仮面ライダーよ永遠に > THE FIRSTは二度死ぬ。


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「うおおおおおおおおおおおお!!」
THE FIRSTは走っていた。
死への恐怖を怒りという仮面で覆い、弱き心に鎧を纏って、ただ男は吠え続ける。
目指すは中心部の学校。
先ほど支給された地図を見つつ彼はひたすら南下する。
隠れることなくその身を晒し、目立つように声まで上げる。
この殺し合いの場において目立つことこの上ない行為だ。
だが、それこそが彼の望みだ。
戦うと決めた。
仮面ライダーとして戦うと決めた。
ヒーローとして悪と戦い死のうと決めた。
その為に彼は己の存在をアピールしつつ、人が集まっているであろう中心部に向かう。
おあつらえ向きに学校まであるのだ。
きっとそこにならこの殺しあいにのった人間と救いを求める誰かがいるだろうと考えながら。

己が死に場所を求めるあまり、彼は気付いていなかった。
自らの望みのために悪を求めるその姿が、決定的にヒーローの思考からずれているということに。
そして幸か不幸かその矛盾を自覚するよりも早く、彼は戦うべき『悪』を見つけたのだった。

振るうは全てを光と帰す黄金の鉄槌。
担うは天を貫くほどの巨体の不良。
従えるは支配者たるスーツ姿の紳士。

「見つけた、見つけたぞ!」
THE FIRSTは歓喜する。
自分から屋台とタイ焼き器を奪ったその姿を見間違えるはずがない。
「悪の怪人・大槌タイタン!!」
「悪の幹部・ブラック紳士!!」
そのネーミングセンスは正直どうかと思うが、特撮ヒーローの敵の名前は概ねこんなものである。
「俺の名は仮面ライダーシザース!闇を切り裂く正義の光だ!!」
しかし、THE FIRSTは知らない。
彼が悪と認識したその男もまた自らの意思に反して戦わされているということを。
そして彼もまたその現実に絶望しているということを。
「変身!」
かくして正義の味方は牙を剥く。
救うべき犠牲者に向けて。
「ちょっと待て、ブラック紳士って俺のk承認!!って、うっそー!?」
晴れて自他共に悪の幹部・ブラック紳士と認識されてしまった彼は心の中で大きく後悔した。
北上するんじゃなかった、と。
ちなみに今彼らが闘っているのはD-6とE-6の境目あたりである。
中心部へ向かっていたTHE FIRSTと北へと進んでいた承が出くわした形だ。

「ストライクベント!ガードベント!」
赤銅色に輝く鋏が右腕に、盾が左腕に装着される。
承からすればよほど目の前のライダーの方が悪人面しているように感じられる。
事実原作では悪役なのだが。
そんな承の感想なんてなんのその。
右腕のシザースピンチを突き出し攻撃してくるライダーにビッグ承が勝手に応戦する。
「光になああれええええええええ!!」
ついでに承の口から無理やりセリフが漏れる。
こうなったならもうどうにでもしてくれ。
突っ込むのも、叫ぶのも、もう疲れた。
ただただ破壊を撒き散らし、無差別に人を殺そうとし、
正義の象徴たる仮面ライダー(に見えなくもない人物)に悪と断定された男は、
全てに絶望し、諦め、考えるのをやめた。




「がはっ!!」
うめき声が上がる。
ヒーローに倒される悪の末路、ではない。
むしろ逆である。
「く、くそ!!」
これで何度目であろうか。
打ち合うごとにTHE FIRSTは大きく吹き飛ばされ壁に叩きつけられる。
片やBIG-Oサイズの承太郎、片や最弱のライダーとさえ言われるシザース。
両者のサイズ・性能には圧倒的すぎる差が存在していた。
さらにはシザースの唯一の利点とも言える装甲の頑強さもゴルディオンハンマーの前には無力。
故に自然とTHE FIRSTのとれる戦術は、巨体故に大振りなハンマーをかわし、
その隙にビッグ承に爪を叩き込むというものに限られていた。
だがそもそも敵を挟み切るシザースの鋏は、ビッグ承を切り裂くには小さすぎた。
結果攻撃しようにも大したダメージを与えられず、反撃の蹴りで吹き飛ばされるという状況を繰り返すこととなった。
「あ、ぐ」
がれきを押しのけ立ち上がる。
近くに学校が見えることから、ついにE-6まで押し負けたらしい。
「やっぱ、俺は仮面ライダーにはなれねえのか?」
戦いの果てに散ることに問題はない。
ただ、何も残せず、何も守れず死ぬことが怖かった。
果たしてこのまま俺が負けて死んだら、ライダーロワの仲間たちは俺をライダーとして認めてくれるだろうか。
いや、巨悪に最後まであきらめずに立ち向ったんだ。
例え腕の一本も取れなかったところでみんなきっと許してくれる。
そうさ。そうに違いない。だからもう終わらせてもらおう。
俺はここで眠りにつこう。
THE FIRSTは膝をつき、眼を瞑ろうとする。
はたしてその時、彼はその声に気づいた。

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
それは少女の声だった。
誰かに許しを求める悲痛な訴えだった。
その声はTHE FIRSTの心を打つものだった。
声のする方に足を運ぶ。
ブラック紳士と大槌タイタンが追ってきたが気にも留めなかった。
自分はヒーローなのだから、涙を流す少女を救わなければならない。
その一念で傷ついた体を引きずり、彼は鳴き声の主を探す。
そして、彼は少女を見つけた。

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」

その手を血に汚した少女が仮面の男の死体にただただ謝り続けていた。
すぐそばに落ちている鉈。それが男の命を奪った凶器なのだろうか。
ならば犯人はこの少女?
だがはたしてこのファミレスの惨状は少女一人になせるものなのか?
だが少女の慟哭はとてもではないが演技には思えない。
何よりも男の死体とは別に散乱している物体はなんだ?
とてもではないが人間のものには思えない。明らかに触手と思えるものもある。
触手?
そうだ、人間は触手を持たない。
触手を持つもの、それはすなわち――怪人か怪物だ。
THE FIRSTの脳裏でいくつものピースが合わさり一つの考察をなす。

仮面の男は怪人から少女を守ろうとして闘って相打ちになったのではないか?
そのことに少女は責任を感じ謝っているのではないか?

あまりにも穴がある推測である。
だが、ヒーローとして闘って死ぬことを命題とするTHE FIRSTにとって、
これほど説得力のある理論はなかった。
なによりもこの展開は彼にとって都合のいいものだった。
救うべき対象を得ることができるのだから。

偶然はさらに連鎖する。

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
ハンマーでファミレスの外壁を薙ぎ払い、大槌タイタンが姿を現す。
そう、この巨人もまさに怪人だ。
そして特撮では大抵悪の幹部が従える怪人は一体ではない。
ならば、触手怪人(仮)もあの男の配下だったのではないか?
そういえばブラック紳士がやってきた方角はちょうどこのファミレスがあるあたりである。
「そうか、そういうことか!この少女を泣かせたのも貴様ということかあ、ブラック紳士!」
「……了承」
怪人を引き連れ、何の表情も浮かべることなく首肯するブラック紳士にTHE FIRSTの怒りが募る。
実際は下手人は少女であり、承は思考を停止させたまま頷いたにすぎないのだが、
THE FIRSTが知る由もない。

確かなことはただ一つ。
今のTHE FIRSTに先ほどまでの弱気な考えは微塵もなかった。
この少女を守る。
そのためになんとしても怪人を打倒する。
その思いが今の彼の全てだった。

「そこの少女よ!」
だから彼女にここにいては危険だと、俺に任せろと声をかける。
謝り続けていた少女はびくっと体を震わし、初めて他社の存在に気付いたかのように顔を上げ、
こちらの姿を認めつぶやく。
「……蟹」
どこかうつろな声だったが、THE FIRSTはショックが抜けていないのだと判断する。
「ここは危ない。その男の死を厭う気持ちはわかるが今すぐ逃げろ!」
「…………最速の人、蟹」
恐らく最速の人というのが仮面の男の名前なのだろう。
だがまたしても聞こえた蟹という言葉はどういう意味なのだろうか?
さすがに不審に思ったTHE FIRSTだが、不幸にも彼はどこまでも仮面ライダーの書き手だった。
「大丈夫だ、心配しなくていい!確かに蟹は、TV版ではたった二話で退場し小者で、SPでも次第に力に溺れたり、
 能力的にも最弱だとさえ言われているが、今の俺は正義の仮面ライダーだ!!正義は勝つ!!」
あろうことか少女が仮面ライダーシザースのことを知っており、故に不信感を抱いていると判断したのである。
「カニ、小者、力に溺れ、最弱」
「まあ、そう言われると傷つくが、そこが弄りやすくて可愛いと一部熱狂的なファンもいる!」
「弄りやすくて可愛い……」
「ああ、だから俺を信じろ!君を助けようとした、その男の死を無駄にするな!!」
「死を無駄に、あ」
その言葉に弾かれるように動きだした少女のことは大丈夫だと判断し、
THE FIRSTは承を引き離しにかかる。
だから、彼は気付かなかった。
少女――蟹座氏に自分が徹底的に止めを刺してしまったということに。

「うおおおおおおおお!!」
守るべき者があるだけで、
救うべき人がいるだけで、
ヒーローはどこまでも強くなれる。
敵を引き付けもうずいぶん南下した。
これであの少女が巻き込まれることはない。
そう判断したが故にTHE FIRSTは賭けに出た。
目の前の怪人・大槌タイタンははっきり言って強すぎる。
とてもじゃないが勝ち目はないだろう。
だがもう一人のブラック紳士はどうだろうか?
戦闘は全てタイタンに任せ、本人はただ指示を出すのみ。
しかも、その割にはタイタンの傍を離れない。
またよくよく思い出せばタイタンは今まで一言も声を出していない。
怪人とはいえ明らかにそれはおかしい。
つまりこの怪人は、ブラック紳士の能力で生み出されたか、支給品そのものなのだ。
ならばブラック紳士を倒せばタイタンも止まるはず!!

何度も彼らと闘ったTHE FIRSTは当然のことながら、その考えに行き着いた。
恐らくこの場にいたのが彼以外でも同じ状況に置かれれば気づけたであろう。
だが果たして気付いたところで何人が承に打ち勝つことができるだろうか?
彼のスタンド『ビッグ承』は全参加者中屈指の攻撃力を誇り、その上オラオラ補正で一撃も早い。
さらにはその巨体。
そんなスタンドをかわして承本人だけを倒すのは至難の業である。
tu氏なら遠距離攻撃、カオちゃんなら不条理パワー、バトルマスターなら固有結界といった反則で勝てるかもしれない。
だがTHE FIRSTには強力な遠距離攻撃も特殊能力もないのである。
その差を埋めるために、だからこそ彼は命を賭ける。
「どおした、怪人!この程度の攻撃じゃ、何度やってもヒーロー立ち上がるぞ!!
 見せてみろよてめえの必殺を!!」
無論ブラック紳士こと承の答えは一つ。
「了承。ゴルディンハンマー、発動、承認!!」
それまでオラオラ連撃の為、エネルギー消費を抑えただの鈍器と化していたゴルディオンハンマーが黄金に輝きだす。
いや、ハンマーだけではない。ビッグ承自身もだ!!
ビッグ承が空に飛び上がり、ハンマーヘルアンドヘブンのモーションに入る。
だがそれこそが、THE FIRSTの狙い。
必殺技ほど動作が大きく隙だらけなものはない。
重力波を形成しそれを叩きつけることで目標を光子に昇華して消滅させる?
は、こちとら死ぬのは前提なんだよ!第一オラオラでも直撃したら死ぬのは同じだ!

ファイナルベント!!

左腕に装備されたハサミ型の召喚機シザースバイザーがカードを読み取り、
カニ型モンスターボルキャンサーが姿を現す!!
「ライダアアアアアアアアーーー!!」
ボルキャンサーが両腕でシザースを投擲する。
だが余計な回転など必要ない!求めるのは速さ。
背後のタイタンがハンマーを振り下ろすより先にブラック紳士を蹴り敗れるスピード!!
「キイイイイイイイイック!!」
ハンマーが迫る。
THE FIRSTが加速する。
ハンマーが。THE FIRSTが。ハンマーが。THE FIRSTが。ハンマーが。THE FIRSTが。ハンマーが。THE FIRSTが。
ハンマーが。THE FIRSTが。ハンマーが。THE FIRSTが。ハンマーが。THE FIRSTが。ハンマーが。THE FIRSTが。
THE FIRSTが。THE FIRSTが!THE FIRST!!THE FIRSTが!!!

抜ける!振り下ろされたハンマーの打撃面は何もない地を光と化し、その懐にTHE FIRSTは入り込む!
目前にはブラック紳士。大技を外したタイタンはすぐには動けまい!
勝った!!そう確信するTHE FIRSTの耳に、その無情な宣告ははたして聞こえていたであろうか?

「緊急事態発生 サポートツール・ザ・ワールド、発動、承認」

時が、とまった。






「がはああああああああ!」
何が起きたのかわからなかった。
確かに勝ちを確信した次の瞬間、彼は吹き飛ばされていた。
「くそ、まさか、タイムベント!?」
仮面ライダー龍騎に登場する切り札の姿が脳裏をかすめる。
今までの中で一番真実に近い考察である。
ただ、時を戻すタイムベントと違い、ザ・ワールドは時を止める能力だ。
しかも、2秒のみ。
THE FIRSTが生きていられたのはその点に依存するところが大きい。
さすがのビッグ承も振り切ったハンマーをもう一度振るう暇はなく、
やくざキックでTHE FIRSTを吹き飛ばすのが限界だったのである。
故に彼はなんとか生き残り、そして地獄を見ることになる。
「君は……」
倒れ伏したTHE FIRSTを覗き見るのは見覚えのある少女だった。
逃げたのではなかったのだろうか?
少女が、THE FIRSTに手を差し出す。
その手に握られているのは見覚えのあるカードデッキ。
どうやら今のダメージで変身が解除されてしまっていたようだ。
「ああ、ありがとう」
例を言い受け取ろうとする、THE FIRST。
その前で少女が黄金の衣を纏った。
「え?」
わけが、わからない。
「蟹座じゃないもん」
そう言われてみれば金ピカの鎧は蟹のように見える。
そんな場違いの思いは、次の瞬間絶たれることになる。

「天舞宝輪」
え?
光が、消えた。
音が、しない。
香りが、届かない。
「あ、あああああ」
天舞宝輪、それは聖闘士星矢における乙女座のシャカの技。
相手の五感をどんどん奪っていき、廃人と化す奥義。
THE FIRSTは、まず視覚を奪われた。
次に聴覚を奪われた。
続いて嗅覚を奪われた。
本来なら味覚、触覚と続く奥義は、されど最後まで行き着くことはない。
何故なら。
じゅっ。
それよりも早くTHE FIRSTは命を奪われたのだから。
体が一瞬で消滅していく。
ただ痛みだけを感じる。
熱い、痛い、嫌だ、死にたくない、助け

【THE FIRST@ライダーロワ】死亡

THE FIRSTを焼いた光。
それはE-3より放たれたエンジェル・アームの一撃だった。
その圧倒的な光景を前にしても、少女――蟹座氏に怯えはない。
彼女のまとう黄金聖衣はエンジェル・アームの直撃すら防ぐというのだろうか?
――不可能だ。
このままではTHE FIRST同様、蟹座氏も灰と化す。
だが、蟹座氏がその運命をたどることはない。
「もう、大丈夫だから。見てろよ、最速の人」
右手にデッキを掲げ、左手に持つ鉈の刃に蟹座氏は自らの姿を映す。
「変身」
言うまでもなく姿を現すのは仮面ライダーシザース。
一言でいや、蟹。
どこからどう見ても、蟹。
「これで、いいんだよね?」
最速の人は言った。
『蟹座の名前を否定し続ける姿勢、いちいち反応する素直さ、それこそが萌えポイント。』だと。
『これからも君を弄る。弄り続ける。だけど、それは愛情の裏返しだ』
だから、『彼の死を無駄にしない』為にも、自分は今まで以上に、蟹っぽく、それでいて蟹を否定し続けなければいけない。
このデッキもその為の道具の一つ。
蟹を馬鹿にした男の持ちモノ。
「蟹座じゃないもん」
だから、彼を否定した。
「ボクを弄っていいのは、ギャルゲロワのみんなだけなんだから」
カードを抜く。どんなカードかは問題ではない。
だってこれは蟹のカードだから。
「蟹座じゃないもん」
不思議なことが起きた。
蟹座氏の持つデッキは確かに仮面ライダーシザースのものだった。
なのに今の彼女の手に握られているのは明らかに別人のカード。
名を、
「じゃあ、ボクが生き残る為に、もう一回、死んで?」
タイムベントという。


【THE FIRST@ライダーロワ】蘇生


「がはああああああああ!」
何が起きたのかわからなかった。
THE FIRSTは確かに命を落とした筈だった。
なのに現状はブラック紳士と大槌タイタンに吹き飛ばされたところである。
「くそ、まさか、タイムベント!?」
仮面ライダー龍騎に登場する切り札の姿が脳裏をかすめる。
正解である。彼はついに真実を当てることができたのである。
「は、はは、見える、見えるぞ!音も聞こえる!!俺は、生きているんだ!!」
無論天舞宝輪をかけられる前の状態だ。
五感を奪われ、わけもわからぬまま死を迎えた彼は、生きていることを喜んだ。
もともと彼はなにがあっても生き残りたいと思っていたのだ。
醜く足掻くのを止めた結果、せめてヒーローとして死にたいと思ったに過ぎない。
だが現実はどうだろう?ヒーローとして振舞った最後があれである。
彼は忘れない。あの痛みを。熱さを。苦しみを。
一度あの恐怖を知れば、もう二度と死のうなどとは思えない。
「生きる、生きてやるぞ、今度こそ!!」
死が、彼に人を殺してでも生き残る覚悟を決めさせた。
「ははははは、あはははははははは!」
笑う、かって彼が生み出した最狂のステルスマーダー、安達明日夢のように。

そう、安達明日夢のように、彼は、予期せぬ生をその場に留まり喜んだが故に、
防いだはずの死因で死ぬこととなる。

「ははは、は?」
光が、迫る。
町一つ消し去るほどの圧倒的な光だ。
エンジェル・アームの、光だ。
「え?」
あまりにも眩しい光を、目が捉えた。
障害物が炭化する音を、耳が捉えた。
世界が焦げ行く匂いを、鼻が捉えた。
乾いた己のつばの味を、舌が捉えた。
命を奪う膨大な熱量を、肌が捉えた。

「あ、あああ、あああああああああああああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああああああああああああああああああ
 い、嫌だ、二度も、俺は、死にたく、ぎゃああああああああああああああああ
 ああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

じゅっ。
THE FIRSTは、死んだ。一回目よりも苦しんで、死んだ。
己がロワでの生き方を決められず、何かから逃げ続けた男は、
死ぬ覚悟を決めた男は、それでも生きたいと願った男は、
鬱展開からは逃げられず、無情にも、二度死んだ。

【THE FIRST@ライダーロワ】死亡

蟹座氏にとっても、エンジェル・アームの出来事は予想外だった。
故に先ほど気づいたばかりの新たな力『蟹座じゃないもん』を使い時を戻したのだ。
『蟹座じゃないもん』、それは一種の言霊である。
強い意志で蟹座であることを否定することにより、文字通り蟹に縁のあるアイテムから、
『蟹座じゃないもん』つまり『蟹座じゃないもん(者、物)』の力を引き出す。
彼女はこの力で、蟹座のゴールドクロスから、乙女座のシャカの力を、
蟹のモンスターのデッキから、フェニックスのオーディンの力を使用したのだ。
本当はタイムベントで時を戻し、最速の人も蘇らせたかったのだが、
この能力があの悲劇のあとの覚悟により覚醒したからか、はたまた死者蘇生に対する制限か、
彼女がエンジェル・アームを避ける時間を稼ぐのが限界だった。
THE FIRSTの蘇生はどうせすぐ死ぬからか見逃されたようである。

悲しかった。でも、最速の人は言ったのだ。
みんながそのままのボクを好きだと。
知らなかった。自分がそんなにも愛されていたんだということに。
だから、ボクが生き続けることこそが、彼や仲間たちへの償いと手向けになるというのなら。
「ボクは……生きる! 進み続けてやる!」
例えどんな手を、使ってでも。

【昼】【G-6 更地】
【蟹座氏@ギャルゲロワ】
【状態】蟹見沢症候群発症、ノーパン、へこみLv3→5→2、顎部に痒み 、『蟹座じゃないもん』覚醒
【装備】鉈
【道具】支給品一式、蟹座の黄金聖闘衣、最高ボタン、カードデッキ(シザース)@ライダーロワ

【思考・行動】
基本:対主催・優勝・送還 どんな手でもいいから生き残る
0:生きる。
1:ギャルゲロワの仲間を助けたい。でも会って発症するのが怖い。
2:敵は殺す。
3:ギャルゲロワ以外でいじめてくる人は敵。

※外見はつよきすの蟹沢きぬ(カニ)です
※最高ボタンには『いやっほぉぉぉおおおう、蟹座のONiぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』というハクオロの声が流れます。
  シークレットボイスにも何かあるかも?
※自分の心がキャラに影響されていることに気付きましたが、キャラに抵抗するため無駄な努力をしています。
※身体能力は本気を出せば倉成武ぐらいの力が出ます。通常はカニ。
※蟹見沢症候群について。
 へこみのLvが5になったとき、発祥します。発症した場合、自分を苛めたり辱めたりした者を優先的に殺します。
 現在は沈静化してますが、しばらく苛め続けると再び発症する恐れがあります。
 基本的な症状は雛見沢症候群と同じです。発症中は蟹座氏のチャット状態の特徴により、語尾に♪がついたりします。
※言霊『蟹座じゃないもん』に覚醒しました。
 強い意志で蟹座であることを否定することにより、文字通り蟹に縁のあるアイテムから、
『蟹座じゃないもん』つまり『蟹座じゃないもん(者、物)』の力を引き出せます。

THE FIRST。
彼は誰も自分の意志で救えなかった。
彼は誰も自分の意志で殺せなかった。
ならば彼の人生に価値はなかったのだろうか?

「仮面ライダー……」
そんなことはなかった。
彼が望みもしなかった形で、確かにここに一人救われたものがいるのだから。
彼の名は承。
支給品により望みもしない戦いに駆り出された男。
だが彼の傍らにはビッグ承の姿はない。
当然だ。
ゴルディオンハンマー+オラオラ+巨大承太郎+時止め。
そんなチートをなんの制限もなく連発されたらたまったものではない。
まあ、この会場では制限されているのか不思議な者達もいるが、
幸運にも自分の意志で戦っていなかった承はその莫大な精神的負担に耐えられなかった。
気絶したのだ。
一度意識を失ったからだろうか?はたまたタイムベントの影響か?
彼はこころはもはや了承の呪縛から解き放たれていた。
「俺は、お前の姿を忘れない。誰かを守り、本気で怒り、決して倒れなかったその姿を忘れない」
あくまでもそれは承の主観のTHE FIRST像だ。
それでも。
彼の戦いは確かに一人の書き手を救ったのである。


【昼】【F-6 町】
【承@スパロワ】
【装備:】
【所持品:支給品一式、了承@フリーソフト、スタンド『ビッグ承』(ゴルディオンハンマー装備)、他不明】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:仮面ライダー……。
2:仮面ライダーの意思を継ぐ。
※外見はBIG-Oのロジャー・スミス
※スタンド『ビッグ承』はスタープラチナ・ザ・ワールドの効果のみ使用可。(二秒時止め。ただしスタープラチナは出せない)
 また、今は省エネモードとして緊急防御時にのみ使えますが、連発も可能です。ただ、その場合それ相応の反動を受けます。
※了承の効果が切れました。
※THE FIRSTを殺したと思っています。

※エンジェル・アームは効果を失ったかもしれません。
いまだに貫通し続けているかはお任せします。
※また、承は気絶してたのでエンジェル・アームに気づきませんでした。




160:幸せは願うもの。叶えるもの 投下順に読む 162:岸田洋一の誇り
155:闇の声 時系列順に読む 161:絶望可憐少女達
152:薔薇のように、萌えキャラにだって棘はあるものさ 蟹座氏 185:とある書き手の独り言
152:薔薇のように、萌えキャラにだって棘はあるものさ 183:第二次スーパー書き手大戦 第183話 了承!!
150:take it a try THE FIRST




ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。