虚空からの転生


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カランカラン……ころころころ……かんっ……


高く蹴り上げられた鍋が虚しく地面を転がる。
tu4氏にとってそれはもはや絶望にも等しい音だった。

「あっ……あ、あ、ぁぁぁぁぁああ……」
自らが吐き出した血の海に沈んだtu4氏。
「鍋……私の鍋が……」
悲痛な声をあげてtu4は鍋を拾いに行こうと這いずる。
ずる……ずると血の跡を引き摺りながらゆっくりと空っぽの鍋に手を伸ばそうとする。
その光景をドS氏は嗜虐の笑みを浮かべ眺めていた。

「あと少し……少しで……」
鍋との距離は一メートルにも満たない。
あと七十センチ。だがその距離があまりも遠かった。
「う……う……う……ぁ……鍋をかき回さないと……」
あと五十センチ。たった数センチを動くのに凄まじい苦痛が全身を突き刺す。
身を裂かれ、骨が砕けそうになる苦痛に耐えながらも、tu4氏は身体を動かす。
あと三十センチ……あと二十センチ……
「もう少し……で」

あと十センチ。
あと少し手を伸ばせば鍋に手が届く。
右腕を伸ばす。ほらもう少し。

「わ、たしの鍋――」


ドスッドスドスドスッ……!!


tu4氏の伸ばされた右腕に何本もの細い鋼糸が突き刺さる。
「残念だったなァ! あともー少しだったのにィィィィ!!! クハハハハハハ!」
歓喜に打ち震える声でドS氏は高らかに笑っていた。
「残された希望が目の前に砕け散る様、それ見てどう思った?」
「いや……いやあ……」
「その扇情的なウィスパーボイス! 最高にHighって奴だァァァッ!」

まさに外道、まさにドS。
このままでは終わらない、ドS氏はtu4氏をいかに痛ぶってやろうかと思考を巡らし――
「うむ……?」
ドS氏はある異変に気がついた。
tu4氏が口に咥えていたお玉がいつの間に無くなっていたのだ。
それだけでは何ら問題なく虐待を続けられるはずなのだが……

お玉はあった。
だがそれは地面に転がってはいなかった。

カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ

回っている。
ゆっくりとそのスピードを上げながら、
いつのまにかにお玉は空鍋の中で回っていた。

「なにィッ!!」
ドS氏は驚愕の声を上げtu4氏を睨みつける。
「貴様ァ~~~~~何をしたッ!!!」
「あ、ぅぃぁぁ……」
だがtu4氏は白目を剥き、悲鳴ともうめき声ともつかない声を上げて痙攣していた。
(美少女が白目を剥いてビクンビクンとのたうつ姿……(・∀・)イイ! いや、そんな場合ではない!)

カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ
カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ
カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ
カラカラ、カラカラ、カラカラ、カラカラ

なおも高速回転するお玉。
空気が激しく震動する。
(なんだこれは……マズイ……これは非常にマズイ)
ドS氏は思った。この少女と鍋をそのままにしておくと大変なことになる、と。
「く……お楽しみはまだまだこれからだが致し方ありません。ここでお前を殺すッ!」

ヒュン!
tu4氏の腕に突き刺さっていた鋼糸が全て抜けドS氏の手に戻る。
「ハアァァッ!!!」
ドS氏は両手を前に突き出して無数の鋼糸をtu4氏に向けて放つ。
ぎちぎちと軋む音を辺りに響かせ鋼糸は、tu4氏に絡みつきながらその身を空中に持ち上げる。
それはさながら空に磔にされたキリストの様な姿だった。



そしてtu4氏を拘束していた無数の鋼糸は、その鎌首をもたげ――
ギ、ギ、ギ、ギ――ドスドスドスドスドスッ!
「ぁ……が……が……ぎぃ……」
鋼糸はtu4氏の身体に突き刺さった。いや潜り込んだ。
白く細い腕、しなやな太股におびただしい数の鋼糸が潜り込む。
ドS氏の放った極細の鋼糸は大事な筋肉や神経を傷つけることなく、
皮膚や筋肉繊維の隙間に張り巡らされていく。
今やtu4氏の美しい柔肌にはまるで植物の葉脈の様な筋が無数に現れていた。
その一本一本がドS氏の鋼糸。
少しドS氏が力を入れるだけで体内の鋼糸はtu4氏を内側からズタズタに引き裂き食い破るだろう。

一方、鍋はtu4氏から数メートル離れた地面でなおも高速回転を続けていた。

「もう少しその姿を楽しみたいですが……その鍋がある以上そうとも言ってられません」
「………ゃ………」
「あ?」
息も絶え絶えなtu4氏の口がかすかに動いた。何か言葉を発しようとしている。
「何が言いたい?」
「ょ……ゃ……く、予約は……あるんですか……?」
「はっ、何かと思えばそんなことですか……そんなものあるわけ――」
そんなものあるわけねーだろヴァーカ。そう言おうとした時……


よやくはあるよ、ここにあるよ――


どこからともなく少女の声が森の中に響き渡った。
その瞬間ピキピキと音を立てて空鍋が砕け散り、
鍋のあった場所を中心に闇黒の空間が沸き出した。
「なにィッ!!!!」
闇が現れた瞬間、tu4氏の身体の鋼糸は全て消滅する。
全く想定外の展開にドS氏はただ狼狽するのみだった。

ぞわり……

闇が蠢く、漆黒の空間がじりじりとtu4氏に近づく。
tu4氏との距離が一メートルほどに近づいた時、異変は起った。
「な――」
漆黒の空間から無数の闇黒の触手が噴き出した。
闇の触手はtu4氏の身体に巻きつき絡まってゆく。
だがtu4氏は歓喜と恍惚の笑みを浮かべその触手を受け入れていた。

(うおおおおお!!! この展開はもしやッ!)
ドS氏の脳裏にある五文字が浮かび上がる。

『触 手 プ レ イ』

うら若き乙女が怪しげな触手にあんなことやこんなことをされちゃう展開。
かの有名な葛飾北斎も自らの絵に描いた伝統的シチュエーション。
それがドS氏の眼前で繰り広げられようとしていた。

だが現実はドS氏の期待をあっさりと打ち砕く。



する……

闇の中から白い腕が伸びた。
細い、女の腕。やがて全身が露になる。
どこかの制服を着た銀髪の少女が十個のバスケットボール大の光球を従えtu4氏の眼前に現れた。
その姿を見たtu4氏はにっこりと微笑んで、
「これで……予約ができるんですね……ありがとう沙――」

音も無く、tu4氏の顔が消滅した。
腕、脚、胴。十個の光球がtu4氏の身体を削り取る。
まるで穴開きチーズのようになったtu4氏の身体を、少女は優しく抱きしめた。
その刹那、黒い光が森を包み込んだ。
「うおおおお!?」
あらゆる光をかき消す闇が二人を飲み込む。
外側にいるドS氏からは何が起っているのか全くわからない。

やがて闇の奔流は何事も無かったように消え去り。
跡には呆然と立ち尽くすドS氏と一人の少女がいた。

「う……ここは……?」
銀髪の少女はきょろきょろ辺りを見渡す。
自分はなぜここにいるのか、そして何より自分は――
「私は『予約被りに定評のあるtu4』そして……」
何も思い出せない、自分の名前以外は何も。
「神剣は!? 永遠神剣はどこに……って私は何言ってるのよ」
とっさに出た永遠神剣という単語。なぜ自分はそれを知っている?
わけがわからない。ふと足元に金属の感触があった。
柄の長い幅広の大剣、それは結氏が忘れていった永遠神剣『存在』だった。
「これは……『存在』……ああっ! 何で私はまた知らない単語を知ってるのよっ」
なんかムカついてきた。
「あーーッ! もうわけわかんないわ! とにかく予約しないと!」
彼女は存在を握り締めると、背中から白い翼――ウイングハイロゥを展開させ飛び上がった。

(うっわー……私ったら空まで飛べてる……一体何者なのよ私は……)
ふと胸元を見る。そこには銀色の何らかの金属片をペンダントに加工したものが、
月の光を受けて輝いていた。
(なんだろうこれ……とても大切な物のような気がする……)


【早朝】【D-9 森】
【予約被りに定評のあるtu4氏@ギャルゲロワ】
【状態】健康 記憶喪失
【装備】永遠神剣第七位「存在」、ペンダント(空鍋の欠片)
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
 基本:自分が何者か知る
 1:予約しないと…って予約って何よ
 ※容姿は白鐘沙羅。アセリアの服を着ています。
 ※実は永遠神剣第一位「空気」を宿していますが何らかの因子が足りないため使えません。



「く……一体何が……!?」
一人森に残されたドS氏は事態の把握に苦心していた。
黒い光が森を覆った後、tu4氏は影も形も無くなっていた。
そして代わりに残された銀髪の少女、意志が強く勝気な印象を持った少女。
(あの少女は一体……?)
そういえば少女は飛び去る前に「予約しないと」と言っていた。
(この場で予約なんて口走るのはtu4しかいない……だがアレがtu4なら奴に何が起きたのでしょうか)
考えても一向に答えは出なかった。
これ以上ここにいてもしょうがない、ドS氏はその場を立ち去った。

(気が強そうな美少女を屈服させる……なんて甘美なシチュエーション。次会った時が楽しみですね)


【早朝】【D-9 森】
【マスク・ザ・ドS@アニ2nd】
【状態】やや疲労
【装備】一目でドSと判るマスク(出展不明)
【道具】支給品一式、鋼糸@HELLSING
【思考】
 基本:Sっ気の導くままに
 1:あ…ありのまま今(ry
 2:今度tu4氏と出会ったら確実に屈服させる
 ※『表』と『裏』の人格を使い分けることで姿や能力が変化します。
 ※『表』:容姿は糸色望。明るいドS。能力は糸色望並。
 ※『裏』:容姿は黒一色のスーツを着る風浦可符香。黒いドS。能力は「ニンジャ」。


102:あなたと合体したアッーい 投下順に読む 104:冥王ってよく考えたら邪気眼設定の塊だよね
102:あなたと合体したアッーい 時系列順に読む 104:冥王ってよく考えたら邪気眼設定の塊だよね
091:無題2 予約被りに定評のあるtu4氏 132:MURDER PRINCESS
091:無題2 マスク・ザ・ドS 139:罪と罰~全てはフラグ・ビルドのために~


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