大乱戦!Vは大声で叫ぶ


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「おーい!大丈夫かー!?」
ビル街のど真ん中、漆黒の龍は叫んでいた。
が、返事は返ってこない。
「おかしいな……。」
ふと、違和感を感じる。
人の気配一つしないのもそうだが、何より襲撃の痕跡がない。
奇襲の可能性もあるが、あの少女一人逃げて来たことからその線は薄い。
返り血なども見当たらない。毒殺や絞殺でもしない限り、少なからず血痕が残るはず。

……残る可能性は一つ。

「……ッ!」
踵を返し、全速力で走り出す。
考えたくはないが、今はそうとしか考えられない。
――――そう、「襲われた」ということ自体が嘘だったのではないかと。あの少女こそがマーダーではないのかと。
しばらくして、もと居たカフェが見えてくる。
(頼む……気のせいであってくれ!)
「デャアアアアアア!!」
力の限りタックルをかまし、扉をぶち破る。

まず最初に気がついたのが、血の匂い。

目を開いていくけれど、何があったか理解するのには時間がかかった。
たっぷり二分ほど固まった後、糸が切れたように崩れ落ちた。
「間に合わなかった……クソォッ!」
思わず床に拳をぶつける。
脇に愛の伝道師の首と、少し離れた場所に首輪の残骸らしきものがある。
そして、壁に書いてあるあの文字。
「エロスの鐘の煩悩時参上か……ご丁寧にはぁとまで書きやがって。」
文字を憎憎しげに見つめ、遺品になりそうなものを探す。

その結果、黒い皮手袋とライダーベルトを持っていくことにした。
それと念のため、首輪の残骸も持っていく。
最後に見開いた愛の伝道師の目を閉じさせ、外へ出る。
空が眩しい。もうすぐ九時を回る頃合だろうか。
首輪に手を当て、主催者側に聞こえるように大声で叫ぶ。

「聞こえるか!主催者様よぉ!何度もいうとおり、僕は殺し合いには乗らない!

 一人一人は小さいけれど、一つになれば無敵になるから!!

 もう二度と僕の前で、誰も死なせたりはしない!

 仲間を集めてこんな戦いぶっ壊してやる!だから覚悟しとけッ!!!」

拡声器も使っていないから、死亡フラグにはならないだろう。
自分の思いを口にした漆黒の龍は、大きい息を吐く。
「………ん、僕?」
ふと漆黒の龍が自分自身の口調に違和感を覚えた、その時。
「うわあああああああん!」
間に入ってきた声に、漆黒の龍はは瞬時に身構える。
だが、同時に力抜けしてしまった。
「君!何があった!?」
「あ!助けて助けて!!追われているの!」
現れた少女が話始める。割とかわいい顔をしている。
その上なぜかランドセルに下着姿と来た。関係ないが。
そして、彼女がこのロワでの名前を名乗ろうとした瞬間。

「私はボm「ONII-CHAAAAAAAAAAAAAAAANNNNNNNN!!!!」……えええ!?」

超がつくほど濃い若本ヴォイスが台詞を遮ると共に、触手塗れのおぞましいVが少女に襲い掛かる。
接触したら最後、その触手でとても口には出せないような事をされるだろう、色々な意味で。
「危ないッ!」
間一髪、少女を抱えて漆黒の龍が飛ぶ。
ワンテンポ遅れて、Vの触手が地面を抉った。
「えと、ありがと。」
「……あれがお前を追ってたやつか?」
「い、いや。あんな変なのは知らないわ。ところで……」
脇にに抱きかかえられたその少女、ボマーが上目遣いに問う。
「どうして、私を助けてくれたの? 一歩間違えたら自分だって危なかったじゃない。」
「……だって、僕に向かって助けを求めたじゃん。」
少し含みながらも、すぐさま答えを返す。
ボマーを自分の脇に下ろし、ゆっくりと立ち上がる。
「たとえたった今会ったばかりの他人でもな……」
――――脳裏を先ほどの惨劇が掠めていく。まるで今の状況そっくりだ。
――――あの少女に騙されていなければ、愛の伝道師は死なずにすんでいたかも知れない。
「いくら凶悪な殺人鬼でもなぁ……」
――――脳が告げる、逃げろと。さもなければ、また惨劇を繰り返すぞ、と
――――だが、彼は一歩も引かないし、逃げもしなかった。
「目の前で困ってる人を……放ってなんか措けないんだよ!!」
なぜなら彼は人一倍お人よしで、果てしない馬鹿で――――

「変身ッッ!!」

――――とびっきりの、燃え展開好きだからだ。

目の前にいるVの瞳にデッキを映し、それをベルトへ装填する。
瞬時に仮面ライダーナイトに変身して、謎のVに向かって斬りかかる。
「BULLLLLLLLUUUUUUUUAAAAAAA!!!!」
叫びとも奇声とも突かぬ音を出し、目の前のVは触手でダークバイザーを掴む。
「クッ!」
――SWORD VENT――
天から降ってくるウイングランサーを掴み、触手を切断する。
続けざまに開放されたダークバイザーで目の前のVを貫いた。
「ッ!?」
が、手ごたえはなく逆に刃が侵食されていく。
バイザー部分に届く前にウイングランサーで剣の部分を叩き折る。
「BU-LLLLLLLL………」
剣での攻撃を加えたのに、ぴんぴんしている。というか、心なしか元気になっている気がする。
ちらりと左手のダークバイザーを見る。
バイザー部分は死守したが、刃を折ってしまったのでもう武器としては使えないだろう。
ベルトからカードを引き抜き、バイザーに読み込ませた。
――TRICK VENT――
一瞬でナイトの姿が五人に分裂し、攻撃を加える。

一撃目、触手で防がれた。だがそれは想定の範囲内。
続いて二人目が触手を切断しながら蹴りを入れる。
さらにVの背後から三人目が迫り、ウイングランサーで吹き飛ばす。
吹き飛ばされた向こう側では四人目が立ち塞がり、拳で地に叩きつける。
「ONII-CHAAAAAAAAAAAAAAAANNNNNNNN!!!!」
負けじとばかりに咆哮を上げ、触手で二人のナイトを砕く。
三人のナイトが攻撃を加えるが、すべて触手でいなされる。
触手が一人のナイトを掴み、宙に上げて捻る。残り二人。
Vの延びている部分がもう一人のナイトを捕らえ、潰す。残り一人。
残った一人はアドベントでダークウイングを呼び出し、飛び上がる。
「ウォォッ!」
ウイングランサーを投げ、Vを刺し貫く。
が、やはり取り込まれ、硬質化した触手がが逆にナイトを貫いた。

バァン!

「貰ったッ!」
砂煙が上がると共に、隠れていた本物のナイトが飛び上がり、カードを引く。
――FINAL VENT――
電子音声が流れると同時に、バイザーを投げ捨てる。
背中のマントが体を包み、天高く飛び上がる。
そして、螺旋を描くように回りながら地上のV向かって突き進む!
「ウォォオオォォオォオオオオッッ!!」
雄叫びを上げ、力の限り進むナイト。
わずかではあるが、Vの装甲を砕いていく。
(あと少しで……勝てる!)
ナイトが勝利を確信した瞬間、それは起こった。

バキンッッ

「ガ……ァ」
鏡が割れるような音と共に、変身の解けた漆黒の龍からわずかに声が漏れる。
「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」
どこぞの吸血鬼のように吼え、触手を振るうV。
そのうちの一本は――――カードデッキごと、その腹を刺し貫いていた。
「逃げ、ろォ!」
宙吊りになりながらも、ボマーの心配をする。
「LLLLLLLAAAAAAA!!」
Vは触手を一振りし、漆黒の龍を地面にたたきつける。
まるでゴムボールのように跳ねたそれは、やがて動かなくなった。
「……拙いわね。」
ボマーは今の状況に歯噛みする。
先ほどの男も勝てなかったあの触手だらけの化け物。
自分にはキラークイーンがあるが、それでも勝てるかどうか。
……やるしか、ない。
ボマーは叫ぶ、自分の傍らにいる者の名を。
「キラークi「ウゥゥウウゥゥオォォオォォオオ!!!!」……今度は何、ってああー!?」
怒りに任せて振り返るが、瞬時にそのことを後悔した。
忘れていた。何故自分がここにいるのかを。

「 一 発 ぶ ち 込 ま せ ろ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ッ ! 」

先ほどのVに勝るとも劣らない、強烈な保志ヴォイスが飛び込んでくる。
―――――ひとつの戦いは、今転回点を迎えた。

142:黄昏、来まくって 投下順に読む 143:殴る鉄槌、殴られる少女
142:黄昏、来まくって 時系列順に読む 143:殴る鉄槌、殴られる少女
132:MURDER PRINCESS 漆黒の龍 143:殴る鉄槌、殴られる少女
121:書き手交差点 ボマー 143:殴る鉄槌、殴られる少女
121:書き手交差点 大あばれ鉄槌 143:殴る鉄槌、殴られる少女
118:テイルズからの物体X、もといV ビクトリーム博士 143:殴る鉄槌、殴られる少女
121:書き手交差点 143:殴る鉄槌、殴られる少女




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