた回転ベッドが、圧倒的な存在感を醸し出していた。

「よっこいしょ……っと」

背負っていたバトルマスターをそっとベッドに下ろすと、したらば孔明は上着を脱ぎ、胸の鈴に手をかけた。
絹を擦るような音とともに、ゆっくりと胸を守る衣類が足元へ落下していく。
露になった小さな胸を隠そうともせず、流れ作業のように淡々と腰元のリボンを外しスカートを脱ぎ捨てる。
縞々のストライプをベースした健康的なパンティ。
尾てい骨の部分には、可愛い小動物がプリントされている。
したらば孔明はそれをも簡単に脱ぎ捨て、遂には生まれたままの姿となってベッドへと足を伸ばす。
小鹿のようにしなやかな脚が、股の根元を基準に前に出る。
これと前後して、桃のような丸い尻が元気良く上下に振るえた。
そして、中心で倒れていたバトルマスターを手際よく全裸にしたところで、ふと手が止まってしまう。

「駄目です……このままじゃ」

自分とバトルマスターの身体を見比べて嘆く。
小さ過ぎるのだ。あまりにも。
バトルマスターを包み込むには……受け入れるには、この身体ではキツ過ぎる。
一瞬だけ判断に迷ったが、意を決したのか目を開いて立ち上がるしたらば孔明。

「この能力は負担も大きいですが、背に腹は変えられません!」

ぎゅっと可愛く拳を握ると、両目を閉じて大きく深呼吸した。

「メタモルフォーゼ!!」

可愛らしい叫び声と共に、したらば孔明の身体が光に包まれていく。
シルエットとなったその姿が、次の瞬間には突然変異が起こったかのように大きくなっていた。
まず、胸がまな板から筋肉質な胸板へと変化。
次に、柔らかかった肌が金剛石のように硬く熱を帯びる。
その次には、顔の輪郭が大きく歪み、いかにも孔明な渋い顔へと整形される。
あれだけ小さくてロリロリだった女の子が、今は見るも耐え難い逞しい漢へと変異したのだ。
歴史上で見られる孔明にしてはやや雄臭いのは気のせいだろうか。
もちろん、股間にはにょっきりと孔明ジュニア(ハンバーガー四個分くらい)がいきり立っている。
自分の姿を確かめたしたらば孔明は、納得したように拳に力を入れる。

「うむ。時間制限はあるが、やはりこの身体も捨て難い」

張りのいい胸板の中心部から飛び出ている乳毛が、その気持ちを汲むようにもそもそ蠢く。
太陽のような乳首も、呼応するようにぴくぴくと伸縮を繰り返す。
満足いったのか、今度は躊躇わずに全裸のバトルマスターにぴったりと重なる。
そして注意深く抱きしめると、腕や足。手のひらから首筋までを丹念に擦り続けた。

「ふっ……ふんッ……しゅッ」

室内を照らすカラーボールに合わせ、したらば孔明の背中が前後左右に揺れ動く。
熱を帯びた自身の身体で、冷え切った身体を漏らすことなく包み込む。
心に宿る生命の炎を、汗という形に変えて刷り込んで。
全身の毛穴から湧き出る息吹が、バトルマスターの毛穴の中まで届くように。

「はぁ、はぁ……大分暖まりましたね」

数十分に及ぶ行為のお陰か、バトルマスターの体温は着実に回復に向かっていた。
おそらく、危険な領域は越えたのだろう。
安どの表情を浮かべたしたらば孔明は、次のステップに移るべく一時ベッドから外に出る。
そして、備えてあった簡易式自動販売機の前に立つと、管理室から奪ったカードを差し込んだ。

「いけませんね。私の合うサイズが……ほ。ありましたか」

一番右に設置されたボタンを押すと、軽快な音楽とともに取り出し口に四角い箱が落下する。
したらば孔明はそれを取り出すと、もぞもぞと自分の下半身へとあてがった。

「どうやら、ギリギリ大丈夫なようですね」

若干パツンパツンなのが気になるが、破れにくいという謳い文句を信じる事にした。
ぶらんぶらんさせながら、ゆっくりとバトルマスターの元へと足を運ぶ。
苦悶の表情が和らいでいるのを見る限り、もう少し熱を注げば大丈夫なのだろう。
再び仰向けになる全裸のバトルマスターの上に跨ると、したらば孔明は撫でるように肌に指を這わす。
最初は顔へ。
顔から顎へ。
顎から首へ。
首筋からは二本指で鎖骨。
鎖骨からは三本指で胸板。
胸板に届いた指を離すと、今度は自分の腹部を前に倒す。
二人の唇の距離が音もなく近づいていく。
その間に、したらば孔明の両手はバトルマスターの股間と尻へ接近していく。
やがて、お互いの吐息が重なり合うところまで来ると、したらば孔明は労わるように指を同時に動かし――






――この続きは、『書き手ロワイアル2nd 性~SAGA~ Vol.07』でお楽しみください






☆   ☆   ☆


「う、んん……」

バトルマスターが目を覚ますと、そこは見知らぬ天井となっていた。
即座に状況判断しようとするが、右腕が重くてあがらない。

「なに……が……」

右腕の重みを確認しようとして絶句する。
そこにいたのは、全裸ですやすやと眠る可愛らしい少女……したらば孔明がいたのだ。
頭が混乱して処理が追いつかない。
ナニをしたのか。なぜここで寝ているのか。どうして二人とも全裸なのか。
どれをとっても、バトルマスターが正解に辿り着ける問題は存在しなかった。
あと、理由は不明だが尻の穴が裂けるように痛い。

(そうです。素数を数えましょう……1、4、6、8、9、10……)

間違っているのに気がつかない。
数えるたびに、紫の照明や果実のような香り。右腕の上下する重みに意識をとられるからだ。
視線を逸らそうにも、別の場所には脱ぎ捨てられたパンティが存在感を強く光らせている。

「ふぁ~。あ、ご主人様~」

右腕の重みが、目を擦りながら眠たげな声をあげる。
したらば孔明の甘い言葉に、バトルマスターは無意識のうちに顔を左に向けた。
隣に居る少女が無防備すぎて、眩し過ぎるらしい。

「ご主人様……」

恥ずかしそうにシーツを被りながら、したらば孔明はバトルマスターの背中をそっと指でなぞる。

「みなさんには、内緒にしてくださいね」




バトルマスターは、激しい頭痛と尻痛に悩まされるまま、放送を迎えた。









【昼】【G-4 いかがわしいお城のようなホテルの回転ベットのある部屋】
【バトルマスター@ギャルゲロワ】
【状態】全裸。健康。胸に抉り傷(回復中)。両腕に削り傷(処方済)。内臓の一部に破損(回復中)。尻に猛烈な痛み。
【装備】永遠神剣「冥加」
【道具】支給品一式、コイン、名簿、不明支給品2つ
【思考・行動】
基本:コインの表が出たので徹底的に抗う。
0:わ、私はナニをしたんだ……あと、この尻の痛みは?
1:ひとまずその場から退却する
2:対主催として仲間を探し、殺し合いに乗った敵を倒す


※外見は前原圭一@ひぐらしのなく頃に
※自分の心がキャラに影響されていることに気付きました
※【自らの心象風景を投影した力場を発生させることによって、ありとあらゆるバトルに敗北しなくなる】固有結界が使えます。
 名前は募集中。
※管理人・したらば孔明と本当に「ゆうべは おたのしみ でしたね」だったかどうかは、今後の書き手さんにお任せします。




【管理人・したらば孔明@アニロワ2nd】
【装備品】スタンガン@アニロワ1st
【道具】支給品一式×2 ゲイボルグ@アニロワ2nd、オールオーバー@ライダーロワ、大鉈(破損)@ギャルゲロワ、
    携帯電話@現実、首輪(まとめキング)、閃光弾、不明支給品(ランダムアイテム)】
【状態】全裸。健康、服に若干の血痕
【思考・行動】
基本:脱出に向けて行動する(基本的に恋姫†無双の孔明を演じる)
0:ご主人様……
1:はわわ、あ、新しいご主人様を助けます!
2:脱出に有能な方なら手を組みましょう。
3:危険な野郎なら排除するぜ。
4:面白いんじゃねぇの?あの能力。


※外見は孔明(恋姫†無双version)、頭脳は孔明(Gロボversion)、力は孔明(水滸伝version)です。
※口調は基本的に恋姫†無双versionでいくようですが、状況と気分で恋姫†無双version・Gロボversion・水滸伝versionのどれかにするようです。
※「メタモルフォーゼ」することにより、ガチムチな孔明に変身できます。(ただし、効果は1時間前後)
 消耗が激しいため、これをすると2時間は猛烈な眠気に襲われます。
※バトルマスターと本当に「ゆうべは おたのしみ でしたね」だったかどうかは、今後の書き手さんにお任せします。

186:禁忌の技 投下順に読む 188:エロス頂上決戦前夜
186:禁忌の技 時系列順に読む 188:エロス頂上決戦前夜
144:とある天使の超電磁砲 バトルマスター 214:人蟹姫
144:とある天使の超電磁砲 管理人・したらば孔明 214:人蟹姫





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最終更新:2008年04月06日 22:23
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