その名は「火蜥蜴」

……はい、皆行き届いたかなー?行き届かなかった子は、
 隣の人に見せてもらいなさいネー。
 禁止エリアは最初だから無難にいこうと思います。
 一時間後にA-1、三時間後にF-9、五時間後にI-9です。
 それじゃあ皆頑張ってー。じゃあねー愛してるよー♪」

熱血王子が目を覚ましたのは、放送が後半に入ってからだった。

(チッ、気を失っていたか…。まあ、禁止エリアが聞けたのだから良しとしよう。
死者の数も知っていた方がいいのはたしかだが、無差別マーダーの俺にとっては情報と
しての重要性は低い…。)

気絶から立ち直ったばかりにもかかわらず、熱血王子は冷静に思考を巡らせる。
その体が受けているダメージは、本人の予想以上に低い。おそらく、自分を吹き飛ばした
攻撃がギャグ属性だったからだろう、と彼は考えていた。仮に自分がくらったのが
スタンドのラッシュや北斗剛掌波だったとしたら、吹き飛ばされた距離が同じでも
おそらく死んでいただろう。

やがて彼は、自分の傍らに落ちていた地図に気づき、それを拾い上げる。

(支給品に地図が入っていないのはおかしいと思っていたが、このタイミングで配られるとはな。
何かの策略か、それとも単に計画がずさんなだけか…。何にせよ、地図があっても自分の
現在位置がわからないんじゃ意味がないな。)

熱血王子は自分の現在位置を確認すべく、周囲を見渡す。そこは一言で言えば、荒れ地だった。
しかし長い年月をかけて荒廃していったというよりは、大規模な破壊行動によって
そうなったという感じだ。

(戦闘の跡地か…。これだけ大規模な破壊を行える参加者がいるとは、はっきり言って
やっかいだな。どこかでくたばってくれていれば楽なんだが、そう都合よくもいかないだろう。
ん?あれは…。)

彼はふと、自分の視界内に何かが落ちているのに気づく。近づいて拾い上げてみると、
それは爪形の武器であった。

(これは…。)


それは、コ・ホンブックに殺された書風連二人のどちらかに支給された武器だった。
エアの攻撃に巻き込まれても、奇跡的に損害を免れたらしい。
その武器の名は、ジ・アベンジャー。FFシリーズを出典とする、なかなかに強力な武器だ。
予備知識を持たない者がこれを拾ったなら、労せずして武器を手に入れられたと喜ぶだろう。
しかし、不幸にも熱血王子は知ってしまっていた。FFDQロワ3rdにおいて、
このアイテムを支給された参加者の名を。

その名は、サラマンダー・コーラル。

「クッ…ククク…。なんだこれは…。俺に対する皮肉か?この俺が、サラマンダーだというのか?」

クールなロリスキーを襲った。最速の人を追いつめた。ネコミミストと地獄紳士のコンビと戦った。
だが、彼の殺害数は未だ0。一人も殺せていない。それはまさに、「サラマンダー」と
呼ぶにふさわしい状態だった。

「クックック…。アーハッハッハッハッハ!!」

熱血王子は笑う。大声で。狂おしく。そして…。

「少し、頭冷やそうか…。」

自分の顔面を、思い切り殴りつける。己の拳に脳を揺らされ熱血王子はよろけるも、
何とか踏みとどまる。

(落ち着け…。KOOLに…いや、COOLになるんだ熱血王子!こんな偶然起きた
出来事に動揺してどうする。むしろ、これを戒めとするべきだろう。)

ジ・アベンジャーを投げ捨て、熱血王子は歩き出す。その表情は、すでに冷静そのものだ。

(次の失敗はない…。次に出会った相手こそ、全力全開で殺してみせる!)

汚名を返上すべく、彼は次の闘争に備える…。


【朝】【D-9】
【熱血王子@漫画ロワ】
【状態】:全身に軽い打撲、顔面に小ダメージ、変身解除
【装備】:『破棄すべき全ての手』、ウルトラリング
【所持品】:支給品一式
【思考・行動】
基本:手首を狩り尽くし、復讐を果す。
1:脱・サラマンダー。相手は誰でもいいので見敵必殺。
2:666とネコミミストと会ったら今度こそ手首を狩る
3:逃げていった最速の人達をもう一度見つけ出し、手を狩る
※変身後の姿は銀目銀髪の高町なのはの顔に、ウルトラマンレオの体、声は赤木しげるです
※変身前は、ウルトラマンメビウスのヒビノ=ミライの様な容姿です
※第一回放送の前半を聞き逃しました。
※かなり大きな声で笑ったため、同じエリア内に他の参加者がいればほぼ確実に聞こえています。
※【『破棄すべき全ての手(リスト・ブレイカー)』@漫画ロワ&誤爆スレ】
 一話で二人の人間の手首をはねた逸話に由来する宝具。
 真名を解放しながらの攻撃は、全て手首を斬り飛ばす一撃となる。
 ちなみに外見はfateのルルブレ。存在は誤爆スレと漫画ロワ毒吐きを見て勝手に作った
※【『ウルトラリング(書き手ロワ特別バージョン)』】
 透明な麻雀牌がついた指輪と、レイジングハートがついた指輪の二つで一つ。
 この二つを合わせる事により、戦闘形態へと変身を遂げる。

※D-9のどこかに、ジ・アベンジャー@FFDQロワ3rdが放置されています。

130:一種のカミングアウト 投下順に読む 132:MURDER PRINCESS
129:貴方だけに教えます 時系列順に読む 132:MURDER PRINCESS
122:愛ゆえに 熱血王子 192:さらなる高みを目指して




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最終更新:2008年04月05日 23:51
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