愛ゆえに


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  ★  ★  ★

――彼女の『宝物庫』には、まさに彼女の二つ名に恥じぬ派手な宝具がいっぱいに詰まっている。
試しに列挙してみれば、以下の通り。

【レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのは】
【ゲイボルグ@Fate/stay night】
【シルバースキンAT@武装錬金】(ただし身長185センチのブラボーサイズに固定)
【エリクシール@テイルズ・オブ・シンフォニア】
【F2000R@とある魔術の禁書目録】
【懐中時計型航時機『カシオペア』@魔法先生ネギま!】
【飛翔の蝙也の爆薬(火打ちがね付き)と翼セット@るろうに剣心】
【エスパー錠&エスパー錠の鍵@絶対可憐チルドレン】
【ミニ八卦炉@東方Project】
【メタルイーターMX@とある魔術の禁書目録】
【ドラゴンころし@ベルセルク】
【i-Pod@現実?】(LSロワ登場作品ゆかりの曲や音声が詰まっている)
【勇者の拳@魔法陣グルグル】
【浄玻璃の鏡@東方Project】 (制限により、参加者(死体も可)のロワ内での過去が分かるのみ)

詳しい性能は、LSロワのまとめwikiで「登場アイテム」の項からでも確認してもらうとして……
流石にこれには、絶句する。
どれもロワを盛り上げる魅力的なアイテムだし、支給品の選択センスも書き手の才能の内だろう。
それはいい。これが複数の登場人物に振り分けられていれば、大した問題は起きない。
だが――これが全て「当の書き手自身」の手の内に納まったら、いったいどうなってしまうのか。

オーバーキルここに極まれリといった武器の数々に、防御面でも無敵な『シルバースキン・アナザータイプ』。
完全回復薬の『エリクシール』が2本に、情報収集面でも役に立つ『浄玻璃の鏡』。
中には『カシオペア』のように制限で使えない代物や、『蝙也の爆薬』のように微妙な品もある。
だが、普通に言って強すぎる。
のっけから貴重なエリクシールを1本使用してしまったことなど、大した問題ではない。
接近戦も銃撃も魔法砲撃も空中戦も防御も回復も拘束もツッコミも情報収集も何でも出来る。
これだけの宝の山を抱えているのだ、その気になればマーダーでも対主催でも大活躍できるだろう――

――しかし、これだけの力を手に彼女が望んだことは、『優勝』でも『主催者の打倒』でもなく。

  ★  ★  ★

「ここまで来れば、大丈夫か……」
「…………」
「ところで……私たちは行動方針を決めてなかったね。
 私は君を守り、君に従いますが……君はどうしたいのですか?」

うっすらと明るくなってきた街の中、2人の少女が連れ立って歩いていた。
1人は頭に猫の耳の生えた幼い少女、その名を『衝撃のネコミミスト』。
1人は燕尾服に身を包んだ男装の少女、その名を『派手好き地獄紳士』、または『666』。
666の咄嗟の判断でボマーたちとの遭遇を回避してから数分後。
十分距離を置いたと判断した666は、問い掛ける。
この先、他の参加者と出会った際に迷わないよう、改めて尋ねかける。
しばしの逡巡の後、ネコミミストはゆっくりと口を開く。

「私は……彼の遺志を継ぎたい」
「彼? ああ、君を守って散った『体はスクライドで出来ている』か。で……彼の遺志とは?」
「彼は、『我が身は牙持たぬ者の剣也』と言っていた。
 そう言って、彼は地球破壊爆弾に突っ込んでいった。
 私は、彼ほどには強くない。衝撃波は出せるけど、元ネタのアルベルトほど強くない。
 でもきっと、この会場にはもっと弱い人がいる。衝撃波すら使えない人たちがいる。
 私は――その人たちの『剣』になりたい。殺し合いに乗っている人たちを止めるための、『剣』になりたい」

『牙なき者たちの剣』になる……それはすなわち、対マーダーの戦いに挑むということ。
対主催陣営の中でも、首輪解析や考察の担当よりも危険で報われないことの多い、マーダーキラー路線。
時に誤解を受けることもある。同じ対主催の者たちから恐れられることもある。
労多くして報われず、生還すら怪しい厳しい道を前に、それでも彼女ははっきりと断言する。
拳を握り締め、キッと虚空を睨んで……ふと、隣を歩く同行者の視線を感じ、照れたように頭を掻く。

「……っていうか、私は首輪解除とか見当もつかないからさ。
 まさか彼の思いを無視して優勝狙いなんて出来ないし、だったら他にやれることなんて……」
「……ネコミミスト君」

猫耳の少女の熱い語りを黙って聞いていた666は、おもむろに鼻に乗せた丸眼鏡を外す。
レンズの下から現れたのは、思いがけなくも鋭い、真摯な目。
彼女はそして、真顔で誓いの言葉を口にする。

「衝撃のネコミミスト君――ならば私も、君を手伝おう。いや、手伝わせてくれ。
 私は君のその美しい心に打たれたんだ。君のためなら、私は私の命すら惜しまない。
 私に、君の力に成らせてくれ」
「地獄紳士666さん……!」

「熱い……熱いね。熱血だねッ!!」

それは、唐突に。
背後から、聞き覚えの無い声がかけられる。少女2人はハッとして振り返る。
そこに居たのは――なんというか、存在自体がカオスな人物だった。

  ★  ★  ★

銀目銀髪。高町なのはの顔。ウルトラマンレオの身体。そして、赤木しげるの声。
怪人は再びカオスな戦闘形態を取り、2人の少女に歩み寄る。
あの交差点で見つけた、新たな獲物。一度は通常の姿で近寄り、不意打ちで討って取ることも考えた。
しかしあんな話を聞いてしまえば、そんな勿体無い真似は出来るはずもない。
彼の二つ名に賭けて、そんな萎える展開にするわけにはいかない。

「亡き仲間の遺志を継いで、戦いを終わらせるために戦う……クククッ、実にいい話……!
 そしてその想いに感動する新たな仲間……! 普通なら、誰もが好む熱血展開ッ……!」
「あ、あの、あなたは……?」
「熱血王子。漫画ロワの書き手だよ」

ざわ……ざわ……。
ネコミミストのおずおずとした問いかけに、声をかけてきた人物は静かに名乗る。
ただそれだけで、空気が歪む。
思わず呑まれかけたネコミミストは、それでも必死に声をかける。

「え、えーっと、私は衝撃のネコミミスト。こっちは地獄紳士666さんです。
 あの……熱血王子さん。さっきまでの話、聞いていてくれたなら話が早いです。
 良かったら、私たちと一緒に……」
「一緒に対主催で頑張りましょう、って? だけどね……」

ニヤリ。熱血王子の顔が不敵な笑みに歪む。
ゾクリ。ネコミミストの背に冷たいものが走る。

「積極的マーダーで生き残ろうなんて、狂気じみた考えだよね……
 だけど――狂気の沙汰ほど面白いッ!!」

斬ッ。
抜く手も見せずに振るわれた刀は、『破棄すべき全ての手(リスト・ブレイカー)』。
衝撃波で迎撃する間もなく、その最悪の宝具がネコミミストの小さな手首を切り飛ばそうと……

「そうであるなら――君は、私の、いや私たちの敵だ」

切り飛ばそうとして、風のように割り込んできた巨大な鉄塊に遮られた。
そこにあったのは、剣と呼ぶにはあまりに厚く、重く、大雑把過ぎる鉄の塊。
切っ先はアスファルトの地面に突き立てられ、盾のような格好で受け止めている。
声の主はもちろん地獄紳士666。掛け直された丸眼鏡が、キラリと光る。

小さな身体に似合わぬ巨大な『ドラゴンころし』を手に、紳士の心持つ男装少女は熱血王子を睨み付けた。

  ★  ★  ★

――戦況は、しかし、一方的だった。

「《破棄すべき全ての手》! 《破棄すべき全ての手》! 《破棄すべき全ての手》!」
「くっ……!」

もとより無理があったのだ。
666の体格に比して巨大過ぎる狂戦士の大剣。いくら「一応は使いこなせる」と言っても限界がある。
取り回しが悪い。振り回せば身体の方が泳ぐ。持っているだけで疲労が蓄積する。
対する熱血王子は、言ってみればこれは彼専用の宝具だ。自らの身体の一部のようなものだ。
その真名を叫ぶだけで、自動的に敵の手首に向けられる正確無比な「小手」の連撃。
まだ直撃こそないが、ドラゴンころしに逸らされた刃は666の身体に小さな傷を刻んでいく。
燕尾服のあちこちが裂けていく。

「あああっ……!」

そしてその戦いを横から見守る格好になったネコミミストは、介入のタイミングを掴み損ねていた。
彼女の能力は衝撃波を放つこと。本来なら後衛としていくらでも援護できるはずである。
だが、2対1を承知で襲い掛かっただけあって、熱血王子は戦闘巧者だった。
666を攻め立てると同時に激しく動き回り、ネコミミストに狙いをつけさせない。
溜めて放つ、その僅かなタイムラグの間に移動してしまっている。無闇に撃てば666にも流れ弾が当たる。
衝撃のアルベルトならいくらでも戦いようがあったのだろうが、ネコミミストは彼そのものではない。
あまりに実戦経験が不足している。一方的に翻弄される。
666と違って刀を受け止める武器も無いため、下手に踏み込むこともできない。
ただオロオロしながら、見守ることしかできない。

そして、それは必然的に。
均衡は、すぐに崩れ去った。

「全ての書き手の手首は、斬りおとされる運命なんだよ――《破棄すべき全ての手》!」
「ネコミミスト君、今のうちに、君だけでも、先に、逃げッ……!」

ネコミミストに撤退を呼びかけながら、666はなんとか手首だけは斬りおとされまいとする。
片手を失えば、もうドラゴンころしは振るえない。他の武器を運用するのにも支障をきたす。
だから、疲労で持ち上げるのもやっと、といった風のドラゴンころしで、それでも手首を守ろうとして――
無理に庇おうとしたのが、良くなかった。
強引に弾かれた紫の刃は、そして打ち下ろした者にも予想しなかった軌跡を描き、跳ね上げられて。

666の顔面を、下から斬り上げた。

血飛沫が迸る。声にならない絶叫が上がる。小さな丸眼鏡が、宙を舞う。
そして、ゆっくりと棒のように666の身体が倒れて……どさり、と音を立て、動かなくなった。

  ★  ★  ★

ネコミミストは、何が起こったのかすぐには理解できなかった。
いや、理解したくなかった。

「おかしいよね……素直に手首を落とされてたら、死なずに済んだかもしれないのに……」
「…………」

怪人が何かを言っている。666を倒した怪人物が何かを言ってる。
でもネコミミストは彼の方を見ない。ただ倒れたまま動かぬ666を見ている。
じっと、見ている。
視線の先には、倒れて、動かなくて、でも、僅かに胸が上下している、666の身体。
――生きているのだ。まだ、息があるのだ。
顔を真下から切り裂かれて、なお生きてるのだ。
『シグルイ』で無明逆流れを受けた牛股権左衛門の如き生命力で? あるいは、傷が浅かったのか?
ともかく、もしかしたら、今手当てをすれば助かるのかもしれない――!
そのことに気付いた瞬間、ネコミミストの中に「何か」が湧き上がる。
絶望に染まりつつあった世界に、違う色が差す。

「でも、まだ肝心の手首を落としてないよね。じゃあ……」
「……うぁぁぁぁぁあぁぁッ!!」

倒れて動けぬ666の手首を斬りおとすべく、熱血王子が刀を振り上げたその瞬間。
ネコミミストの足元が爆発する。足裏から衝撃波が放出される。彼女の身体そのものが一個の弾丸と化す。
衝撃のアルベルトの飛行方法――の、乱暴な再現による突進。
つい先ほどまで、彼女自身出来るとは思っていなかった応用技。
虚を突かれた熱血王子は、避けられない。
鳩尾にネコミミストの頭突きが突き刺さる。熱血王子の身体がくの字に折れ曲がる。

「ごほぉっ……!?」
「くぅっ……!!」

後先を考えぬ体当たり。喰らった熱血王子も放ったネコミミストも、ただでは済まない。
熱血王子は腹を、ネコミミストは頭を押さえて悶絶する。地面を転げまわる。
しばらく転がって、震えながら立ち上がったのはほぼ同時。熱血王子は憎々しげにネコミミストを睨む。

「や……やってくれたなッ、この小娘ッ!!」
「この身は、牙なき人のための剣……ならばッ!」

泥で顔を汚し、武者震いに震えながらも、ネコミミストは身構える。
『牙なき者の剣となる』――大切なヒトから受け継いだその誓いが、彼女を突き動かしていた。
動けぬ666を、牙を失った666を守るために、彼女は。
目に闘志が宿る。勝ち目の見えない戦いを前に、それでも彼女は、傍観者のポジションから脱する。

さっきの体当たりの後、追い討ちをかけられなかったのは痛かった。あれがほぼ唯一の勝機だった。
まともに戦ったら、きっと熱血王子の方が強い。ネコミミストには《破棄すべき全ての手》を凌ぐ手段はない。
そして掌からの衝撃波を主な武器とする彼女にとって、この敵は最悪の相性だ。手を突き出した所で切り落とされる。
それでも、彼女は退かない。
最悪の場合――『体はスクライドで出来ている』がしてくれたように、相討ちとなってでもいい。
悲壮な決意を胸に、ネコミミストは高らかに宣言する。

「あなたはここで止める! 私が止める! 他の無力な人々を、襲う前に!」
「でも、あなたには止められないよ。運否天賦に任せてただ突っ込むだけじゃぁ……」

「――――おい」

……それは、唐突に。
状況は、対峙する2人の真横からひっくり返された。

「さっきから、声と顔が合ってなくて気持ち悪いぞッ!!」

激しいツッコミと共に繰り出されたのは、冗談のように巨大な石の拳。
魔法陣グルグル出典、『勇者の拳』。

「――って、ここまで盛り上げといてギャグ展開かよッ!?」

気絶していると思い込んでいた666からの不意打ちに、熱血王子は一言叫ぶのが精一杯。
避ける間もなく、そのまま思いっきり弾き飛ばされて……
遥か遠くの空に吹き飛ばされ、見えなくなった。

  ★  ★  ★

「……我ながらツッコミのキレが甘かったな。残念ながら、あれではきっと大したダメージにはなるまい。
 追いかけるべきかもしれないね」
「あ……あああっ……!」
「ああ、『死んだフリ』なんて姑息な真似して、済まなかったね。心配させちゃったかな。
 なかなか武器を持ち換える余裕がなくて……キミが気を引いてくれて助かった。
 痛かったかい? 怖かったかい? 怪我とか、していないかな?」
「う……ううん……それより、その顔……!」

666は微笑む。穏やかに微笑みながら、ネコミミストの身を案じる。
ネコミミストはしかし、涙をボロボロと零して。激しい自責の念に表情を歪ませる。

地獄紳士666の端整な顔は、片目が潰れていた。

あの、弾いた刃が顔に命中する刹那――。
666は咄嗟に首を逸らし、避けようとしていたのだ。
そのお陰か、傷は深い所でもほんの1センチほど。刃は頬骨を削り右目を潰し、しかし脳にまでは到達せず。
片目を失ったが、命には別状のない範囲に留まっていた。
熱血王子が手応えで気付けなかった理由は2つ。
手首を斬りおとすことにのみ特化した剣術経験と、手応えを感じさせない鋭すぎる切れ味のせいだった。

綺麗に縦に走った傷跡は、まるで道化師のメイクにも似て……
しかし、眼球からドロリと零れた粘りけのある液体が、メイクでも冗談でもないことを示していた。
右目の視力は永遠に失われ、傷跡もきっと残ってしまうだろう。
社会的に、身体的に、そして未来ある女性として、あまりにも大きな代償――しかし666は優しく微笑む。

「そんな顔をしないでくれたまえ。私も生き延びた、君も生き延びた。それでいいじゃないか」
「で、でも……でも、私がもっと早く勇気を出せていれば……! もっと早く頑張っていれば……!」

ネコミミストは泣く。自分を責めて、泣き続ける。
666は、いつまでもそんな彼女を抱きしめ、頭を撫で続けた。

  ★  ★  ★

本当のことを言えば――
こんな傷を負わずに済ませる方法はいくらでもあった。熱血王子を返り討ちにする手段もあった。

『シルバースキン・アナザータイプ』を使っていれば、防御面は完璧だった。
『レイジングハート・エクセリオン』を呼び出し、バリアジャケットを展開しておいても鉄壁だった。
どちらも『ドラゴンころし』を扱う上で問題は起こさない。どちらかでも使って入れば、この怪我は防げた。
いや、それどころか。
『レイジングハート』があったなら、空中から魔法で一方的な攻撃をすることも可能だったのだ。
『ゲイボルグ』を手にその真名を開放すれば、確実な死を届けることも可能だったのだ。
『ミニ八卦炉』でも火力は十分、『メタルイーター』を撃っていればきっと死体も残らない。

そう。
考えうる選択肢の中でも、『ドラゴンころし』と『勇者の拳』は、この相手にはいまいちの選択だったのだ。
相手の土俵に合わせ過ぎな巨大な剣と、逆転の一撃にしてはギャグ度が高すぎる巨大な拳。
絵的には映えるが、実戦的ではない。
そしてこういう結末になってしまった後でも、まだ『エリクシール』がある。
残り1本の万能治療薬を使えば、この程度の傷は痕も残さず治ってしまうはずだ。
エリクシールを温存するにしても、『シルバースキンAT』の核鉄を当てておけばいずれ癒える可能性もある。

だが――彼女はそれらの選択を選ばなかった。
思いつかなかったのではなく、「あえて選ばなかった」のだ。
何故なら。

(ああ、確かに痛いよ。
 この傷はすごく痛い。片目が潰れてしまったのはとても悲しい。顔に傷が残ってしまうことは憂鬱だ。
 その苦痛、喪失感、絶望感は相当なものだ。
 けれど――)

派手好き地獄紳士666は、歪んでいた。
正常は判断能力は残しつつ、価値基準において正しく狂っている。
そんな彼女にとって、己の身についた傷などよりもっと重要なことがある。もっと大事なことがある。

(ああ、衝撃のネコミミスト! 私の愛する乙女!
 君はもっと痛いだろう!
 君自身が傷ついた時よりもなお痛いだろう!
 君は頭の良い子だ。
 君は人の痛みが分かる良い子だ。
 私が感じる痛みも喪失も、全て手に取るように分かってしまうことだろう。
 君のようなタイプにとっては、自分の怪我よりも他人の怪我の方が遥かに重い。
 自分の痛みなら我慢できる。けれど、他人の痛みに我慢を強いることは出来ないからだ。
 そして君は、自分を責め続ける。私に負い目を感じ続ける。
 『自分に勇気が無かったせいで、仲間に一生消えない傷を残してしまった』――
 ああ、その自責の念こそ、一生消えない心の傷となるのだ!
 君は私のことを一生忘れることはない。
 君は私に負わせたこの傷のことを一生忘れることが出来ない。
 君はあっさり忘れてしまうような薄情な子ではない。
 かくして私は、君の心の中で永遠の命を手に入れる!)

そうなるために、あえて不利になる武器を選んだ。
そうなるために、あえて疲れたフリをして見せた。
そうなるために、あえて剣を弾き、あえて顔に受けた。
命に直結するような怪我ではなく、人間として女性として、悲惨な印象の強まるような怪我を、あえて受けた。
まだ死んでみせる頃合ではなかった。
そして「手首だけを狙う」という敵の性質上、この種のコントロールは容易な相手だった。
限りない実力を持ちながら、素直に勝利を目指したりしない666の性向。
666は真にネコミミストを愛していた。ただ、その愛は、どこまでも深く歪んでいた。

(この経験は、きっと君を変える。より積極的な少女へと君を変える。
 私の手で、君は変わるんだ。
 もう君は私の後ろで震えているのを良しとはしないだろう。
 もう君は残酷な運命を前に怯えたりはしないだろう。
 『牙なき人たちの剣になる』――その茨の道を、どこまでも進んでいくことが出来るだろう。
 血の涙を流しながら、1歩進むごとに傷つきながら、それでも止まらずに進んでいけるだろう。
 私はそんな君を愛しているんだ。
 本当に、心の底から愛しているんだ)

今後懸念されるのは、ネコミミストが「前に出過ぎる」展開だろうか。
その時こそ666は彼女を守ってやらねばならない。
ネコミミストの命を守ってやらねばならない。幸い、後方支援向きの武器は『宝物庫』にいくつもある。
それらを駆使すれば、きっと守りきれる。きっと彼女を支えられる。
そして時期が来れば、666自身の命と引き換えにしてでも。

泣き続けるネコミミストを胸に抱きしめながら、666は、真に心の底からの微笑みを浮かべたのだった。


【早朝】【D-5 街】
【衝撃のネコミミスト@アニ2nd】
【装備】:拡声器
【所持品】:支給品一式
【状態】:疲労中、精神的に消耗。
【思考・行動】
基本:殺し合いに乗るつもりは無い。前に進む。
1:スクライドの遺志を継ぎ、牙なき人の剣になる。積極的にマーダーキラー路線。
2:666を今のところ信用。
3:薬局か病院を探し、666の傷の手当てをする。
4:熱血王子と再会したら、今度こそ彼を止める。
※衝撃波を使えます。掌からだけでなく、足の裏からも出せるようになりました。
※「大あばれ鉄槌」を幼女好きの変態と勘違いしています。

【派手好き地獄紳士666@LSロワ】
【装備】:ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)
【所持品】:支給品一式
【状態】:右顔面に刀傷(右目失明)、身体中に細かい掠り傷、疲労、精神的には激しい充足感
【思考・行動】
基本:衝撃のネコミミストを地獄に落とし且つ狂わせずに生かす。ネコミミスト心から愛してる。
1:ネコミミストを護りつつ、出来るだけ精神的に傷付く方向に陰ながら誘導する。
2:ネコミミストに愛されるよう務める。
3:死ぬ時は出来るだけネコミミストの心に傷を残す形で死ぬ。
※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。
 エリクシールは1本使用済みです(残り1本)。
※「大あばれ鉄槌」を(ロリ的に)危険人物と断定しました。

【早朝】【???】
【熱血王子@漫画ロワ】
【状態】:全身に軽い打撲
【装備】:『破棄すべき全ての手』、ウルトラリング
【所持品】:支給品一式
【思考・行動】
基本:手首を狩り尽くし、復讐を果す。
1:666とネコミミストと会ったら今度こそ手首を狩る
2:逃げていった最速の人達をもう一度見つけ出し、手を狩る
※現在の姿は銀目銀髪の高町なのはの顔に、ウルトラマンレオの体、声は赤木しげるです
※変身前は、ウルトラマンメビウスのヒビノ=ミライの様な容姿です
※【『破棄すべき全ての手(リスト・ブレイカー)』@漫画ロワ&誤爆スレ】
 一話で二人の人間の手首をはねた逸話に由来する宝具。
 真名を解放しながらの攻撃は、全て手首を斬り飛ばす一撃となる。
 ちなみに外見はfateのルルブレ。存在は誤爆スレと漫画ロワ毒吐きを見て勝手に作った
※【『ウルトラリング(書き手ロワ特別バージョン)』】
 透明な麻雀牌がついた指輪と、レイジングハートがついた指輪の二つで一つ。
 この二つを合わせる事により、戦闘形態へと変身を遂げる。

※D-5の町からどこかに吹き飛ばされました。どこに落ちたかは次の書き手さんにお任せします。
 大した怪我は負っていません。
※この3名の戦いを見ていた者が他にもいるかもしれません(前の話に出た他の参加者等)。
 少なくとも外部からの介入は間に合いませんでした。

121:書き手交差点 投下順に読む 123:アーカードVSガッツ!?
121:書き手交差点 時系列順に読む 123:アーカードVSガッツ!?
121:書き手交差点 衝撃のネコミミスト 179:それぞれの意地ゆえに
121:書き手交差点 派手好き地獄紳士666 179:それぞれの意地ゆえに
121:書き手交差点 熱血王子 131:その名は「火蜥蜴」
ツールボックス

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